2ntブログ
2019/07/03

性欲のスイッチ

ここのところは、「性の多様性の話」「『くすぐり』 とSM」 で取り上げた 「くすぐりフェチ」 の話など、個人の 「性癖」 や 「性向」 あるいは 「フェチシズム」 に絡んだ話をしてきました。

 

隠されてきた 「性癖」

 

「性癖」 や 「性向」、「フェチ」 といったものは、結局はその個人の属性に過ぎません。

「サディズム」 や 「マゾヒズム」 もそうですが、「フェチシズム」 も、かなり昔は 「性的倒錯」 という 「精神疾患」 として扱われていたことから、「”ビョウキ”のひと」 として扱われることを怖れ、「他人の目からは覆い隠されなければならないもの」 として扱われてきた時代もありますが、今日は、”ビョウキ” とそうでないものが、明確に区別されるようになってきています。

 

とは言え、「セ/ックス」 もそうですし、こういった 「性癖」 といった話も、かなり 「プライベート」 な話題であり、親密とは言えない間柄の人と話す話題でもありません。

しかし、だからこそ、「性的」 なことに全く偏見がないような人であっても、逆に自分にはあまり関係のないこととして、あまり深く認識していないのではないでしょうか。

 

多くの人は、そういったプライベートな 「癖」 を他人に見せるのは良くないし、外見的にも 「普通に見られたい」 という思いがあります。

特に 「性的な癖」 は、他人の誤解を招くこともありますし、それに尾ひれをつけて 「吹聴」 する連中もいるので尚更です。

 

女性が下手に 「私は性欲が強いほうかも・・・」 なんて言ったら、まず勘違い男は、自分のことを誘ってるとか、誰とでも寝る女と勘違いします。(苦笑)

そして、そういう勘違い男に限って、本人としては 「誰とでも寝たい」 のですが寝れないので経験値は一向に上がらず、下手に振ると 「アイツから誘ってきたけど、〇〇は悪いし、〇〇は〇〇で、〇〇だから振ってやった・・・」 みたいに面倒臭いのです。

 

しかし、このように 「自分の癖」 を他人から 「隠す癖」 が付いてしまった結果、自分の伴侶に対しても、「これを言ってしまったら、嫌われてしまうのではないか・・・」 と隠してしまい、告白する機会を逃してしまう人も実は少なくありません。

 

そして、その結果が、男が勃ったら、唾を 「ぺぺぺっ」 と付けて、無理矢理押し込んだら腰を 「ヘコヘコ」 振って、堪えきれなくて出したら終わりの、「単なる排泄行為」 に近い ”普通” と呼ばれる 「セ/ックス」。

こんなのだったら、「セ/ックスレス」 になって当たり前です。

 

「性欲」 とはなにか

 

「セ/ックスレス」 の段階で重要なことは、如何に相手の 「性欲」 をそそるかということです。

個人の 「性癖」 や 「性向」、「フェチ」 も、その人の 「セ/ックス」 における 「個性」 なのです。

誰しも、肉体特徴もあれば、性的な特徴もあります。

巨乳の女性もいれば、貧乳の女性もいますし、巨根の男もいれば、貧根?の男もいます。

早漏の男もいれば、遅漏の男もいるように、イキやすい女性もいれば、イキづらい女性もいます。これらの特徴と同じく、性癖その他も、その人の個性なのです。

 

「ヒトは脳でセックスする」

 

という名言があります。

人は、脳で興奮し、発情するのです。

「脚フェチ」 の男なら、女性は 「脚」 を強調することで、相手をその気に出来るわけですし、ロ/リコン趣味の男なら、セーラー服でコスプレするなり、ルーズソックスでも履けば十分ツボに入るわけですが、相手の 「性癖」 を知らないがために、レースの刺繍が入った結構ケバイ下着を着ては、派手目にお化粧し香水をプンプンさせ、逆に男を萎えさせてたりするわけです。

 

どんな 「性癖」 でも、自分のパートナーであれば、「相手にも気持ち良くなって貰いたい」 という思いがあるはずです。

何処まで自分が出来るかは別として、出来るだけ応えてあげたいと思うのが、人情でしょう。

 

そして、今迄お付き合いしている人には言えなかったことも、自分のパートナーは理解してくれていて、自分に応えてくれるというのが、本当は 「理想」 なのですが、どうも実際は、昔や今の彼氏彼女は知ってても、パートナーだけが知らない。あるいは、昔の彼氏彼女や今のパートナーは知らないが、今の彼氏や彼女しか知らない、というのが現実のようです。

 

自分の 「性的嗜好」 を知る

 

最近の記事にこんなのがありました。

 

「『セックスって、何がいいんですか?』と言う女性たちへ――ヒトは何歳までセックスできるのか?」

 

普段は自分もこの女医をディスってばかりですが、今回この女医が書いている、「セックスって、何がいいんですか?」 という性的意欲障害の女性に対する診察例は、なかなか好感が持ててます。(笑)

「どんなジャンルに興奮します?」 という女医の問い掛けに、その 「ジャンル」 の意味が理解出来ない女性。それに対して、その女医は 「処方」 ではありませんが、その女性に次のような課題を課したそうです。

 

「今日、コンビニでレディスコミックを買って、次回までに全部読んで、どのシチュエーションで興奮したかを教えて下さい」

 

どういった条件が揃うと、「性欲」 のスイッチが入り、興奮する(しやすい)のか。

この女医曰く、「セックスに興味を持てない女性は、自分の性的嗜好がわかっていない人が多い」 そうです。

 

自分が過去に経験した、被虐を好む 「ニオイフェチ」 の主婦さんも、1回目に縄で縛られ、それだけで 「中イキ」 の兆候を見せ、2回目の逢瀬で 「中イキ」 するようになりましたが、彼女も、昔から 「セ/ックス」 には興味がなく、旦那との 「セ/ックス」 も好きではないというよりも、「セ/ックス」 自体が好きではなかったと言っていました。

そんな清楚で地味目な女性が、三十路も半ばで性欲に目覚め、「中イキ」 も連続でイケるようになり、自ら自分の上にまたがり、腰を振るようになるわけですから、女性というのは、常に何かが変化し続けている、本当に不思議な生き物だと思います。

 

(つづく)

 

―――

 

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但し、個人的な利用に限定されます。

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過去の記事

 

「くすぐり」 とSM

性の多様性の話

異性を匂いで惹き付ける(1)

続・NTR(寝取られ/寝取らせ)の話(1)

体位の話(1)

オーガズムとは(1)

自分のカラダは、自分でケアする(1)

女性が中でイクために(1)

「都市伝説」という言葉で片づけない(1)

ニッポンのセ/ックスを読み解く(1)

オ/ナニーは悪いことか?(1)

新・フェ/ラの話(1)

 

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2019/07/01

「くすぐり」とSM(7)

昨日の記事 「『くすぐり』 とSM(6)」 の続きです。

 

「くすぐり」 は、「いちゃいちゃ系くすぐり」 を含め、「前戯」 としての可能性は秘めているものの、「SM」 的には、拘束したときの 「罰」 のひとつとして利用出来るかどうか。

また、女性の性感を高め、女性をイケるようにするのに、何らかの効果が期待出来ないかを探っているわけですが、一番の心配事は、やはり 「くすぐり」 が女性の 「セ/ックス」 への集中を邪魔しないかということ。

就寝時に何処からか現れる 「蚊」 ではありませんが、「蚊」 が大事なときに安眠を妨害するように、女性が 「セ/ックス」 で気持ち良くなる直前に、女性の集中を妨げるようでは元も子もありません。

 

但し、女性が性的に高まっているときは、「痛み」 を 「快感」 と勘違いしたり、軽い錯乱を起こすことも多いので、性的に高まっている女性に 「くすぐり」 の刺激が、どのように受け留められるのかは、実際に試してみないと分かりません。

 

しかしこれ以上のことは、ネットでの調査にも限界があるため、意を決して実際に自分で挑戦してみることに。

 

実践編

 

「くすぐり方」 や 「くすぐる場所」 は、今迄机上で調査してきたものや、主に洋物の 「くすぐりフェチ」 ビデオを参考に、手の指を一応 「ワキワキ」 と動かす練習をして挑戦することに。

被験者は、「ぐら」 の相手が簡単に見つかるわけもなく、「くすぐられても感じない」 と自称する古参の愛奴で試してみました。

 

「くすぐられても感じない」 と自称する割には、くすぐったがり、笑いを漏らす愛奴ですが、子供にくすぐられても全く、くすぐったくないとのこと。主にやられると 「くすぐったい」 と言い訳しておりました。

 

まず、「セ/ックスしながら (以降 ”ながら” と呼ぶ)」 くすぐってみました。① 笑いが出ない程度の刺激、② 笑いが漏れるほどの刺激、③ 実際にはくすぐらない 「言葉責め」 による刺激、④ 全指を微弱に動かすことによる 「くすぐり」 の兆候的な微弱の刺激などなど、いろいろと試してみましたが、① の、笑いが出ない程度の刺激では、刺激の強さにもよりますが、「身悶え」 します。② の、笑いが漏れるほどの刺激を与えると、当たり前ですが、笑い出します。 

③ の言葉責めは、「言葉責め」 と言うほどの内容ではありませんが、指を 「ワキワキ」 するところを見せたり、「ワキワキ」 と口にするだけでも、最終的には、自然な学習能力で 「笑う」 ようになり、最後には、④ の、全指を曲げようとする微弱な動きだけでも、「くすぐり」 を察知するようになりました。

 

身体を撫でたりする 「愛撫」 と 「くすぐり」 は、もともと 「くすぐり」 に強いこともあるのかも知れませんが、曖昧な動きをさせない限りは、明確に区別が出来ているようです。

 

また、分かったこととしては、「セ/ックス」 で高まっているときに 「くすぐられても」、本人には集中を邪魔されたとか、冷水を浴びせられたような、「テンション」 が下がるような 「妨害」 されたような感覚はなかったとのこと。

 

確かに、途中で 「笑って」 しまっても、そこで気分が冷めたり、リセットされるわけではなく、一時的に中断されるものの、またそこから 「セ/ックス」 を継続出来るような感覚で、そこで大きく場の雰囲気が壊れたり、あるいは、くすぐったことが後に引き摺るようなことは、何もありませんでした。

 

但し、ひとつ分かったことは、「笑う」 ことで、女性の意識が戻ることです。

本ブログの記事でも何回も説明しておりますが、女性はオーガズムを迎える際に、まず前頭前野の機能が低下することで、記憶がなくなります。そして最後に恐怖や不安を司る扁桃体の機能が低下することで、オーガズムに達するわけですが、くすぐって 「笑う」 ことで、どうも前頭前野の機能は多少回復するそうなのです。

 

このため、「くすぐり」 のひとつの副作用ではあるのですが、普段であれば全く記憶がない状態の記憶が残っているのだそうです。

 

彼女に言わせると、女性の 「中イキ」 によるオーガズムを迎えたときに、記憶がない現象を 「酔っ払いの酩酊状態」 に例えるのだとしたら、ちょうどその途中に介抱されたこととか、トラブルがあったときに、断片的な記憶があるのと似ていると言っていました。

 

「くすぐられた」 ときの感覚は、「くすぐったい」 と言うよりも、何かくすぐられたところが、ムズムズし、それが身体に広がっていくような感覚。モグラが身体の中を這うような感覚と言っていました。

その感覚が強いと 「身悶え」 している感覚があるらしいのですが、それは、くすぐられて、その刺激を避けようとしている感覚に近いとのこと。

 

また、「くすぐられた」 後、幾分覚醒するためか、普段実際に自分が経験していることではあっても、自分の記憶に残らない快感に触れられたことは、初めての感覚で、お腹の中心あたりから、気持ち良さが身体全体に広がっていく感覚を味わえたことは、とても大きな喜びだと言っていました。

 

その感覚は、話を聞いてみると、どうもそれは、時間が止まっている中で、イクという強烈な快感ではないけれども、甘美な気持ち良さが、ずっと永遠に続くような感覚。 「エクスタシー(忘我)」 と呼ばれる状態のようでした。

しかしその後、本人は 「中イキ」 した記憶は全くないようなので、「中イキ」 の時点では、その状態から改めて、前頭前野に続き扁桃体の機能停止が起こっているのでしょう。

 

結論

 

まだ、多くの被験者で確認したことではないため、普遍なものと断言は出来ませんが、少なくとも、「セ/ックス」 における 「くすぐり」 は、「くすぐられた者」 にとって 「不快な刺激」 とは受け留められていないこと。

相手によるのかも知れませんが、肉体は、咄嗟に反射的な行動を起こすものの、人の意識は、乳児期の 「コチョコチョ遊び」 宜しく 「くすぐり」 を愛情のひとつと認識するのでしょうか。

 

「セ/ックス」 の際に 「くすぐり」 は、普段の 「くすぐり」 と同様 「笑い」 を誘いますが、しかし 「くすぐったい」 という感覚よりは、「むずむず」 した 「身悶え」 に近い感覚として受け留められること。

 

そして、「くすぐり」 によって、女性の陶酔感は一時的に冷めるものの、女性の意識や記憶能力を幾分呼び覚ますことから、「くすぐる」 タイミングによっては、女性に今まで感じたことのない(というよりは、本人が覚えていない)感覚を体験し記憶する 「呼び水」 となり得ること。

 

実際に、「くすぐり」 を 「セ/ックス」 に導入してみて驚いたのは、予想に反して 「否定的」 な結果が何も見られないことでした。

 

 

***

 

「くすぐったい」 感覚は、覚醒時も完全に 「気持ち良い」 とは異なる、ある種複雑な感覚ですが、それは 「セ/ックス」 における陶酔時も、「むずむず」 という表現になるものの、変わらないようです。

 

但し、「くすぐり」 は、女性にとって 「ネガティブ」 で否定的な感覚というわけではなく、「ポジティブ」 に働くということ。

 

「セ/ックスレス」 の家庭であっても、「くすぐり」 は、多少の 「わだかまり」 があろうと、くすぐって 「笑い」 が漏れるようであれば、まだ見込みがあるというものです。

 

「笑い」 とは不思議なもので、「笑い」 が出ることで、それまで気持ちの中で閊(つか)えていたり、抑えていたりしたものが、スッと流れ出す場合があるのです。

何年も何十年も一緒に暮らしていれば、相手に不満のひとつやふたつ、あっても当たり前。

 

くすぐっても相手から 「笑い」 が漏れないようであれば、既にその男性の玉砕していますので、撃沈されたくなかったら、その場は赤旗を揚げて退散するしかありませんが、相手をくすぐって、「笑い」 が漏れるようであれば、まだ回復は可能です。(笑)

 

乳児との 「こちょこちょ遊び」 は、子供の情緒の発達にとても大事なようですが、この 「くすぐり」 は、思ったよりも効果絶大なのかも知れません。 

 

(おわり)

 

―――

 

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2019/06/30

「くすぐり」とSM(6)

昨日の記事、「『くすぐり』 とSM (5)」 の続きです。

 

「『くすぐり』 とSM」 の記事で、現時点で確認されている、くすぐられたときの脳科学的な現象を整理し、「『くすぐり』 とSM(2)」 では、「くすぐり」 より派生する 「フェチズム」 や刑罰の存在について、「『くすぐり』 とSM(3)」 では、そもそもこの記事を書こうと思った動機付けについて。そして、「『くすぐり』 とSM(4)」 および 「『くすぐり』 とSM(5)」 では、「くすぐりフェチ」 の実態と実情について調べてみました。

 

最終的には、「『くすぐり』と SM(3)」 の動機付けのところにも書きましたが、「くすぐり」 という手段が、「くすぐりフェチ」 あるいは 「くすぐりマニア」 のような人以外にも使えるものであるか否か。

具体的には、触覚神経の感度を高めた状態、すなわち、触覚に神経が集中し、緊張している状態を維持したまま、身体をリラックスさせる手段として、この 「くすぐり」 を応用出来ないかということを考えています。

 

「くすぐり」 の効能

 

「くすぐり」 という行為を、気持ち良いと感じるか、不快と感じるかは、受け手の 「くすぐられフェチ」 度次第なわけですが、くすぐられた後に 「すっきり」 するのは、くすぐられる刺激から反射的に逃げようとする、神経や筋肉の極度な緊張状態からの解放感です。

前者は、体性感覚に対する内臓感覚の弛緩に繋がり、後者は体性感覚を含む筋肉の弛緩を促します。

 

身体をリラックスさせる方法のひとつに 「漸進(ぜんしん)的筋弛緩法(PMR: Progressive muscle relaxation)」 という方法がありますが、これは、リラックスさせる筋肉に力を入れ、5~10秒間、力を入れた状態を維持し、その後、15~20秒掛けて、ダラーっと脱力を意識しながら筋肉を弛緩させるのを繰り返すことで、不安やストレスなどにより無意識に身体に力が入っている身体の緊張をほぐす方法です。

 

くすぐると筋肉は強く緊張し、くすぐりが止まる度に筋肉の脱力が起こりますので、「くすぐり」 は半ば強制的に、この 「漸進(ぜんしん)的筋弛緩法」 が行われているようなものですから、身体のリラックス効果は十分期待できそうです。

一方で、「くすぐり」 後の触覚神経の興奮はしばらくは続くでしょうから、パートナーを 「オーガズム」 を迎え易い状態に持っていくのに、「くすぐり」 は適しているのです。

 

課題

 

問題は、「雰囲気」 の持って行き方。

緊張感、テンションの持って行き方です。

 

二人が 「くすぐりフェチ」 同士であれば、「くすぐり行為」 自体が 「性欲」 を刺激する 「エロ行為」 となりますので、雰囲気を切り替える必要もないのですが、「くすぐりフェチ度」 の低い人の場合はそうも行きません。

 

当然、人によって 「くすぐったがり度」 は異なりますが、「笑い声」 が漏れるのは、相手と親密で気持ちがリラックスしている証拠。

しかし、「セ/ックス」 の場合は、性的な緊張を高める行為ですから、心理的な緊張が求められるわけです。

 

「くすぐり」 の場合は、心理的にリラックスしているけど、肉体的には緊張している状態であるのに対して、「セ/ックス」 の場合は、心理的にも肉体的にも緊張している状態と言えます。

そして、心理的な緊張から肉体的な緊張に派生し、そしてどちらも限界まで緊張し、最後に心理的にも肉体的にも、いっぱいいっぱいになって機能停止に陥るのが、「オーガズム」 です。

 

そして、もうひとつの問題は、くすぐるときのタッチと、愛撫のタッチのメリハリの利かせ方。

相手の身体に触れるときの 「触れ方」 次第で、相手に対して異なるメッセージを送ってしまうわけですから、「手を置く行為」 と 「擦(さす)る行為」、「叩く行為」 そして 「くすぐる行為」 はきちんと明確に区別できるようにする必要がありそうです。

 

「手を置く行為」 は、其処に神経を集中させる意味があり、「擦る行為」 は、相手に安心する心地良い刺激を与え、「叩く行為」 は、相手を緊張させるのと同時に、強いインパクトのある刺激を与えます。

これは、SM に限らず、通常の 「セ/ックス」 においてもリードを取る上でとても大事なこと。
ここに新たに 「くすぐり」 を加えるとすると、「くすぐる行為」 は、ゾクゾクする刺激を与えたり、神経を高ぶらせる半面、心理的な緊張を緩めてしまう副作用がありますが、具体的にそれをどのように使ったら良いのか。

例えば、コンビネーションで使ったりしたときに、それによってどのような効果が生まれるのかが、まだ良くわかりません。 
 

***

 

そのヒントは、もしかしたら、「『くすぐり』 とSM (2)」 のところで紹介した 刑罰としての 「くすぐり」 に、吉田町の夜鷹宿などで 「私刑」 として行われていたとされる、縛って鳥の羽でくすぐるという 「くすぐり責め」 に隠されているかも知れないとも思いましたが、当てがはずれました。

ちなみに、この吉田町は、本所吉田町 のことで、現在の墨田区石原四丁目あたり。

江戸時代末期、法恩寺橋の西の両側50m程の吉田町は、夜鷹の巣窟として有名だったそうです。

 

何故なら、この 「くすぐり責め」 は、少なくとも、このような夜鷹宿における 「私刑(リンチ)」 として行われた 「責め」 ですので、親しい同士の 「くすぐり合い」 のように 「和気あいあい」 としたものではなく、かなりの 「緊張感」 を伴ったものと推測されます。

 

少なくとも状況的には、くすぐられて、笑える状況にも、感じたり濡れる状況にもないわけです。

このような場合、触れているものが 「鳥の羽」 であることが分かっていても、「危険」 を表すシグナルが、そのまま恐怖感や不安が増幅されたのではないでしょうか。

ちょうど、誰が発しているか分からない 「アンドロステノン」 のニオイを嗅いで、「不快」 と感じるように、痴漢や自分の嫌いな人の手が、自分の身体を撫でるときに感じる、寒く身震いするような感覚に感じられるのかも知れません。

 

(つづく)

 

―――

 

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2019/06/29

「くすぐり」とSM(5)

昨日の記事 「『くすぐり』 とSM(4)」 の続きです。

 

実際に 「くすぐりフェチ」 系の動画を見てみると、くすぐられる方が、女性であろうと男性であろうと、声をあげたり、のたうち回ったりと、とにかく 「笑い声」 と 「大騒ぎ」 の連続。

中には、「電マ」 を女性のアソコに押し付けるような類のものもありますが、「笑い声」 が響くので、見た目にはあまりエロさを感じません。(苦笑)

 

一般的には、「くすぐり」 という物理的肉体的な刺激を 「危険」 を表すシグナルと認識して、反射的に 「逃げよう」 とする肉体的に生じる緊張に対して、「危険」 な状況にはなく安全であるとして、脳が肉体的な緊張を緩和すべく生じるのが 「くすぐり笑い」 ですが、しかし、「くすぐり」 の刺激が 「危険」 を表すシグナルとしてではなく、「愛撫」 的な刺激として伝わる場合も、中にはあるようです。

 

友達のくすぐりについて

  • 質問日時:
  • 回答数:3件

高2の女子です。
友達が 私の反応をおもしろがって
毎日体中をくすぐってくるんですけど、
わき腹や脚は我慢できるんですが、
気持ち良くなってしまって
なんかすごく恥ずかしい
です。
特に、首、耳、ひざの裏側、脚の内側がだめです。
相手は女の子たちだし、自分が卑わいな変態みたいで…
だめって言うんですが、余計おもしろがっちゃって、
反応しないと余計くすぐってくるし…
気持ち良くなっちゃうのは
しょうがない
かなぁと思うので、
自分の中で、割り切りたいのですが、
どうやって割り切ったらいいでしょうか??
他の方にしてみれば くだらない質問だと思うのですが、
かなり切実で、かなり恥ずかしいので、
誰かアドバイスをお願い致します。

 

くすぐり・・・コチョコチョ・・・

 

  • 質問者:minako-16
  • 質問日時:
  • 回答数:5件

高校生の女です。
私はくすぐりが好きです。
わきの下とかおなかとかコチョコチョされて笑い転げるのが気持ちよくってたまんないです。男の子や女友達をくすぐるのもすっごい興奮します。
前にHビデオで女の人が大の字に縛られてくすぐり責めされてるシーンを見て、あんな風にコチョコチョされたくてたまりませんオナる時はいつもくすぐられることを想像してます
HなことやSEXももちろん興味あるけど、私はくすぐりの方が興奮するんです。
くすぐりで快感を覚えるのはちょっとアブノーマルってゆーか特殊な趣味だとは自分でも思うけど皆さんはどうなんでしょうか?
誰でも少しはくすぐられた経験はあると思います。それはみなさんにとってどんな感覚なんですか?
私はコチョコチョされるともうすっごい笑っちゃって、我慢できなくて「やめてー」って言っちゃうけど、それは嫌なんじゃなくすごい快感なんです。下もすごい濡れます。くすぐったがりで我慢できないくらい笑っちゃうけどそれがたまんないんです。
みなさんにとってくすぐる・くすぐられるってのはどんなことなんですか?気持ちよくはないですか?私にはくすぐりがいやって感覚はわかんないけど、くすぐりが嫌いな人は何がどう嫌いなのか教えてください。
あと男の人へ、もし彼女が私のような趣味があって、笑い狂うほどくすぐってほしいって求めてきたらどう思いますか?

 

くすぐりフェチなのですが

  • 質問者:chihaya-EX
  • 質問日時:
  • 回答数:1件

私はくすぐりフェチです。
性交の際相手をくすぐらないと興奮せず勃起できません
しかし恋人が超がつくほどのくすぐったがりなのでそのことを言い出せずにいます。
将来のことも考えるとうまく彼女をくすぐれるようになりたいのですが、何かよい方法はないものでしょうか?

 

これらの質問が 「釣り」 でないとしたら、明らかに、「くすぐり」 で性欲が刺激されている人達がいる、ということでしょうか。

先日の記事でリブログした 「うみさち氏」 の記事には、「性欲」 や 「性の衝動」 のような記述は全く見られませんでしたので、「うみさち氏」 も勃/ってたし、Aさんも濡らしていた?かどうかが全く以って不明。(^^;

 

まあ、アソコが硬くはならない男性も居りますし、「SM」 においても、「セ/ックス」 の有無はあまり重大な問題ではなく、興奮し、そして気持ち良くなることが大切ですので、やはり、「ぐり」 と 「ぐら」 お二人の満足度を含め、其処が重要視されるのかも知れません。

 

(つづく)

 

―――

 

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2019/06/28

「くすぐり」とSM(4)

昨日の記事、「『くすぐり』 と SM(3)」 の続きです。

 

「くすぐり」 における、ひとつの関心事は、「くすぐり」 を 「性欲」 に繋げられるのかどうかということでした。

 

「フェチズム」 も、以前 「性の多様性の話(5)」 でご紹介したように、いろいろありますが、「脚フェチ」 や 「尻フェチ」、「巨乳フェチ」 や 「筋肉フェチ」、「巨根フェチ」 など、異性の身体や性的な特徴に固執するものや、異性が身に着けているものに固執する 「下着フェチ」 や 「ナイロンフェチ」 などはまだ理解しやすいですし、「ニオイフェチ」 や 「音響フェチ」 (音響フェチは声フェチ的なものを想像しています) は、感覚に直接訴え掛けるものとして、まだ認識しやすいのですが、「機械フェチ」 や 「鉄道フェチ」 まで来ると、もうその人の 「好き」 という感情が高じ過ぎてしまっていて、自分の好きな対象と自分が融合することを夢見たり、そんな妄想から抜けられなくなっているとしか思えないのですが、それで性的に興奮するのであれば、その人にとっては、それがツボなわけで、分かる人には分かるけど、分からない人にとっては分からないのが 「フェチズム」 なわけですが、しかし、「くすぐり」 という行為や刺激が、どう 「性欲」 に結び付いているのか、そこが一番の疑問点でした。

 

それで、いろいろな 「くすぐりモノ」 を見てみたものの、性的に興奮している素振りを見せるものは、明らかに 「くすぐり」 とは別の 「性的」 な刺激を与えているものが大半でした。

「フェチズム」 とは、「性的倒錯」 という言葉の通り、やはりモノや行為などが、性的な興奮や性的行為に結び付く必要があるわけで、そこの部分がどうしても謎でしたが、いろいろと調べていくうちに、「アメブロ」 内で次のような記事に出会いました。

 

まさか、「アメブロ」 内に、「くすぐりフェチ」 マニアの方がいらっしゃるとは。(^^;)

 

ということで、早速勝手に 「リブログ」 させていただいたわけですが、どうも、このお方も似たようなことを考えておられたようで、リブログさせていただいた記事には、それが次のような 「ダイアグラム」 で表されています。

 

 

これによると、やはり 「くすぐり」 と 「セックス」 は、異なる軸のものではあるものの、双方を共有しているのが、「いちゃいちゃ系のくすぐり」 というもの。

 

「SM」 も、必ずしも 「性行為」 を伴う必要はなく、叩いたり叩かれたり、虐めたり虐められたりすることで、双方の 「性欲」 が充足されれば、それはもうある意味純粋な 「SM」 と言えるわけですので、この 「くすぐりフェチ」 も、どうやら、お互いが十分に満足出来れば良いと考えれば良いようです。(笑)

 

***

 

そして、この方の記事を読み進めていくと、出てくる出てくる。(笑)


どうやら、このお方は、10年来の 「くすぐりフェチ」 の方だそうです。

「好きこそ物の上手なれ」 という言葉がありますが、未経験ながらも、これだけのこだわりと自覚があれば、十分に 「フェチ」 で通用するということでしょうか。

 

くすぐりと性感の相性

 

そして、とうとう念願の 「オフ会」 が開催されたようです。全員男性?

「拘束」 とか、「ぐり」 とか 「ぐら」 って言うのは、「くすぐりフェチ」 の用語なんですか。(笑)

ちなみに 「ぐり」 は、くすぐりの 「ぐり」 で、「ぐら」 は、くすぐられの 「ぐら」

英語だと、それぞれ、「Tickler(ティックラー)」 に 「Ticklee(ティックリー)」 .なので、感覚的には同じです。(笑)

 

オフ会を開きました

オフ会のこぼれ話と感想を少し

 

足の裏に対する 「くすぐり」 が、一番ディープであることは、何となく、「くすぐりフェチ」 系の動画を見ていても感じたことでしたが、「手の指をワキワキと動かす」 という表現には、ついていけませんでしたので、早速調べてみると、どうやらこういう動きを言うそうです。

 

 

そして、とうとう実体験することが、出来たようなのです。

下手なラブホだと、男2人は断られてしまいそうですし、「年下なのに大人びた感じの美人」 だとか、「ジャケットの下はノースリーブ」 とか、このときの、お相手は女性?(苦笑)

 

体験談1-1 体験談1-2

 

しかし女性なのだとしたら、胸を揉んだり、乳首をくすぐったりみたいな発想はないのか。(笑)

「くすぐりフェチ」 を 「性癖」 と呼びつつも、性行為をすることは目的ではない、ということなのでしょうか。「くすぐり」、「くすぐられる」 ことで性欲が満たされるのだとしたら、「くすぐりフェチ」 の 「ぐり」 と 「ぐら」 の間には、もう性別による境界などはないのかも知れません。
 

恐るべし、「ぐり」 と 「ぐら」。

 

(つづく)

 

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