2ntブログ
2019/06/25

「くすぐり」とSM

くすぐりを理解する

 

2018 年のディスカバリチャネルのによると、「くすぐられる」 と笑ってしまうメカニズムは、まだ科学的に解明されていないそうです。

 

「これが解けたらノーベル賞もの?!実は謎が多い『くすぐり』の不思議」

 

脳科学的な分析

 

しかし、ドイツのフンボルト大学ベルリンの神経科学者、ミヒャエル・ブレヒト教授と石山晋平氏によるネズミを使ったくすぐりと笑いの研究によると、ネズミが笑うときには、脳の中で、接触、温度、圧力、触感といった 「触覚」 を扱う部位である体性感覚皮質のニューロンが活発になっていることが確認されており、実際にはくすぐっておらず、くすぐる素振りをしただけでも、同じ部位が活発に活動していたことや、不安を強く与えた場合には笑い声が抑制され、体性感覚皮質の活動も抑えられていたこと。

そして、「くすぐったさ」 と 「笑い」 の関係について調べるために、体性感覚皮質を直接電気で刺激してみたところ、ネズミの笑いが確認されたそうです。

 

ちなみに、体性感覚は、皮膚から脊髄(せきずい)の後ろ側から脊椎(せきつい)に入り(一次ニューロン)、脳の視床に向かって上行し視床に入り(二次ニューロン)、視床から別のニューロン(三次ニューロン)で大脳皮質の感覚野に繋がっているようです。

 

 

【特別寄稿】なぜくすぐられると笑うのか? 脳内にくすぐったい場所を発見

S. Ishiyama & M. Brecht, Neural correlates of ticklishness in the rat somatosensory cortex. (2016) Science

ラットの体性感覚皮質におけるくすぐったさと相関する神経の活動

 

そして、くすぐられると笑うのは、ヒトだけではなく、チンパンジーやオランウータンといった猿や、ネズミなども、笑いを表現するのだそうです。

 

この実験では、ネズミが不安な状態にある場合、体性感覚の刺激がどこで活発になるかが調べられていないので、「くすぐられた」 ときに回避しようとする身体の反射や、「くすぐられた」 ときに感じる苦しさなどの不快感を説明出来ませんので、ここまででは、まだ完全に解明されたとまでは言えないのかも知れません。

 

しかし、もし、これらの回避行動が 「危険」 というシグナルを受けての反射行動であるとするならば、身体は反射的に 「危険」 を回避する行動を取りつつも、大脳皮質の方は、この刺激が 「危険でないもの」 として認識しているため、緊張を緩和する目的で 「笑い」 が生じているのかも知れませんし、身体は 「危険」 と認識しているにもかかわらず、大脳皮質では 「安全」 という錯覚が、「安堵」 としての 「笑い」 を生じているのかも知れません。

 

強く 「くすぐったい」 と感じる場所は、「うなじ」 や 「腋(わき)」、「内腿」、「脇腹」 といった皮膚の近くに動脈や静脈が通っている急所以外は、「手のひら」 や 「足の裏」 など感覚神経が敏感な部分に集中しています。、

くすぐったいと 「笑い」 が漏れるものの、「くすぐったい」 ときに感じている感覚は、本来は 「危険」 を察知する信号であるとすると、身体の反応は 「緊張」 であるなら、大脳皮質の指令による 「笑い」 は、弛緩であり緩和です。

 

***

 

以前、「異性を匂いで惹き付ける(1)」 の記事のところで、株式会社ライオンが行った意識調査の結果を紹介しましたが、揮発性ステロイドの中で、豚の性フェロモンである 「アンドロステノン」 に対してのみ 「明らかな不快感」 を示し、また、夫の洗濯物のニオイを不快と感じるのは、夫婦間の愛情、夫婦間のコミュニケーションの良否に大きく影響を受けることが解っています。

 

くすぐったときの 「笑い」 の有無も、くすぐった人との親密性や、くすぐられた人や動物の精神状態が大きく影響を及ぼすことが解っています。

 

自分の体調が優れない場合は、「くすぐり行為」 に怒りを覚える場合もありますし、自分の親しい人による 「くすぐり行為」 は、どうしても 「笑い」 が出てしまいがちですが、全く知らない人による 「くすぐり行為」 は、不安を掻き立てられるばかりで 「笑い」 は出ないでしょう。

 

多くの女性が示した 「アンドロステノン」 のニオイも、そのニオイの元が、その女性の好きな男性であることが明らかなときは 「好意的なニオイ」 として感じられるのでしょうし、そうでない場合は、「自分が性の対象として狙われているのかも知れない」 という不安を駆り立てるニオイとして認識されるのかも知れません。

 

(つづく)

 

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