2ntブログ
2019/07/09

性欲のスイッチ(6)

昨日の記事 「性欲のスイッチ(5)」 の続きです。


 

では、具体的に 「セ/ックス」 の心技体とは、どのようなものなのでしょうか。

 

「セ/ックス」 における心技体


「心」 とは、男女の気持ちの持ち様であり、相手に対する 「ハート」 や思い遣りと書きましたが、「男女の気持ちの持ち様」 というものはとても大切です。

社会的には、男女は平等に扱われるべき存在ですが、男女の間には、明らかに 「性差」 というものが存在します。男と女は、生物学的にも、解剖学的にも、遺伝学的にも全く異なる存在です。つまり、「セ/ックス」 においては、男は 「オトコ」 に、女は 「オンナ」 にならないといけないということです。正確を期すならば、性自認する 「性」 にならないといけないということ。

 

社会では、男と対等もしくはそれ以上に働いている女性であっても、あるいは、家庭では、家事の分担は旦那と対等であったとしても、「セ/ックス」 のときは 「鎧」 や 「戦闘服」 のみならず、「プライド」 といったものも全て脱ぎ捨て、相手に全てを委ねて、「雌(メス)」 になりきらないといけないのです。

 

男性はと言うと、きちんと女性を守る意識がないといけません。女性を守るとはどういうことかと言うと、「自分本位」 にならないということです。常に女性の存在を意識して、外敵に対峙するということは、自分を 「擲(なげう)つ」 ということです。

 

女性は、男性の自分をなげうつ覚悟を見て、安心して自身を委ねるのです。そして男性の心意気に答えようと自らの死をも厭わず全身全霊で自身の全てを捧げた結果得られるものが、実は女性の 「オーガズム」 です。

女性も、自分だけ助かろうとするような姑息な男には、全身全霊尽くそうとは思いません。

男性は、「やりたい!やりたい!」 と盛って突っ走るのではなく、きちんと女性を受け留めてあげるだけの 「心の余裕」 がとても大事です。

そして女性も、常に 「自分!自分!」 にならないこと。自分に固執し、自分を守ることに固執している限りは、真の 「オーガズム」 を得ることは出来ません。

 

「セ/ックス」 においては、男女共に、相手に対する 「思い遣り」 が求められますが、男には女性をいたわる気持ちが、女性には、プライドも何もかも脱ぎ捨てる気持ちが、とても大切だということです。

 

「技」 は技術。「体位」 も技術のひとつですし、「前戯」 における手、指、唇、舌、腕、足の使い方や動かし方、触れ方や女性の身体の支え方、抜き差しの仕方も技術のひとつです。

「基本の技」 もあれば、「応用技」 もありますし、「複合技」 や 「連続技」 というものもあります。

「SM」 の 「言葉責め」 を含む数々の道具を使った 「責め」 も、そういう意味では一種の 「技」 と言えますし、広義の意味では、「デート」 や 「エスコート」、「話術」 なども 「技」 に含まれます。

 

過去に 「体位の話」 のところでも書きましたが、技」 は全ての 「技」 を身に付ける必要はありません。大切なことは、自分に適した 「技」 を身に付けるということです。

「体位」 もそうですが、男性自身に十分な長さがないとあまり意味のないような体位もありますし、逆に男性自身が長い場合、男性がかなり加減を意識しないと、女性が痛みを感じるような体位もあります。

「体位」 で大切なことは、しっかりと男性自身が女性の気持ち良く感じるポイントに当たっているかどうかということ。

また、相手が変われば当然、攻め方も変わります。「技」 で大事なことは、その 「技」 が相手に合っていなければ、「有効」 とはならないこと。

無闇矢鱈にいろいろな 「技」 を繰り出すのではなく、相手が好む 「技」、相手に効果の高い 「技」 をじっくりと掛けることも大切です。

 

そして、最後が 「体」 です。

「体」 は 「体力」 や 「体格」 の意味もありますが、「セ/ックス」 においては、性に関わる肉体的身体的な特徴。身体全体もしくは各部位の 「見た目(ルックス)」 なども含まれるかも知れませんが、どちらかと言えば、機能性がメインになります。

男性で言えば、「体」 とは、持続時間や竿の硬さや大きさなど。今風に言うと、身体的な 「スペック」 といったところでしょうか。

女性にも、イキやすい人とそうでない人が居ますし、性感帯は、人によってさまざまです。

「ク/リトリス」 も大きさや形状、感度も、人によって異なりますし、膣内の 「性感」 の方が発達している人もいます。

また最近は、剃ってしまったり、脱毛してしまう女性が多いようですが、産毛などの体毛も立派な 「性感帯」 ですし、乳首も、出産・授乳を経験している経産婦と、そうでないひとでは、乳首の刺激に対する耐性が異なってきますが、乳首も授乳時には刺激を受けて 「オキシトシン」 などの分泌を促す 「性感帯」 のひとつです。

 

実技と実践の違い

 

実技と言った場合、それは実際の舌の使い方であるとか、指での触れ方など、実際に技術を自身で体現することを言います。

これに対して 「実践」 とは、「試合」 のように二人で組んで、実際に 「技」 を試し合うことを言います。

実技を繰り返し練習することは勿論大切です。しかし、「実践」 で使えなければ意味ありませんし、上達するためには実際に試してみて、課題をフィードバックすることが何よりも早道です。

 

そして何よりも、実践(実際の 「セ/ックス」)において大切なことは、孫子の 「彼を知り己を知れば百戦殆ふからず(かれをしりおのれをしればひゃくせんあやうからず) ではありませんが、実践では、自分の特徴と限界を知り、相手を知ることが重要なわけです。

 

男性も女性も、大枠は同じであるものの、しかし、人によりそれぞれ異なります。

女性も細かく見れば、上付きや下付きといった違いもありますし、膣のアングルも人によってそれぞれ異なります。

男性も、女性の 「Gスポット」 には当てられるかも知れませんが、「ポルチオ(Aスポット)」 には届かなかったり、届いてはいるものの、しっかりと当たりが確認出来ないような場合も、あるかも知れません。

「実践」 でそういった経験を重ねる中で、どのようにしたら、相手の気持ち良いところに自分の男性自身を当てることが出来るか、持久時間があまり持たないようであれば、前戯の比重を高めるなど、いろいろと模索する必要があるわけです。

 

「肉体的」 な部分で 「自分を知る」 というのは、男性であれば、自分のスペックは勿論のこと、性的な能力や技量を限界も含めきちんと認識していることです。

また 「相手を知る」 とは、相手の 「性感帯」 や相手が好む 「刺激」 の具合を知るということです。当然、相手が女性であれば、イキやすいタイプなのか、イキづらいタイプなのかもありますが、感じやすいタイプなのか、性感帯では何処が感じるのか。

 

そして肉体的に、「自分を知り、相手を知る」 こと以上に、「心理的」 に 「自分を知り、相手を知る」 ことの方がもっと大切なのです。何故なら、「セ/ックス」 は最終的に 「脳」 で感じるものだから。

「武道」 も最後は 、宮本武蔵と佐々木小次郎ではありませんが、「心理戦」 です。

それは、男と女もそう。

最後のツボは、相手の 「心の機微」 に触れ、そして有利に進めるためには、相手の 「性癖」 や 「性向」、「フェチ」 を知ることに他なりません。

 

(つづく)


―――

 

ご夫婦やカップルでのセ/ックスの向上、セ/ックスレス対策、性教育等の参考として、ご利用ください。

但し、個人的な利用に限定されます。

一緒でも別々でも構いませんが、お二人が同じ記事を読まれることをお薦めします。それにより、お二人が 「性について」 話す時間も生まれますし、お互いの 「性」 に対する考え方や理解、性癖や価値観を話すキッカケにもなります。多くの方が、幸せで気持ちの良いセ/ックスを経験し、有意義な時間をおくれるようになると良いなと思っています。老若男女を問わず、質問や相談も受け付けています。アメーバーのメッセージもしくは コチラ からお問い合わせ下さい。イイね や コメント は大変励みになりますので、どうぞお気軽に。

 

過去の記事

 

「くすぐり」 とSM

性の多様性の話

異性を匂いで惹き付ける(1)

続・NTR(寝取られ/寝取らせ)の話(1)

体位の話(1)

オーガズムとは(1)

自分のカラダは、自分でケアする(1)

女性が中でイクために(1)

「都市伝説」という言葉で片づけない(1)

ニッポンのセ/ックスを読み解く(1)

オ/ナニーは悪いことか?(1)

新・フェ/ラの話(1)

 

旧ブログのアーカイブ (18/禁 別のサイトにジャンプします)

 

ご意見・質問・お問い合わせ

 

Copyright © 2018-2019 チョビワルおや路(chobie926) All Rights Reserved.

2019/07/08

性欲のスイッチ(5)

昨日の 「性欲のスイッチ(4)」 の続きです。

 

前回は、「セ/ックス」 を運動競技に例えて、その競技に関わる 「知識」 の重要性について説明しました。

同じ発想で今回は、その運動競技の技能について考えてみることにします。

 

「セ/ックス」 の技能

 

きちんとした 「知識」 を身に付けた上で、実際の 「セ/ックス」 に求められること。それが 「技術(実技)」「実践力」 です。

経験を積み 「技術(実技)」 を習得し、技術を高めていくことも勿論重要です。しかし最後に求められるのは 「実践力」。どんなに知識が豊富でも、どんなに技に長けていても、本番でそれを活かせないなら、意味ありません。

「自分を知り、相手を知る」 ことの大切さ。

自分の力量を知り、相手によって攻め方を変え、どう戦うかというところが、「実践」 ではとても大切になります。

そして、個人の 「セ/ックス」 の技能、すなわち、性的能力や性的な技量は、柔道や剣道、空手などの 「武道」 に例えるなら、「心技体」 で決まります。

 

「心」 とは、 「精神」 や 「理念」、「精神力」 や 「物事の考え方」 を、「技」 とは 「技(わざ)」 や 「技術」、そして 「体」 は、「体格」 や 「体力」 を意味します。

 

「セックス」 においては、「心」 とは、男女の気持ちの持ち様であり、相手に対する 「ハート」 や思い遣り。「技」 は、相手を気持ち良くさせるテクニック、そして 「体」 は、「体格」 や 「体力」 もありますし、身体の 「見た目(ルックス)」 も含まれるかも知れませんが、性的な 「身体的スペック」 と考えて良いかも知れません。

男性が気にする、竿のサイズや形状も、まさしく 「体」 と言えます。(笑)

 

心技体のバランス

 

心技体には、バランスというものがあります。

 

全ての項目において成績が優秀なら、確かにそれに越したことはありませんが、「心(精神)」 は修養出来ますし、「技術」 も磨けば磨くほど上達します。しかし、「体」 は天性のものであるため、鍛えることは可能ですが自ずと限界があります。

 

では、心技体のバランスとは何かと言うと、体格や体形といった、その 「体」 に合わせた 「技」 や 「心」 があるということです。

 

イチローの野球は、清原のようにホームランの数を競う野球ではなく、安打で塁に出て盗塁で稼ぐ野球です。清原のような豪快さはないかも知れませんが、その堅実さもあり、今のイチローがあることは、皆さんもご承知のとおり。

 

恵まれた 「体」 であるに越したことはありませんし、必要であれば、体重を落としたり、あるいは、筋力を付けたりする 「努力」 は大切です。

しかし、「体」 は天性のものである以上、「舞の海」 が 「小錦」 の体格を望んでも始まりません。「千代の富士」 でさえ、あの筋骨たくましい体は、食事で体重を増やすことが出来ない体質だったゆえに、筋トレで体重を増やすしかなかった、その結果に過ぎないのです。

 

小柄で体重の軽い 「舞の海」 が、重量級の力士と同じ 「技」、同じ相撲で勝つことは物理法則的に言っても、なかなか難しい。だからこそ、いろいろな戦法 [心] を考え、自分に適した 「技」 をいろいろと身に付けたわけです。  

 

「セ/ックス」 についても同じことが言えます。


どんなに 「体」 に恵まれていても、「心」 が伴わなければ虚しいだけですし、「技」 が伴わなければ、単なる木偶の坊に過ぎません。

誰しも、「はじめて」 のときはありますし、初めから上手い人はいません。ひとつひとつを経験して、精神的にも、技術的にも熟練していくわけです。

初心者であっても、一生懸命に尽くす 「心」 があれば、「技」 が多少未熟でも満足出来る仕事が出来るかも知れません。

 

逆に、どんなに良い 「逸物(いちもつ)」 を持っていたとしても、相手をいたわる気持ち [心] もなく、それを活かす使い方 [技] を知らなければ、女性は気持ち良いどころか痛いだけでしょう。

だからと言って、「体」 に恵まれていない人が、「体」 に恵まれる人と同じことをしていても、適うはずがありません。その 「体」 の特徴を活かせる 「技」 を、身に付けなければいけないわけです。

 

(つづく)

 

―――

 

ご夫婦やカップルでのセ/ックスの向上、セ/ックスレス対策、性教育等の参考として、ご利用ください。

但し、個人的な利用に限定されます。

一緒でも別々でも構いませんが、お二人が同じ記事を読まれることをお薦めします。それにより、お二人が 「性について」 話す時間も生まれますし、お互いの 「性」 に対する考え方や理解、性癖や価値観を話すキッカケにもなります。多くの方が、幸せで気持ちの良いセ/ックスを経験し、有意義な時間をおくれるようになると良いなと思っています。老若男女を問わず、質問や相談も受け付けています。アメーバーのメッセージもしくは コチラ からお問い合わせ下さい。イイね や コメント は大変励みになりますので、どうぞお気軽に。

 

過去の記事

 

「くすぐり」 とSM

性の多様性の話

異性を匂いで惹き付ける(1)

続・NTR(寝取られ/寝取らせ)の話(1)

体位の話(1)

オーガズムとは(1)

自分のカラダは、自分でケアする(1)

女性が中でイクために(1)

「都市伝説」という言葉で片づけない(1)

ニッポンのセ/ックスを読み解く(1)

オ/ナニーは悪いことか?(1)

新・フェ/ラの話(1)

 

旧ブログのアーカイブ (18/禁 別のサイトにジャンプします)

 

ご意見・質問・お問い合わせ

 

Copyright © 2018-2019 チョビワルおや路(chobie926) All Rights Reserved.

2019/07/07

性欲のスイッチ(4)

昨日の 「性欲のスイッチ(3)」 の続きです。

 

昨日の記事では、「セ/ックスを深める」 ためには、まず二人で 「セ/ックス」 を話し合う場が必要であり、話し合うための 「空気の醸成」 が大切であることを説明しました。

 

では、その場で何を話し合うのか?

 

それは、お二人が、お二人の 「セ/ックス」 に何を求め、何を期待しているかによります。

双方に 「セ/ックス」 やお相手に対する 「不満」 もあるかも知れませんし、ご自身に心配事や悩み事もあるかも知れません。

また、「もっとこういう セ/ックス をしたい」 といった 「願望」 もあるでしょうし、中には、「セックスがキツイ」 とか 「もっとしたい」 というような話が出てくるかも知れません。

 

二人の仲が良好なときは、まだ良いのですが、体調が優れないときもあれば、結婚生活というもの毎日が薔薇色であるはずもありません。

これは、「セ/ックス」 に限った話ではありませんが、むしろ、お互いの関係が上手くいっていないときこそ、どのように対峙するのかが重要になってきます。

 

そして、「セ/ックスを深める」 上で、二つ目に重要なこと。

それは、「セ/ックス」 をある程度系統付けて把握することです。

 

「セ/ックス」 は、今まで 「秘め事」 として扱われてきました。

学校での性教育は、1992年が 「性教育元年」 呼ばれ以降10年間、内容も充実(過熱)?した時期もありましたが、そもそも、まともな 「セ/ックスの教科書」 もありませんし、「セ/ックス学」 みたいな学問すら存在しないことが問題なのです。

これは残念なことに日本に限らず、米国などでも同じです。米国などでも、「性」 の話となると途端に研究予算の獲得が難しくなるらしいのです。

 

「セ/ックス」 の知識を得る

 

(1) セ/ックス 温故知新

 

日本も、はるか昔 「江戸時代」 には、「閨中紀聞/枕文庫(けいちゅうきぶん/まくらぶんこ)」 など、幕府に禁止されてはいた 「発禁本」 ではありましたが、当時の 「セ/ックス教本」 とも言える、かなり濃厚な内容の 「春画(艶本)」 がいくつも発刊されていました。

 

これらの本は、中国の 「房中術」 の影響を受けているのかも知れませんが、少なくとも、日本にも、インドの 「カーマ・スートラ」 や、中国の 「房中術」 に類する 「性典」 が存在したということ。そして、こういった春画は、大名などの 「嫁入り道具」 として、持たされたりもしたようです。

 

 

 

ちなみに、「性典」 として名高い、インドの 「カーマ・スートラ」 の章立ては、次のような構成になっているようです。

  1. 導入部(全四章) 一般的な愛について。
  2. 性交について(全十章) 接吻、前戯、性的絶頂、 88手の性交体位のリスト、 オーラルセックス、スパンキング、 変態性欲、三人婚、インド版九状(玉茎の動かし方)、性器の種類と大きさ。
  3. 妻を得るには(全五章) 求愛 と 結婚
  4. 妻について(全二章) 妻の適切な行為
  5. 人妻について(全六章) 主に婦女誘惑の方法。
  6. 娼婦(妓生)について(全六章) 妓女必須の64芸に巧み。特に演劇に詳しいことを求める。最高位はガニカー。
  7. 他人を惹き付けるには(全二章)

 

(2) 「セ/ックス」 に関わる知識

 

狭義の意味での 「セ/ックス」 は、単なる大まかな流れや手順だけで終わってしまうかも知れません。

しかし、ここで仮に 「セ/ックス」 をひとつの運動競技と捉えてみると、「セ/ックス」 には相手が存在することから、「二者競技(個人競技)」 ということになり、競技を有利に進めるためには、「セ/ックス」 に関連するさまざまな 「知識」 が求められることが分かります。

 

まずそこには 「暗黙」 ではあるかも知れませんが、「ルール」 が存在します。

昨今は、夫婦においても、「セ/ックス」 を強要出来ないという意識が根付いてきていますし、「セ/ックス」 に際しては、明確な同意を取り付ける必要があると考える新たな風潮も出て来ています。

また、当然ですが、衣類や身体を衛生的に保ち、爪を切り揃えたり、口を衛生的に保つといった 「マナー」 も含まれますし、妊娠を望まない場合は、「避妊」 が前提となります。

 

少なくとも、広義の意味で 「セ/ックス」 を考えると、「社会的」 には、「ルール」 や 「マナー」 が求められますし、(今現在のレベルを知りませんが)学校で習うような 「性教育」 レベルの 「生物学的?」 な知識以外にも、男女の性差など 「生理的」 な話、「恋愛」 や 「人との関係性」 を築くための 「心理的」 な話も必要ですし、週刊誌レベルの話や、「セ/ックス」 指南的なレベルの話。そして今後は、「個人差」 の話として、「LGBT」 の話や 「性癖」 など 「多様性」 の話、また 「オーガズム」 にも個人差が見られることなど、「セ/ックス」 には、いろいろな知識や知見が関わっていることが分かります。

 

「保健衛生」 的な観点からは、単に 「性病」 の怖さやリスクを煽るだけは意味ありません。子供に恐怖を植え付けるのが目的なのであれば、国民病とも呼ばれる 「糖尿病」 や透析を必要とする 「腎疾患」 の怖さこそ煽れと言いたくなります。(苦笑)

大切なことは、「性病」 ばかりでなく、「セ/ックス」 に関わる保健衛生上のリスクと 「予防」 をきちんと教えること。

例えば多くの人が、「自/慰(じい)」 あるいは 「オ/ナニー」 と呼ばれる行為を経験しますが、これにしても、間違ったやり方は、男性であれば 「膣/内射/精障害」 や 「オルガズム障害」、女性であれば 「女性オルガズム障害」 という障害を招く可能性があるわけですから、リスクのある方法を取らないよう、正しい方法をきちんと教える必要があるわけです。

 

また、「道徳的」 には、相手の意思を尊重せず、「セ/ックス」 を無理強いすることがいけないのは当たり前のことですが、しかし、現在の教育は、異性との 「関係性」 を確立するために、具体的にどのようにどのようにアプローチしたら良いのかを、きちんと教えていません。そして、社会には一定数、こういったアプローチが出来ない人や、苦手な人達がいます。

一昔前までは、学校で学ぶことは、ほんの一部分に過ぎず、「社会勉強」 などと称して、いろいろと 「人伝(ひとづて)」 で学んだもんですが、北欧などのように、「愛」 や 「人間関係」 を踏まえて包括的に 「性教育」 を実施している国もあると聞きます。

「セ/ックス」 は、言葉を超えた 「心と身体のコミュニケーション」 であることを理解するためにも、「セ/ックス」 を 「人との関係性」 の構築、「コミュニケーション」 の一環として捉えるような教育が今後は求められると思いますし、理想だと思っています。

 

また女性の 「オーガズム」 についても最近では、「Gスポット」 なども解剖学的には 「スキーン腺」 が確認されたりと、徐々に解明されつつあり、「ク/リトリス」 が、女性を 「オーガズム」 に導く唯一の器官とする 「ク/リトリス神話」 も崩れつつあります。

「ク/リトリス」 の刺激による 「オーガズム」 を 「ク/リイキ(外イキ)」 に対して、膣内の刺激でイクことを 「膣イキ(中イキ)」 と呼ばれています。また、それ以外の部位への刺激もしくは全く肉体的な刺激のない状態でイクことを 「脳イキ」 を呼ばれていますが、こういった 「オーガズム」 は 「都市伝説」 ではなく、現実に存在します。

 

もし、信じられないという方は、アメリカのサイエンス・ジャーナリストである 「メアリー・ローチ」 氏の TED での講演をご覧ください。

 

メアリー・ローチ「あなたの知らないオーガズムに関する10の事実」

 

 

動画再生で、日本語の字幕が表示されない場合は、右下にある歯車のマークをクリックし、メニューにある 「字幕」 で、日本語を選択して下さい。

 

全てが科学的あるいは医学的に解明されるに越したことはありませんが、医学においてでさえ、人の身体は未解明なところだらけです。

非科学的あるいは現在解明されている医学と矛盾がないのであれば、「漢方」 ではありませんが、経験則に基づく方法論や仮説があっても、特段のリスクや副作用がない限りは、似非情報と区別する意味でも 「民間知識」 として持っていても悪くはないと思っています。

 

(つづく)

 

―――

 

ご夫婦やカップルでのセ/ックスの向上、セ/ックスレス対策、性教育等の参考として、ご利用ください。

但し、個人的な利用に限定されます。

一緒でも別々でも構いませんが、お二人が同じ記事を読まれることをお薦めします。それにより、お二人が 「性について」 話す時間も生まれますし、お互いの 「性」 に対する考え方や理解、性癖や価値観を話すキッカケにもなります。多くの方が、幸せで気持ちの良いセ/ックスを経験し、有意義な時間をおくれるようになると良いなと思っています。老若男女を問わず、質問や相談も受け付けています。アメーバーのメッセージもしくは コチラ からお問い合わせ下さい。イイね や コメント は大変励みになりますので、どうぞお気軽に。

 

過去の記事

 

「くすぐり」 とSM

性の多様性の話

異性を匂いで惹き付ける(1)

続・NTR(寝取られ/寝取らせ)の話(1)

体位の話(1)

オーガズムとは(1)

自分のカラダは、自分でケアする(1)

女性が中でイクために(1)

「都市伝説」という言葉で片づけない(1)

ニッポンのセ/ックスを読み解く(1)

オ/ナニーは悪いことか?(1)

新・フェ/ラの話(1)

 

旧ブログのアーカイブ (18/禁 別のサイトにジャンプします)

 

ご意見・質問・お問い合わせ

 

Copyright © 2018-2019 チョビワルおや路(chobie926) All Rights Reserved.

2019/07/06

性欲のスイッチ(3)

前回の記事 「性欲のスイッチ(2)」 の続きです。

 

前の記事では、70歳のご夫婦の話より、「夫婦の関係性の深まり」 そして 「セ/ックスを深める」 ことが重要であるという話をしました。

 

このケース。全く 「前戯」 すらなく、「セ/ックス」 しているというのも驚きでしたが、自分的には、むしろそれ以上に、70代になっても夫婦で 「セ/ックス」 が続いているという方が驚きでした。

 

医師としては、老夫婦の当初の来院目的でもあった 「オーガズム問題」。そして、それに絡み、ご夫婦の 「セックス改善」 が図れれば、それで良い(必要十分な)わけですが、この老夫婦の場合、今までの 「セ/ックス」 において一切 「前戯」 をしていなかったという事実。そして、旦那は長いこと 「前戯」 をしたいとは思っていたものの、相手が受け容れてくれないと勝手に思い込んでいたという事実から分かること。

それは、それまで 「前戯」 がそれほどポピュラーなことと知らなかったことからも言えることなのですが、自分で積極的に調べようとしていないし、誰にも相談していないということ。

 

女医は、「夫婦の関係性」 や 「セックスを深める」 ことの意義について言及していました。この女医が言っていることは正しいと思います。しかし、このお爺ちゃんの場合はそれ以前の問題だと思いました。それは、思い込みや決め付けが激しく、「問題の自己解決能力」 もないに等しいこと。

 

専門医の立場から、「セ/ックスを深める」 という意識の必要性を説くことは適切だと思いますが、この老夫婦の場合を 「ケーススタディ」 するとしたら、「夫婦関係を深め、セ/ックスを深める」 ことの重要性も大切ですが、もうひとつは、やはり 「信頼のおける第三者」 に相談することの重要性でしょう。

 

上記のいずれも、もう、この70代の夫婦に今更それを求めるのは酷というものだと思います。

このご夫婦に関して言えば、このお婆ちゃんが行動に出たお陰で、「女医」 という信頼できる相談相手と出会うことが出来たわけですから、「結果オーライ」 と言えます。

 

では、この意外と深良い 「セ/ックスを深める」 とは、具体的にどのようにしていったら良いのでしょうか。

 

「セックス」 を深めるということ

 

そもそも、「セ/ックスを深める」 ということは、いったいどういうことなのでしょうか。

 

まず一つ目に言えること。それは 「繁殖活動」 としての 「セ/ックス」、すなわち 「妊活」 ではないということです。

「セ/ックス」 には、もうひとつ、お互いの 「愛を育む」 という意味があります。

 

昔、ヒトがまだ 「鮭」 だった頃、「セ/ックス」 とは、「本能」 に導かれ、そして、ゴールまで生きて辿(たど)り着くことが出来た 「選ばれし番(つが)い」 同士の 「愛の営み」 かつ 「繁殖活動」 でした。

この頃はまだ、「繁殖活動」 と 「愛の営み」 は一対のもので、分離していませんでした。

 

「セ/ックスを深める」 とは、「愛を深める」 という言葉と同じような意味合いを持つように感じます。

ここでは、仮に 「夫婦もしくはカップルの 『より良い関係性』 を目指して、二人で 『より快適なセ/ックス』 を模索すること」 と定義しておきます。

 

「セ/ックス」 を話し合う機会をつくる

 

まず大事なことは、「セ/ックス」 について話し合う場や機会を作るということです。

しかし、何も、堅苦しいものを想像する必要はありません。

女性が 「セ/ックス」 の話をしたり、男性を 「セ/ックス」 に誘うことに、「恥ずかしい」 と感じ、躊躇(ためら)いを感じる女性も少なくありません。

 

お互いの 「セ/ックス」 に対する思いを二人が真摯に話し合える場所、空気の醸成が必要だということです。

 

話し合う場ですから、相手を貶(けな)す場所でも傷付ける場所でもなければ、喧嘩する場所でもありません。どちらか一方の 「我」 を押し付けるのでもなく、お互いに相手が何を考えているかをきちんと受け留めて、二人で寄り添って一緒に考えることが大切なわけです。

 

これは、一番大切なことです。

 

***

 

自分も 「SM」 でではありますが、これと同じような 「場」 を設けています。

 

自分などは、行為中であっても、相手の表情や身体の反応だけでなく、呼吸や脈、血管の膨張度合いで血圧を見るなど、いろいろな観点から、常に相手の女性を観察しています。

しかしそれでも、当たり前ですが、相手の心の中までは、十分には読めないものです。

 

ですから、それを補い、相手の心情の発露を察するために、「調教日誌」 という形で、本人がプレイでどのようなときに、どのように感じたか、何を考えていたかなどを書かせています。

 

確かに、「SM」 における 「調教日誌」 も、目的はさまざまです。

 

女性に自分達の赤裸々なプレイの様子を 「調教日誌」 という形で書かせて公表させ、一種の 「露出プレイ」 目的で使用する人もいれば、主が如何に魅力的で優れているかを 「調教日誌」 に書かせて、愛奴募集のための 「広告」 として利用する人もいます。

勿論、女性が 「露出願望」 もしくは 「承認欲求」 を満たすために自ら書く人もいます。 

 

自分の場合は、相手の気持ちを知るための 「交換日記」 的な運用をしているということ。

相手にきちんと向き合いたいから書かせているので、真実でなければ意味ありませんし、嘘やフィクション、綺麗事は意味がないということ。

 

但し、自分の場合は、「要望」 は書かせません。「要望」 的なことは、別途、SNS などで話をしています。それは何故かというと、相手は 「奴隷」 とは言え 「女性」 ですから、どうしても他の女性と比較して 「クレクレクレ」 になりがち。

そのようなときは、「主」 とは、「奴隷」 に奉仕し、「『奴隷』 を気持ち良くする存在ではない」 と説明しています。当たり前でしょう。(苦笑)

プロの場合は、支払われた 「お金」 の対価としての 「サービス」 ですので、その限りではありませんが、「SM」 とは、必ずしも 「相手が欲っするもの」 を与えるわけではなく、飴と鞭を使い分け、「必要なもの」 を与えるプレイなわけです。

 

話が横道に逸れてしまいましたが、

 

夫婦であれカップルであれ、まずは、きちんとお互いの 「意思疎通」 を図れる場が必要であるということです。「きちんと」 という意味は、恥ずかしがらず、卑下せず、怒らず、感情的にならず、押し付けず、という意味です。

 

(つづく)

 

―――

 

ご夫婦やカップルでのセ/ックスの向上、セ/ックスレス対策、性教育等の参考として、ご利用ください。

但し、個人的な利用に限定されます。

一緒でも別々でも構いませんが、お二人が同じ記事を読まれることをお薦めします。それにより、お二人が 「性について」 話す時間も生まれますし、お互いの 「性」 に対する考え方や理解、性癖や価値観を話すキッカケにもなります。多くの方が、幸せで気持ちの良いセ/ックスを経験し、有意義な時間をおくれるようになると良いなと思っています。老若男女を問わず、質問や相談も受け付けています。アメーバーのメッセージもしくは コチラ からお問い合わせ下さい。イイね や コメント は大変励みになりますので、どうぞお気軽に。

 

過去の記事

 

「くすぐり」 とSM

性の多様性の話

異性を匂いで惹き付ける(1)

続・NTR(寝取られ/寝取らせ)の話(1)

体位の話(1)

オーガズムとは(1)

自分のカラダは、自分でケアする(1)

女性が中でイクために(1)

「都市伝説」という言葉で片づけない(1)

ニッポンのセ/ックスを読み解く(1)

オ/ナニーは悪いことか?(1)

新・フェ/ラの話(1)

 

旧ブログのアーカイブ (18/禁 別のサイトにジャンプします)

 

ご意見・質問・お問い合わせ

 

Copyright © 2018-2019 チョビワルおや路(chobie926) All Rights Reserved.

2019/07/04

性欲のスイッチ(2)

昨日の記事 「性欲のスイッチ」 の続きです。

 

女性の方であれば、この女医が言っているように、まずはレディースコミックから初めても良いと思います。そして、どんなときに興奮したとか、そういう話を自分のパートナーとすることも悪くないと思っています。

自分のパートナーを理解し、お互いの共通点を探すことはとても大事なこと。

他の家庭と同じかどうか、そんなことはどうでもいいわけです。

二人で一緒に歩むのであれば、「セ/ックス」 であってもひとつの道になると思っています。

 

以前、「ス/ワップ」 パーティーに参加したときに、一組のご夫婦にお会いしました。

その奥さん曰く、自分は セ/ックス は好きではないけど、旦那がやってみたいと言ったので、奥さんも一緒に参加するようになったとのこと。

一瞬、どう返事を返したら良いのか困惑してしまいました。

自分が好きでなかったり、特段望まないことなのであれば、断ることも出来たはず。勿論そこに強要はありません。しかし、彼女は断る方ではなく、旦那と一緒に行動する道を選んだのです。「変態的行為」 であるとはいえ、夫婦で一緒に活動を共に出来るということは、多分 「ス/ワップ」 に限らず、これからも他のことであっても、二人は一緒に歩くんだなと思うと、ある意味羨ましく、微笑ましく思いました。

 

***

 

多くの人がこれを読んだら、もしかしたら 「違和感」 を覚えるかも知れません。

「違和感」 を覚えた読者の方が、今現在、自身の 「セ/ックス」 に十分満足されているのであれば、何も他から情報を仕入れる必要はないわけですし、お隣の家の 「セ/ックス」 と比較する必要もないわけです。

ここでは、自身の 「セ/ックス」 を向上させるために何等かの 「ヒント」 を探されている方や、「セ/ックス」 の問題改善を模索されている方に向けて書いています。

読者の方に、自身の価値観を押し付けるつもりは毛頭ありませんが、「そのような考え方の人もいて、そのような考え方もある」 という視点でお読みください。

 

「セ/ックス」 の軽薄化

 

結婚に際しては、相手の 「性格」 もそうですし、自分との相性も大きな関心事項だと思いますが、「セ/ックス」 はどうなのでしょう。

結婚においては、「セ/ックス」 もとても大事な要素のひとつですし、身体の相性を重要視するひともいますが、「結婚」 の難しさは、決してそれのみで決定するわけではないということ。

 

そして、相思相愛であろうとなかろうと、お互いの 「性癖」 までを理解して 「結婚」 に至ることは全くないとまで断言出来ませんが、あまりないということです。

 

独身者の多くは、やはり 「結婚したい」 という願望があります。

「結婚」 は、プライベートにおける最大の事件である以上に、「公」 としての性格も強い人生における一大事件。

だからこそ、「結婚」 が現実的になりつつある相手に対して、その関係に水を差し兼ねないようなことは、なかなか出来ないのでしょう。

そもそも、英語では自分の伴侶のことを、「(Much) Better Wife」 や 「(Much) Better Husband」 などと呼びます。最良ではないのです。

100点の相手を探そうにも、探せないし見つからないから、80点で決断するのです。

 

ある意味、「セ/ックス」 とはベターな伴侶を見つけた後に、二人が試行錯誤し、模索していくものなのかも知れません。しかし、それは 「夜の時間」 がとても長く、夜にすることと言えば、それしかなかった遥か昔の時代のこと。

今の時代は下手をすると、十分な睡眠時間を確保するのでさえ困難な時代。

昔は 「夜の営み」 と呼ばれた 「セ/ックス」 も、カップヌードルではありませんが、どんどん 「軽薄短小」 化し、貧しくなっているのかも知れません。

 

「日本人」 の 「セックス」 は貧しい?

 

この記事も最近のネット記事ではありますが、元ネタは、2012年に週刊文春に掲載された記事。

 

「オーガズム人体実験でわかった女性の性欲――ヒトは何歳までセックスできるのか?」

 

記事の中には何故か、70代の老夫婦の話が書かれています。

本当か嘘かは分かりませんが、ある日 「レディースクリニック」 に訪ねてきたという70代の女性の話。

 

「世間でいうオーガズムとは、何ですか?死ぬまでに一度でいいから、そういう最高のセックスというものを体験してみたいんですが」

 

そして、その女性はカウンセリングを受けるべく、あらためて夫婦で再診に来たのでしょう。

そして判明したことは、その夫婦は、今まで全く 「前戯」 をしてこなかったという事実。夫は、「前戯をしてみたい」 という思いはあったものの、お互いに意思疎通をはかる手段もなく、まさか妻が前戯をして欲しいと思っていたとは思いもよらなかったそうです。

この記事の出版当時で70代なら、「団塊の世代」 の人達。当時の本屋には、ワニブックスからは奈良林祥著の 「HOW TO SEX」 といったベストセラーの新書が出回っていましたし、川上宗薫や宇野鴻一郎、団鬼六といった官能小説家の全盛期でもあります。

これが事実なのだとしたら、「本当にこの人達は何をしていたの?」 と思ってしまいます。

 

この話題が提議するものがあるとしたら、いみじくも、この女医が言っているように 「問題は、夫婦の関係性の深まり」 にあり、「セックスを深めるということが、夫婦の中の重要事になっていない」 ということ。

ここで大事なのは、「セ/ックスを深める」 という言葉の意味です。

 

この夫婦は、事あるごとに自分達の 「セ/ックス」 については話し合っていたと思います。

しかし、この夫は、きちんと手立てを立てるわけでもなく、その場しのぎで誤魔化してきたのでしょう。

もしかしたら、この妻は長いこと 「専門家に相談しよう」 と夫に相談していたにもかかわらず、いつまでたっても首を縦に振らない夫に痺れを切らして、一人でこのクリニックに訪れたのかも知れません。

 

幾つになっても、「一生に一度はオーガズムを味わってみたい」 という思いが女性にあるとしたら、それは大変感慨深い言葉です。自分はそれは女性としての自然な願望だと思っていますし、決して恥ずかしいことではないと思っています。

 

「三十させ頃 四十はし頃 五十でゴザ掻き 六十碌に濡れずとも」

 

という狂歌がありますが、昔、「大岡越前」 という時代劇で、「加藤剛」 扮する 「大岡越前」 が母親に 「女性は幾つになったら欲求が無くなるのか」 と尋ねると、母親は無言で火鉢の灰をかき混ぜてたのを見て、「灰になる迄」 と察したなんて話もあります。

 

「食」 と 「睡眠」 は、個体の生命を維持する上で必要不可欠なものですし、「性」 も種を存続させる上で必要不可欠なものですが、これらの 「生理的欲求」 は、自分が 「生きている」 という 「生の喜び」 を実感する瞬間でもあるということです。

 

話が横道に逸れてしまいましたが、もう一言付け加えるとしたら、このご夫婦だけではありませんが、「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」 ということ。

女性の持つ 「プライド」 が、その女性が 「オーガズム」 に達することを妨げる場合も良くあることですが、この夫婦の場合は、旦那の 「プライド」 が、奥さんの 「オーガズム」 の夢の成就を妨げていたことになります。

 

貧しい日本の 「性教育」

 

そしてこちらも、最近のネット記事ではありますが、元ネタは同じく、2012年に週刊文春に掲載された記事。

 

「性欲のスイッチはこう入る! 解明された『脳の性的メカニズム』――ヒトは何歳までセックスできるのか?」

 

この記事は冒頭で、「『日本人の性欲』に異変が!」 などと煽っていますが、2008年と 2010年の端境期で考えられるのは、若者では、「性教育」 の陳腐化が起こったこと。

性教育では、1992年が 「性教育元年」 と呼ばれ、それから10年は、小学校の段階から 「性」 について本格的に教育が行われたそうですが、2003年に都立七生養護学校の性教育が過激であると政治で取り上げられ、メディアもこれに追従した結果、当時の性教育はバッシングを受け、2004年に指導要綱が委縮的に改訂されて以来、中学においても 「セックス」 や 「性交」 という言葉が用いられなくなったようです。

「日本が性教育の「後進国」になりつつあるのをご存じですか」

 

世代的には、「ゆとり教育」 世代が、ほぼこれに重なります。そして、2004年は、「ゆとり世代」 の初代である 1987年生まれで 17歳。このくらいであれば、まだ小中学校で濃密な教育を受けているので大きな影響はないかも知れませんが、ここから3~4年若いと中学において、6年以上若くなると、小中の時代から陳腐化された性教育の洗礼を受けることになります。

つまり、多くの 「ゆとり世代」 は、具体的な 「性」 については教えてもらえず、性病の怖さやリスクばかりを教わるわけです。

1987年生まれは、2008年で21歳。16~19歳で男性の 「セックスに関心がない+嫌悪している」 の比率が、17.5%から36.1%に異常に増えているのは、どんどん陳腐化された性教育の洗礼を受けた子供が増えていたからに他なりません。

 

 

では、2008年と 2010年でそれ以外の世代でも、「セックスに関心がない+嫌悪している」 人達が増えているのは何故か。

それは、もう 「リーマンショック不況」 の影響であるとしか言いようがありません。(^^;

ストレスはどんどん増え、お金を削られれば、性欲どころではありません。(苦笑) 

 

(つづく)

 

―――

 

ご夫婦やカップルでのセ/ックスの向上、セ/ックスレス対策、性教育等の参考として、ご利用ください。

但し、個人的な利用に限定されます。

一緒でも別々でも構いませんが、お二人が同じ記事を読まれることをお薦めします。それにより、お二人が 「性について」 話す時間も生まれますし、お互いの 「性」 に対する考え方や理解、性癖や価値観を話すキッカケにもなります。多くの方が、幸せで気持ちの良いセ/ックスを経験し、有意義な時間をおくれるようになると良いなと思っています。老若男女を問わず、質問や相談も受け付けています。アメーバーのメッセージもしくは コチラ からお問い合わせ下さい。イイね や コメント は大変励みになりますので、どうぞお気軽に。

 

過去の記事

 

「くすぐり」 とSM

性の多様性の話

異性を匂いで惹き付ける(1)

続・NTR(寝取られ/寝取らせ)の話(1)

体位の話(1)

オーガズムとは(1)

自分のカラダは、自分でケアする(1)

女性が中でイクために(1)

「都市伝説」という言葉で片づけない(1)

ニッポンのセ/ックスを読み解く(1)

オ/ナニーは悪いことか?(1)

新・フェ/ラの話(1)

 

旧ブログのアーカイブ (18/禁 別のサイトにジャンプします)

 

ご意見・質問・お問い合わせ

 

Copyright © 2018-2019 チョビワルおや路(chobie926) All Rights Reserved.