2ntブログ
2019/06/27

「くすぐり」とSM(3)

昨日の記事、「『くすぐり』とSM(2)」 の続きです。

 

 

「くすぐり」 を考えるようになったキッカケ

 

そもそも何で 「くすぐり」 を SM と交えて記事を書いてみたくなったのか。

それは、多分 「くすぐり」 と 「SM」 の双方に共通する何かについて考えてみたかったのだと思います。

ひとつは、「極度の緊張からの弛緩」 という現象。そしてもうひとつは 「背反性」 のようなもの。「くすぐり」 による笑いは、「危険」 と察知し反射的に逃れようとする身体と、「安全」 と認識している頭が、共鳴しているようなもの。

身体は常に緊張状態にあるものの、脳は身体に対して弛緩すべく指令を発し続けている状態です。

 

少なくとも、「笑い」 が発現することによって、「セロトニン」 神経が活性化し、副交感神経が優位になり、脳は身体にストレスを解消し、鎮静化するように働きます。

また、くすぐられた際の 「笑い」 がこれに当てはまるのかどうかは不明ですが、「笑い」 によって、「エンドルフィン」 や 「ドーパミン」 の分泌が高まることもあるようです。

 

「SM」 という行為自体も、その行為の真骨頂は、物理的刺激による身体の緊張と、愛と信頼に基づく心の弛緩といった情動の落差にあります。

「縄酔い」 と呼ばれる緊縛による 「オーガズム」 も不思議な現象ですが、縄で縛られるときの緊張、拘束されて自分では何も出来ない状態下で、もがいているときの緊張と、身体も心も自分の全てを縄に委ね、身体の力が完全に抜き切ったときに感じる、執着をあきらめたときの 「解放感」 と、その情動の落差。

 

信頼する相手に委ねて、撫でたりされることは、誰しもとても心地良いものなのですが、それは気持ち良くて、思わず寝入ってしまいそうな心地良さ。

これに対して、「セ/ックス」 の気持ち良さとは、欲求を貪る快楽。

「セ/ックス」 による 「オーガズム」 は、生き物が 「生きよう」 とするエネルギーの先に 「死」 が待ち合わせているような、強い快感に苦しみが混ざっている、清濁併せ吞むような不思議な気持ち良さで、快感の路線は違うものの、何処か、苦しいのに可笑しい 「くすぐられた」 感覚に近いものがあります。

 

 

「オーガズム」 に必要なこと

 

女性の 「オーガズム」 を迎えるにあたって大事なことは、まずは 「集中」、そしてもうひとつは 「リラックス」 です。

 

(1)集中と緊張

 

「セ/ックス」 しているときに目を開いている女性は、それだけで 「セ/ックス」 に集中出来ていない可能性が高いように思います。

唇を重ねて、唇を触れ合わせるようなときは、無意識にではありますが、女性は唇に神経を集中するために、自然に目をつむります。目をつむって余計な情報を遮断することで、相手と触れ合うところの神経に耳を澄ませているのでしょう。

 

男性に触れられたら、そこに、神経を集中する。

その感覚は、どちらかというと、親しい人にくすぐられたり、あるいは、嫌いな人に触られている感覚で感じる必要があります。何故なら、その方が、小さな刺激にも敏感に反応するからです。

「SM」 は、何故あんなに 「おどろおどろしい」 のか?

それは、緊張させることで、触れたりする刺激の感度を高めているわけです。

「セ/ックス」 のときは、身体を緊張させ、神経を研ぎ澄ませないといけないのです。

 

(2) リラックス

 

そしてもうひとつ、求められるのは 「リラックス」 なのですが、これは 「セ/ックス」 のときに 「リラックス」 している必要がある、という意味ではなく、「リラックス」 したときと 「緊張」 している状態に、十分な落差が求められるということ。

 

要は、常に身体の何処かが緊張しており、本当の意味で 「身体から力を抜く」 ことが出来なくなっている人が多いという意味です。

 

子供の頃は、完全に脱力して寝てた筈なのですが、大人になると、本人は気が付いてないけど、身体の何処かに余計な力が入ってしまっているように思います。

 

目を閉じてゆっくりと鼻から空気を吸い、ゆっくりと細く口から息を吐きながら、頭の先から手の指先足のつま先に至るまで、自分の身体の至るところに気持ちを集中させて、脱力するように念じることが出来れば一番良いのですが、もしかしたら、「くすぐって」 思いっきり笑い転げたあとは、身体の緊張が抜けた状態にならないだろうか、というのが、「くすぐり」 を考えるそもそもの発端でした。

 

(つづく)

 

―――

 

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2019/06/26

「くすぐり」とSM(2)

昨日の 「『くすぐり』 とSM」 の記事の続きです。

 

昨日の記事では、「くすぐり」 による笑いが、原始的な脳とも呼ばれる 「大脳辺縁系」、その中でもかなり深い部分にある 「視床」 という部分で処理され、そこから大脳皮質の感覚野に伸びたところで 「笑い」 と結び付けられていること。

そして、ヒトの男性が放つ性フェロモンの可能性が高い 「アンデロステノン」 に対する女性の官能試験の反応は実は、「くすぐり」 に対する笑いと似たような関係にあるのではないかという仮説を立ててみました。

 

そして、昨日の記事への補足ですが、昨日の記事の要約をここまで書いていて、実は、やはり脳の深いところであるだけに何等かの 「ホルモン」 も関与しているのではないかという思いに駆られました。

と言うのも、体性感覚は 「視床」 という部位に入っていますが、ホルモン分泌は 「視床」 に隣接する 「視床下部」 が司令塔を担っているためです。

 

 

そこで早速調べてみたところ、「くすぐり」 に対しては、前頭皮質と海馬における 「セロトニン」 が活性化されているらしいことが解りました。

 

「『くすぐったい』感覚の脳内情報処理機構の解明」

「補完代替医療としての笑い - J-Stage」

 

「くすぐり」 に対して 「笑い」 を返す行動の意味は、まだ十分には解っていません。

しかし、「笑い」 が精神衛生的にも良く、良好な人間関係を構築する上でも大きく寄与していることは広く知られています。

 

また、ヒトの場合も同じですが、人がくすぐる仕草に対しても、ネズミが 「笑う」 反応を示したというのは驚きでした。


「くすぐり」 がネズミにとっても、一種の 「遊び感覚」 なのか分かりませんが、「くすぐられたねずみは、もっとくすぐって欲しいといわんばかりに、くすぐる手に近寄ってきて、笑いながらその手を高速で追いかけて遊ぶ」 というのですから、明らかに興奮状態にあることは間違いないようです。

 

当初は、「危険」 を表すシグナルを受け、身体は 「危険」 に対応するために否応なく 「緊張」 するものの、大脳皮質が 「安全」 であることを確認し、その身体の緊張を緩和するために 「笑い」 を発生させているのかも知れません。その笑いは、「安堵」 の 「笑い」 かも知れませんが、ネズミが、その刺激が親しい人による 「フェイク」 であることを認識した後、人がくすぐる仕草を示したとき、ネズミはそのひとの意図を感じ取り、「遊び」 と認識したのかも知れません。

 

 

くすぐりフェチ

 

くすぐられると、「笑い」 は漏れ出るものの、身体は明らかにその刺激から逃げようとしますし、その刺激は、あまり 「心地良い」 ものではありません。

しかし、くすぐられて 「笑い」 が漏れるためには、「くすぐる人」 と 「くすぐられる人」 が 「親しい関係」 にあることが求められるためか、くすぐられて笑う行為を、「性愛」 に結び付けて認識する人達もいるようです。

 

そのような、「くすぐり行為」 に対して 「フェティシズム」 を覚える人達は、一般的には、「くすぐりフェチ(Tickling Fetishism)」 と呼ばれているようですが、これも 「くすぐり方(Tickler)」 と 「くすぐられ方(Ticklee)」 で 「性的倒錯(paraphilia)」 上の分類も異なるのか、「くすぐりフェチ」 は、「ティティラグニア(Titillagnia)」、「くすぐられフェチ」 は、「ニスモラグニア(Knismolagnia)」 と呼ばれるのだそうです。

 

「Tickling Fetishism Explored」

 

このような 「くすぐりフェチ」 を見てみると、女性を拘束した上でくすぐる場合も多いようですが、拘束は必ずしも必須ではなさそうです。

また、「くすぐり責め(Ticling Torture)」 のように、多生 「SM 色」 を煽った表現もあるようです。

 

 

刑罰としての 「くすぐり」

 

この刑罰としての 「くすぐり」 は、当初は疑念を感じていましたが、いろいろと調べると江戸時代の取り調べ時の拷問や刑罰といった類のものではなく、吉原などの遊郭で女郎が逃げようとしたり、粗相をした際の 「私刑」 として行われたという説が有力です。

 

「くすぐり責め - 私立拷問電脳図書館」

 

この私立拷問電脳図書館の記事によると、この著者は 「日本拷問刑罰史」 という書籍を引用していますが、

“吉田町の夜鷹宿やメッタ町の比丘尼長屋では、縛って鳥の羽でくすぐるというくすぐり責めが私刑として行われていた”

という記述が見られます。

 

この書籍の著者名が書かれていないので、特定は出来ませんが、コチラの本なのでしょうか。

 

 

江戸時代、幕府が定めた公娼(公認の遊郭)は、江戸の吉原、京都の島原。そして大阪の新町遊郭が三大遊郭と呼ばれますが、これ以外にも全国で20数ヶ所にものぼる遊郭があったそうです。

しかし、ここで言われている夜鷹とは 「立ちんぼ」 のことで、「比丘尼(びくに)」 と呼ばれているのは、尼僧の姿をした私娼のこと。

公娼である遊郭は、堀に囲まれ、門を通過しないと外に出られないなど、簡単には抜け出せないような場所でしたが、私娼ともなると、まだ逃げること自体は、たやすかったのかもしれません。
 

そして、「くすぐり責め」 という私刑を与えたのは、殴る蹴るといった行為は、その女性の商品としての価値を落としてしまいかねないためだったそうで、「くすぐり責め」 以外の刑としては、「とうがらし責め」 というのがあり、拘束して身動き出来ない女性に、とうがらしをいぶした煙を浴びせたようです。

これなどは、今で言うと、痴漢撃退用の 「催涙スプレー」 を掛けられているようなものですから、やはりたまりません。

 

「くすぐり責め」 では、“鳥の羽” を使っているというのは実に面白いところです。

ちなみに、「くすぐりフェチ」 の中には、鳥の羽を使うことにこだわる人達もいるようなのです。

 

どなたか、くすぐらせて貰えますか?(笑)

 

(つづく)

 

―――

 

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2019/06/25

「くすぐり」とSM

くすぐりを理解する

 

2018 年のディスカバリチャネルのによると、「くすぐられる」 と笑ってしまうメカニズムは、まだ科学的に解明されていないそうです。

 

「これが解けたらノーベル賞もの?!実は謎が多い『くすぐり』の不思議」

 

脳科学的な分析

 

しかし、ドイツのフンボルト大学ベルリンの神経科学者、ミヒャエル・ブレヒト教授と石山晋平氏によるネズミを使ったくすぐりと笑いの研究によると、ネズミが笑うときには、脳の中で、接触、温度、圧力、触感といった 「触覚」 を扱う部位である体性感覚皮質のニューロンが活発になっていることが確認されており、実際にはくすぐっておらず、くすぐる素振りをしただけでも、同じ部位が活発に活動していたことや、不安を強く与えた場合には笑い声が抑制され、体性感覚皮質の活動も抑えられていたこと。

そして、「くすぐったさ」 と 「笑い」 の関係について調べるために、体性感覚皮質を直接電気で刺激してみたところ、ネズミの笑いが確認されたそうです。

 

ちなみに、体性感覚は、皮膚から脊髄(せきずい)の後ろ側から脊椎(せきつい)に入り(一次ニューロン)、脳の視床に向かって上行し視床に入り(二次ニューロン)、視床から別のニューロン(三次ニューロン)で大脳皮質の感覚野に繋がっているようです。

 

 

【特別寄稿】なぜくすぐられると笑うのか? 脳内にくすぐったい場所を発見

S. Ishiyama & M. Brecht, Neural correlates of ticklishness in the rat somatosensory cortex. (2016) Science

ラットの体性感覚皮質におけるくすぐったさと相関する神経の活動

 

そして、くすぐられると笑うのは、ヒトだけではなく、チンパンジーやオランウータンといった猿や、ネズミなども、笑いを表現するのだそうです。

 

この実験では、ネズミが不安な状態にある場合、体性感覚の刺激がどこで活発になるかが調べられていないので、「くすぐられた」 ときに回避しようとする身体の反射や、「くすぐられた」 ときに感じる苦しさなどの不快感を説明出来ませんので、ここまででは、まだ完全に解明されたとまでは言えないのかも知れません。

 

しかし、もし、これらの回避行動が 「危険」 というシグナルを受けての反射行動であるとするならば、身体は反射的に 「危険」 を回避する行動を取りつつも、大脳皮質の方は、この刺激が 「危険でないもの」 として認識しているため、緊張を緩和する目的で 「笑い」 が生じているのかも知れませんし、身体は 「危険」 と認識しているにもかかわらず、大脳皮質では 「安全」 という錯覚が、「安堵」 としての 「笑い」 を生じているのかも知れません。

 

強く 「くすぐったい」 と感じる場所は、「うなじ」 や 「腋(わき)」、「内腿」、「脇腹」 といった皮膚の近くに動脈や静脈が通っている急所以外は、「手のひら」 や 「足の裏」 など感覚神経が敏感な部分に集中しています。、

くすぐったいと 「笑い」 が漏れるものの、「くすぐったい」 ときに感じている感覚は、本来は 「危険」 を察知する信号であるとすると、身体の反応は 「緊張」 であるなら、大脳皮質の指令による 「笑い」 は、弛緩であり緩和です。

 

***

 

以前、「異性を匂いで惹き付ける(1)」 の記事のところで、株式会社ライオンが行った意識調査の結果を紹介しましたが、揮発性ステロイドの中で、豚の性フェロモンである 「アンドロステノン」 に対してのみ 「明らかな不快感」 を示し、また、夫の洗濯物のニオイを不快と感じるのは、夫婦間の愛情、夫婦間のコミュニケーションの良否に大きく影響を受けることが解っています。

 

くすぐったときの 「笑い」 の有無も、くすぐった人との親密性や、くすぐられた人や動物の精神状態が大きく影響を及ぼすことが解っています。

 

自分の体調が優れない場合は、「くすぐり行為」 に怒りを覚える場合もありますし、自分の親しい人による 「くすぐり行為」 は、どうしても 「笑い」 が出てしまいがちですが、全く知らない人による 「くすぐり行為」 は、不安を掻き立てられるばかりで 「笑い」 は出ないでしょう。

 

多くの女性が示した 「アンドロステノン」 のニオイも、そのニオイの元が、その女性の好きな男性であることが明らかなときは 「好意的なニオイ」 として感じられるのでしょうし、そうでない場合は、「自分が性の対象として狙われているのかも知れない」 という不安を駆り立てるニオイとして認識されるのかも知れません。

 

(つづく)

 

―――

 

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2019/06/24

性の多様性の話(5)

昨日の記事 「性の多様性の話(4)」 の補足です。

 

「性癖」 や 「性向」 は、人の 「性格」 のようなもので、誰しも多かれ少なかれ固有の 「性癖」 や 「性向」 を持っています。

 

異性同性を問わず 「性欲」 を感じない 「アセクシュアル」 と呼ばれるのも、ひとつの 「性向」 です。また、「異常性愛」 も現代で 「精神疾患」 と判断されるものは、① 健全な生活を営むことが出来るかどうか、また、② 社会的に受け入れられない行動を抑制出来るかどうかの観点から、判断されます。

要は、合意のない相手に強要したり、「犯罪行為」 を引き起こすなど、社会の枠組みを逸脱した時点で、「病気」 として扱われるようになるということです。

 

では、この 「異常性癖」 には、どのようなものがあるのでしょうか。

滅茶苦茶あります。(笑)

 

過去に 「変態性欲」 と呼ばれたものや、いろいろな 「フェティシズム」 の属性も出て来ますが、あくまでも 「犯罪行為」 に走らず、「社会的良識」 の範囲でコントロール出来るのであれば、「性癖」 や 「性向」 の範囲に留まりますが、それを超えると 「ビョウキ」 と言うことになります。

 

中には、「列車性愛」 や 「機械性愛」、「音響性愛」 や 「説教性愛」 みたいなのまであります。

もしかしたら、自分の 「性癖」、「性向」 に近いものが見つかるかも知れませんので、眺めてみて下さい。(笑)

 

 

1.人が対象となるもの

 

オートエロティシズム 【自体愛】 (Autoeroticism)
アベイショフィリア 【身体障害性愛】 (Abasiophilia)
ノソフィリア 【病症性愛】 (Nosophilia)
ディスモーフォフィリア 【奇形・異形性愛】 (Dysmorphophilia)
 

2.外見が対象となるもの

 
アナスティーマフィリア 【身長差性愛】 (Anasteemaphilia)
オートネピオフィリア 【幼児行動性愛】 (Autonepiophilia)
メイシオフィリア 【妊婦性愛】 (Maiesiophilia)
ミクロフィリア 【矮人性愛】 (Microphilia)
マクロフィリア 【巨人性愛】 (Macrophilia)
ゼノフィリア 【他人性愛】 (Xenophilia) 外人好き
 
インセスト 【近親性愛】 (Incest)
ジィネミメトフィリア 【女子性転換性愛】 (Gynemimetophilia)
アンドロミメトフィリア 【男子性転換性愛】 (Andromimetophilia)
トランスヴェストフィリア 【性転換性愛】 (Transvestophilia)
ステノラグニア 【筋肉性愛】 (Sthenolagnia) 筋肉フェチ
ファット・フェティシズム 【肥満性愛】 (Fat fetishism) デブ専
 
3.内面が対象となるもの
 
サディズム 【加虐性愛】 (Sadism)
マゾヒズム 【被虐性愛】 (Masochism)
サドマゾヒズム 【加虐被虐性愛】 (Sadomasochism)
 
4.年齢が対象となるもの
 
ネピオフィリア 【幼児性愛】 (Nepiophilia)
ニンフォフィリア 【小児性愛】 (Nymphophilia)
ペドフィリア 【少女性愛】 (Pedophilia)
ジェロントフィリア 【老人性愛】 (Gerontophilia)
クロノフィリア 【年齢差性愛】 (Chronophilia)
エフェボフィリア 【青年性愛】 (Ephebophilia)
ペデラステ 【少年性愛】 (Pederasty)
へべフィリア 【少年性愛】 (Hebephilia)
 
5.部位が対象となるもの
 
ナソフィリア 【鼻腔性愛】 (Nasophilia)
オキュロフィリア 【眼球性愛】 (Oculophilia)
オードントフィリア 【歯牙性愛】 (Odontophilia)
ポドフィリア 【脚性愛】 (Podophilia) 脚フェチ
マノフィリア 【手淫性愛】 (Manophilia)
ピゴフィリア 【臀部性愛】 (Pygophilia) 尻フェチ
トリコフィリア 【毛髪性愛】 (Trichophilia)
グレイブラスネス 【無毛性愛】 (Glabrousness)
メイシオフィリア 【巨乳性愛】 (Maiesiophilia) 巨乳好き
ファロフィリア 【巨根性愛】 (Phallophilia)
フォレスキン・フェティシズム 【包皮性愛】 (Foreskin fetishism)
 
6.分泌物が対象となるもの
 
オルファクトフィリア 【体臭性愛】 (Olfactophilia) ニオイフェチ
ハイグロフィリア 【分泌物性愛】 (Hygrophilia)
コプロフィリア 【糞便性愛】 (Coprophilia)
ウロフィリア 【尿性愛】 (Urophilia)
エメトフィリア 【嘔吐性愛】 (Emetophilia)
メノフィリア 【月経性愛】 (Menophilia)
ラクトフィリア 【母乳性愛】 (Lactophilia)
ヘマトフィリア 【血液性愛】 (Hematophilia)
 
7.傷・自虐行為が対象となるもの
 
アクロトモフィリア 【身体欠損性愛】 (Acrotomophilia)
アポテムノフィリア 【肉体切除性愛】 (Acrotomophilia)
アベイショフィリア 【身体障害性愛】 (Abasiophilia)
アルゴフィリア 【苦痛愛好】 (Algophilia)
ハイポクシフィリア 【窒息性愛】 (Hypoxyphilia)
アクアフィリア 【溺水性愛】 (Aquaphilia)
 
8.死体・自殺行為が対象となるもの
 
ネクロフィリア 【死体性愛】 (Necrophilia)
ライヒェンシェンドゥング 【屍姦症】 (Leichenschaendung)
タナトフィリア 【死性愛】 (Thanatophilia)
カニバリズム 【食人性愛】 (Cannibalism)
ヴァンピリズム(ヴァンパィャリズム) 【吸血性愛】 (Vampirism)
オートアサシノフィリア 【恐怖性愛】 (Autassassinophilia)
 
9.状態・状況が対象となるもの
 
ノーモフィリア 【普通への偏愛】 (Normophilia)
アクロフィリア 【高所愛好】 (Acrophilia)
アゴラフィリア 【広場愛好】 (Agoraphilia)
クラストロフィリア 【閉所愛好】 (Claustorophilia)
ポリテロフィリア 【性行為連続性愛】 (Polyterophilia)
カンダウリズムorカンダリズム 【寝取らせ性愛】 (Candaulism) NTR
トロイリズム 【三者性愛】 (Troilism)
オクロフィリア 【群衆性愛】 (Ochlophilia)
シンフォフィリア 【災害性愛】 (Symphorophilia)
ティモフィリア 【財産性愛】 (Timophilia)
ゼロフィリア 【嫉妬性愛】 (Zelophilia)
ボラレフィリア 【丸呑性愛】 (Phagophilia)
ボレアフィリア 【殺戮嗜好】 (Vorarephilia)
エストペクトロフィリア 【鏡像投影性愛】 (Espectrophilia)
エキシビショニズム 【露出性愛】 (Exhibitionism) 露出
デフロランティズ厶 【処女性愛】 (Deflorantism)
エンドソーマフィリア 【体内進入性愛】 (Endosomaphilia)
 
10.行為・行動が対象となるもの
 
ハーマトフィリア 【失態性愛】 (Harmatophilia)
スコポフィリア 【窃視性愛】 (scopophilia) 覗き
スコプトフィリア 【性器窃視性愛】 (Scoptophilia)
スコポフィリー 【脱着窃視性愛】 (Scopophilia)
スコプトラグニア 【性行窃視性愛】 (Scoptlagnia) 出歯亀
ミクソピック・ズーフィリア 【窃視獣姦性愛】 (Mixosopic zoophilia)
ハイブリストフィリア 【犯罪者性愛】 (Hybristophilia)
ペックアティフィリア 【罪科性愛】 (Pecattiphilia)
ハーラパークソフィリア 【強盗・怪盗性愛】 (Harpaxophilia)
クレプトフィリア 【窃盗性愛】 (Kleptophilia)
フィジャフィリア 【逃亡性愛】 (Phygephilia)
ソムノフィリア 【睡眠性愛】 (Somnophilia)
タフェフィリア 【埋葬性愛】 (Taphephilia)
バイストフィリア 【強姦性愛】 (Biastophilia)
クリスマフィリア 【浣腸性愛】 (Klismaphilia)
アノレクタル 【異物肛虐性愛】 (Anorectal)
フロツーリズム 【接触性愛】 (Frotteurism)
フェルチング 【異種挿入性愛】 (Felching)
メディカル・フェティシズム 【医療性愛】 (Medical fetishism)
ワンダーラスト 【旅行中毒】 (Wanderlust)
 
11.疑似行為が対象となるもの
 
スードゥズーフィリア 【疑似獣姦】 (Pseudozoophilia)
オートネピオフィリア 【幼児行動性愛】 (Autonepiophilia) 幼児プレイ
アムロフィリア 【疑似盲目性愛】 (Amaurophilia)
シュードネクロフィリア 【擬似死体性愛】 (Pseudonecrophilia)
エオニズム 【異装性愛】 (Eonism)
トランスヴェスティズム 【異性装性愛】 (Transvestism) 女装(男の娘)
ホメオヴェスティズム 【同性装性愛】 (Homeovestism)
オートガイネフィリア 【女性化自己暗示性愛】 (Autogynephilia)
 
12.生物が対象となるもの
 
ディスモーフォフィリア 【奇形性愛】 (Dysmorphophilia)
ズーセクシャリティ(ズー・セクシャリズム) 【動物性愛】 (Zoosexuality,Zoosexualism)
ズーフィリア 【獣姦性愛】 (Zoophilia)
ズー・サディズム 【動物加虐性愛】 (Zoo sadism)
アラクネフィリア 【蜘蛛愛好】 (Arachnephilia)
フォーミコフィリア 【昆虫性愛】 (Formicophilia)
オフィディシズム 【爬虫類性愛】 (Ophidicism)
アヴィソドミー 【鳥獣性愛】 (Avisodomy)
 
13.モノが対象となるもの
 
エグアルマトフィリア 【彫像性愛】 (Agalmatophilia)
コーリオフィリア 【舞踏性愛】 (Choreophelia)
デンドロフィリア 【樹木性愛】 (Dendorophilia)
ドーラフィリア 【皮革性愛】 (Doraphilia)
ヒエロフィリア 【聖物性愛】 (Hierophilia)
ペディオフィリア 【偶像性愛】 (Pediophilia)
アガルマトフィリア 【人形愛】 (Agalmatophilia)
ピグマリオニズム 【彫像愛】 (Pygmalionism)
ピグマリオン・コンプレックス 【彫像観念複合体】 (Pygmalion Complex)
ピロフィリア 【火炎性愛】 (Pyrophilia)
サイダロドロモフィリア 【列車性愛】 (Siderodromophilia)
シトフィリア 【食物性愛】 (Sitophilia)
ミソフィリア 【汚損性愛】 (Mysophilia)
アンダーウェア・フェティシズム 【下着性愛】 (Underwear fetishism) 下着フェチ
メカノフィリア(またはメカフィリア) 【機械性愛】 (Mechanophilia / Mechaphilia)
クロッシング・フェティシズム 【衣服性愛】 (Clothing fetishism)
シュー・フェティシズム 【靴性愛】 (Shoe fetishism)
スモーキング・フェティシズム 【喫煙性愛】 (Smoking fetishism)
バルーン・フェティシズム 【風船性愛】 (Balloon fetishism)
ピクトフィリア 【画像性愛】 (Pictophilia)
ユニフォーム・フェティシズム 【制服性愛】 (Uniform fetishism)
ラバー・フェティシズム 【ゴム性愛】 (Rubber Fetishism)
ビブリオフィリア【書籍性愛】 (Bibliophile)
 
アコースティッコフィリア 【音響性愛】 (Acousticophilia)
コプロラリア 【猥語性愛】 (Coprolalia)
ナレートフィリア 【口述性愛】 (Narratophilia)
ハミロフィリア 【説教性愛】 (Homilophilia)
ダクライフィリア 【泣哭性愛】 (Dacryphilia)
 
14.精神・魂・心霊が対象となるもの
 
セオフィリア 【聖依性愛】 (Theophilia)
スペクトロフィリア 【心霊性愛】 (Spectrophilia)
デモノフィリア 【悪魔性愛】 (Demonophilia)
デモノラトリー 【悪魔崇拝】 (Demonolatry)
ディアボリズム 【悪魔主義】 (Diabolism)
サタノフィリア 【魔王性愛】 (Satanophilia)
サタニズム 【魔王崇拝】 (Satanism)
メサイアルドフィリア 【魔界性愛】 (Messiah fieldPhilia?)
 

―――

 

ご夫婦やカップルでのセ/ックスの向上、セ/ックスレス対策、性教育等の参考として、ご利用ください。

但し、個人的な利用に限定されます。

一緒でも別々でも構いませんが、お二人が同じ記事を読まれることをお薦めします。それにより、お二人が 「性について」 話す時間も生まれますし、お互いの 「性」 に対する考え方や理解、性癖や価値観を話すキッカケにもなります。多くの方が、幸せで気持ちの良いセ/ックスを経験し、有意義な時間をおくれるようになると良いなと思っています。老若男女を問わず、質問や相談も受け付けています。アメーバーのメッセージもしくは コチラ からお問い合わせ下さい。イイね や コメント は大変励みになりますので、どうぞお気軽に。

 

過去の記事

 

体位の話(1)

オーガズムとは(1)

自分のカラダは、自分でケアする(1)

女性が中でイクために(1)

「都市伝説」という言葉で片づけない(1)

ニッポンのセ/ックスを読み解く(1)

オ/ナニーは悪いことか?(1)

新・フェ/ラの話(1)

 

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2019/06/23

性の多様性の話(4)

昨日の 「性の多様性の話(3)」 の続きです。

 

ここでご紹介した記事は、特殊な 「性癖」 のカップルの話と思って読むか、それとも、何処にでもいる普通のカップルの話として読むかで、印象は大きく変わってくると思います。

 

 

性を話し合うことの重要性

 

結果的には 「アセクシュアル」 の旦那と 「ポリアモリー」 の奥さんの話ということになってしまいますが、それは、当初からお二人が自認していたわけではなく、家庭の 「セックスレス」 問題の話し合いを進めているうちに、少しずつ露見して来たことです。

「アセクシュアル」 とか、「ポリアモリー」 なんて言葉の存在すらも知らないカップルが、二人で家庭の 「セックスレス」 や自分の 「性向」 といった 「性」 についての話し合いを通じて、自分達の 「性向」 に気が付いたわけです。

 

日常のストレスが高じて、特殊な行為に惹かれていくことで自認する場合もありますが、全ての人が、自分の 「性癖」 や 「性向」 を自認しているとは限りません。

また、日本人の場合は、本来ならば一番しっかりと受け留めて貰いたい相手な筈なのですが、「これを言ったら嫌われるのではないか」 という心配から、自分の 「性癖」 や 「性向」 を言い出せない人も少なくありません。

 

ストレスによる性癖・性向の発露

 

心理学者に言わせると、「女性の敵」 と言われる 「痴/漢」 や 「露/出狂」 は、性欲を満たすためではなく、「ストレス発散」 が動機になっていると言われ、これは、常習的な 「万/引き」 にも言えるそうです。

ストレスにより、「性癖」 や 「性向」 が強く出て来たことによる、日常における 「非日常行為」 という意味合いもありそうです。

 

SMAP の 「草彅くん」 が、公園で真っ裸になったのも、ミラーマンと称されている経済学者の 「植草一秀」 が女/子高生のスカートを手鏡で覗いた行為も、多分日常的にストレスが蓄積していたのでしょうし、思わず外に干してある洗濯物を集める 「下着泥棒」 も、「下着フ/ェチ」 的な 「性向」 が悪い意味で発露した結果なのかも知れません。

 

だから、このような行為をして良いと言っているのではありません。

犯罪は犯罪です。「草彅くん」 の場合は、まるで銀行強盗か凶悪殺人犯の連行かと思うほどの、大袈裟なマスコミ報道にあきれましたが、人気のない公園での失態。

誰に迷惑を掛けたわけではありませんでしたが、しかし、犯罪は犯罪。

しかし、これらの方々も、自分あるいはパートナーの 「性癖」 や 「性向」 を自認してさえいれば、別のやり方で 「ストレス」 を発散することが出来た筈なのです。

 

何がノーマルで、何がアブノーマルか?

 

自分は 「好き嫌い」 がある以上誰しも、「フェチシズム」 的な傾向であったり、何らかの 「性癖」 や 「性向」 があると思っています。

そもそも、単純に 「ノーマル」 と 「アブノーマル」 に分類し、「ノーマル」 を良しとするような、「横並び意識」 的な 「社会的風潮」 も如何なものかと思います。

 

既に、現代は、「LGBT」 の人達も市民権を確立しています。

これらの方は、「異性愛(=ヘテロセクシュアル)」 な関係が性的に 「マジョリティ」 であるからこそ、性的な 「マイノリティ」 と呼ばれるわけですが、では、マジョリティの 「セ/ックス」 は、「ノーマル」 で、マイノリティの 「セ/ックス」 は、「アブノーマル」になるのでしょうか?

トンネルズの石橋が 「保毛尾田保毛男」 でバカ騒ぎしてた、「LGBT」 がまだ市民権を確立していないような時代であれば、それも許されるかも知れません。

しかし、「LGBT」 が世界的に市民権を確立する中、もう、これらの行為を 「アブノーマル」 と称することは、逆に 「LGBT」 に対する 「偏見」 や 「差別」 と見なされ兼ねません。

 

そもそも、「セ/ックス」 と言うものは極めて 「プライベート」 な個人的性格の強い問題なのです。

自分に 「したい」 という願望があるか、自分に出来るかどうか、あるいは、パートナーが許容出来るかは、自分とパートナーの間で相談することであって、それが世間で一般的であるかないかとは全く関係ないのです。

「SM」 にしても、「3P」 などの 「複数プレイ」 にしても、実際にやってみてしまえば、それが当たり前になってしまい、特別なことではなくなってしまいます。

 

世間一般の人から見れば、「アブノーマル」 に見えたとしても、自分にしてみれば、「SM」 も 「3P」 も、普通に 「ノーマル」 です。

「ニオイフ/ェチ」 の女性に求められれば、履き古す手間は掛かりますが、履き古したパンツをあげたりもします。そんなパンツをクンクンと嗅いで陶酔しているる女性も、潮たくさん吹いて、ベッドをびしょびしょにしてしまう女性も、自分にとっては、普通のかわいい女性に過ぎません。

逆に自分から見れば、「アブノーマル」 と認識する人達は、残念ながら、「社会的規範」 に捉われ過ぎの人達、奥行きの浅いキャパの小さな人達としか映りません。

 

ア/ナルセックスの場合

 

あまり一般的ではないと思われている 「ア/ナルセックス」 にしても、週プレNEWS の調査 「20代OL500人に聞いたアブノーマルセックスアンケート 今の20代女子はここまでやってる!!」 によると、アナルセックスの経験者は 34%。

世界的なコンドームメーカー DUREX 社が 2005年に世界的規模で実施した 「セックスサーベイ」 によると、アナルセックスの経験者は、米国では 47%、日本は 11%だったそうです。

高い方では、イタリアで 50%、ギリシャやチリでは、55%が経験者です。

 

これはあくまでも経験者の数であり、常習者の数ではありませんが、しかし、アナルセックス未経験な方は、ギリシャやチリでは、「マイノリティ」 になるわけです。

アナルセックスで気持ち良くなるか、ならないかは、人によって異なります。

女性の場合は、「Kスポット」 の有無や当たり方で、大きく異なってくると自分は認識しています。

 

夫婦で考えるべきこと

 

昨日紹介した記事は、お二人が家庭での 「セックスレス」 を話し合ううちに、お互いの 「性癖」 や 「性向」 が認識出来た例ですが、「フェチシズム」 を含めると 「性癖」 や 「性向」 は多様です。

 

そしてその人の 「性癖」 や 「性向」 を受け容れられるかどうかは、パートナーの自由であり、強要出来る性格のものではありません。

しかし 「夫婦」 という関係が、「ギブアンドテイク」 で成り立っている以上、自分は一方が 「断る」 という行為は、少なくともその 「副作用」 を意識しておく必要があると思っています。

 

勿論、最悪は 「離婚」 という選択肢もあり得るでしょう。

 

特に 「セ/ックス」 に絡む話は、センシティブな問題だけに、馬/鹿にしたように一方的に無下に断るのは良くないと思っています。

何から何まで、自分の基準、自分の価値観で相手を制しようとすれば、モラハラではありませんが、相手は反発するか、あるいは、次第に心が離れていきます。

昨日紹介した記事のカップルではありませんが、代替案を考えたり、二人で一緒になって考えるというスタンスが、とても大事なように思います。

 

とりあえず終わります。

 

(おわり)

 

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