2ntブログ
2019/06/27

「くすぐり」とSM(3)

昨日の記事、「『くすぐり』とSM(2)」 の続きです。

 

 

「くすぐり」 を考えるようになったキッカケ

 

そもそも何で 「くすぐり」 を SM と交えて記事を書いてみたくなったのか。

それは、多分 「くすぐり」 と 「SM」 の双方に共通する何かについて考えてみたかったのだと思います。

ひとつは、「極度の緊張からの弛緩」 という現象。そしてもうひとつは 「背反性」 のようなもの。「くすぐり」 による笑いは、「危険」 と察知し反射的に逃れようとする身体と、「安全」 と認識している頭が、共鳴しているようなもの。

身体は常に緊張状態にあるものの、脳は身体に対して弛緩すべく指令を発し続けている状態です。

 

少なくとも、「笑い」 が発現することによって、「セロトニン」 神経が活性化し、副交感神経が優位になり、脳は身体にストレスを解消し、鎮静化するように働きます。

また、くすぐられた際の 「笑い」 がこれに当てはまるのかどうかは不明ですが、「笑い」 によって、「エンドルフィン」 や 「ドーパミン」 の分泌が高まることもあるようです。

 

「SM」 という行為自体も、その行為の真骨頂は、物理的刺激による身体の緊張と、愛と信頼に基づく心の弛緩といった情動の落差にあります。

「縄酔い」 と呼ばれる緊縛による 「オーガズム」 も不思議な現象ですが、縄で縛られるときの緊張、拘束されて自分では何も出来ない状態下で、もがいているときの緊張と、身体も心も自分の全てを縄に委ね、身体の力が完全に抜き切ったときに感じる、執着をあきらめたときの 「解放感」 と、その情動の落差。

 

信頼する相手に委ねて、撫でたりされることは、誰しもとても心地良いものなのですが、それは気持ち良くて、思わず寝入ってしまいそうな心地良さ。

これに対して、「セ/ックス」 の気持ち良さとは、欲求を貪る快楽。

「セ/ックス」 による 「オーガズム」 は、生き物が 「生きよう」 とするエネルギーの先に 「死」 が待ち合わせているような、強い快感に苦しみが混ざっている、清濁併せ吞むような不思議な気持ち良さで、快感の路線は違うものの、何処か、苦しいのに可笑しい 「くすぐられた」 感覚に近いものがあります。

 

 

「オーガズム」 に必要なこと

 

女性の 「オーガズム」 を迎えるにあたって大事なことは、まずは 「集中」、そしてもうひとつは 「リラックス」 です。

 

(1)集中と緊張

 

「セ/ックス」 しているときに目を開いている女性は、それだけで 「セ/ックス」 に集中出来ていない可能性が高いように思います。

唇を重ねて、唇を触れ合わせるようなときは、無意識にではありますが、女性は唇に神経を集中するために、自然に目をつむります。目をつむって余計な情報を遮断することで、相手と触れ合うところの神経に耳を澄ませているのでしょう。

 

男性に触れられたら、そこに、神経を集中する。

その感覚は、どちらかというと、親しい人にくすぐられたり、あるいは、嫌いな人に触られている感覚で感じる必要があります。何故なら、その方が、小さな刺激にも敏感に反応するからです。

「SM」 は、何故あんなに 「おどろおどろしい」 のか?

それは、緊張させることで、触れたりする刺激の感度を高めているわけです。

「セ/ックス」 のときは、身体を緊張させ、神経を研ぎ澄ませないといけないのです。

 

(2) リラックス

 

そしてもうひとつ、求められるのは 「リラックス」 なのですが、これは 「セ/ックス」 のときに 「リラックス」 している必要がある、という意味ではなく、「リラックス」 したときと 「緊張」 している状態に、十分な落差が求められるということ。

 

要は、常に身体の何処かが緊張しており、本当の意味で 「身体から力を抜く」 ことが出来なくなっている人が多いという意味です。

 

子供の頃は、完全に脱力して寝てた筈なのですが、大人になると、本人は気が付いてないけど、身体の何処かに余計な力が入ってしまっているように思います。

 

目を閉じてゆっくりと鼻から空気を吸い、ゆっくりと細く口から息を吐きながら、頭の先から手の指先足のつま先に至るまで、自分の身体の至るところに気持ちを集中させて、脱力するように念じることが出来れば一番良いのですが、もしかしたら、「くすぐって」 思いっきり笑い転げたあとは、身体の緊張が抜けた状態にならないだろうか、というのが、「くすぐり」 を考えるそもそもの発端でした。

 

(つづく)

 

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