前記事 「とあるセックスレス相談 (4)」 の続き。
外にセ☆クスを求める
(1) 結婚、恋愛、セ☆クスの相手を分ける女性
「結婚、恋愛、セ☆クスの相手を分ける女性(上) 結婚しない恋人と結婚を迫る新しい彼」
「結婚、恋愛、セ☆クスの相手を分ける女性(中) 子育てと仕事に奮闘...非協力な夫以外の男性に惹かれる」
「結婚、恋愛、セ☆クスの相手を分ける女性(下) 一人にすべてを求めたい...それはかなわない」
「結婚、恋愛、セ☆クスの相手を分ける女性...その後の私、よりよい道を探したい」
浮かれるような喜びの度(たび)に何か手に掴(つか)まえている。この女性のそんな生き方が、良い選択であったかどうかは、ここでは議論しません。
しかし、結婚して、安定した生活の中で、出産や子育てしている、母として自分も、異性と恋愛し語り合うときの、ときめく乙女のような自分も、身体を重ね合わせて肉を貪(むさぼ)り合うような、オンナとしての自分も、全てが自分です。
その全てを、いくら相手に望んだとしても、全てを満たしてくれる人はこの世には居りません。
だからと言って、自分が我慢したり、自分の人生を犠牲にすれば良いというものでもありません。多くの人の葛藤(かっとう)は、そこにあります。
母としてどう生きるか。妻としてどう生きるか。そして女としてどう生きるかは、結局は、自分がどう生きて行くかということなのです。
本人も 「節操のない、倫理観に欠けた・・・」 と述べていますが、読んでいると 「浮き草的」 と言うか実に軽い感じがします。
しかし、筋が通っているように見えるのは、やはり、他人を変えてやろうといった傲慢(ごうまん)さがないところと、人の意見や価値観の多様性を理解しているところです。そして何よりも自立心のあるところです。
結構、頭の賢い子で、自分をきちんと鳥瞰(ちょうかん)しています。
相談者となっている彼がゲイであるためか、「家族はもっと広いものとして捉(とら)えてもいい・・・」 といったかなり 「リベラル」 な意識を持っているところは、単に刹那的に生きているわけではなく、きちんと考えている子だな~とも思ったりします。
結婚、恋愛、セ☆クスの対象を全て分散させなさい・・・と言っているわけではなく、この女性の場合は結果として、そうなってしまったということ。
自分も予(かね)てより、旦那で不足するものは、カレでもいい。カレがいても不足するものは、「セ☆フレ」 でもいいと思っています。
綺麗事を言うのはやめて、「人とは弱い存在である」 ことを認めてしまえば、逆に、そういった多くの 「縁」 によって、自分の人生は支えられているのです。
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最近、話をする機会がありませんが、「某 SNS」 での古い友人(女性)は、旦那以外に彼を作っており、歴史が古い順に、「長男」、「次男」、「三男」 などと呼んでいました。(爆笑)
お母さんが、自分の子供達を等しく愛するように、それぞれの男に対して常に 「良かれ」 と思って、接しています。
女性の方は、何処に出しても恥ずかしくない 「男」 として育てているつもりなのですが、しかし、それを一向に分かろうとしない男達。(苦笑)
「別れ話」 の日に、その土地に古くからある 「料亭」 を選んだ意味は?
別に本人がその店の食事を食べたかったからではありません。
「一期一会」 的な感覚。女性は特にそれを意識しているわけではありませんが、一応は 「キャリア」 であるなら 「品格」 を身に付けろ・・・というメッセージもあるでしょうし、「味」 もそうなら、「マナー」 も身に付けなさい・・・というメッセージも込められていたように思います。
きちんと、それぞれの男性の器というものを見ているわけです。
「野暮」 じゃダメ!きちんと 「粋な男」 として 「振舞える」 ようになりなさい、という彼女からのメッセージに、いつか気が付くときが来るんでしょうか?
男と女には 「出会い」 があり、そして、その出会いのひとつひとつに 「物語」 があります。
(2) 40代女性
「40代女性(上) セ☆クスレスの原因...出産、夫の単身赴任、いじめ、孤独感、家族の障害」
「40代女性(中) 夫以外との男性との出会い 揺れる思いに高まる欲求、そして...」
「40代女性(下) 身も心もしっかりつながりたい・・・淡白な夫とついに別居」
旦那そして子供がアスペルガー症候群だったという例です。アスペルガー症候群のパートナーは、カサンドラ症候群という症状に苛(さいな)まれることが知られていますが、これはその例かも知れません。
この女性自身も、インナーマザーに捉えられていたのかも知れません。
旦那と別居して、自分を振り返り、そして、自分を理解することで、他人の新たな側面を発見する。自分が変わるということではなく、ひとつ自分の認識が変わる。ひとつ自分が気付くことで、他の人の行動も自然と変化して来ますし、世界の色も変わる。
セ☆クスレスが、発端とはなっていますが、しっかりと自分と対峙し、他人と自分との関係性を見直すことは、この女性の未来にとって、この女性が幸せになる上で、とても良いことのように思います。
(3) 触れ合う喜びを取り戻したバツイチ女性
「触れ合う喜びを取り戻したバツイチ女性(上) DV、セ☆クスレス、そして離婚へ」
「触れ合う喜びを取り戻したバツイチ女性(下) いつからでもやり直せる」
ひとつの屋根の下で暮らしていると、常に身近に居る人のことを 「自分は、この人のことを知り尽くしている」 と思いがちになります。若くして結婚した夫婦はどちらも未熟。どちらも家庭生活を通して、人として成長していきます。
この女性は、結婚生活から自立を学び、そして、いくつかの恋愛を通して、結婚あるいは社会の目には囚われない、自立した 「愛のかたち」 を手に入れたんだと思います。
この女性の場合、社会的な自立があるからこそ、「無条件で自分を受け入れてくれて、抱きしめてくれる存在」 というものが、際立ってくるのでしょう。
(4) セ☆クスレスに悩んでいた男性
「セ☆クスレスに悩んでいた男性(上) 偶然目にした妻のメールに......」
「セ☆クスレスに悩んでいた男性(下) 年下女性と婚外恋愛...『彼女こそ人生のパートナー』」
意図していなかったとは言え、奥方の携帯を 「盗み見」 したことで、現実を知ってしまった旦那。奥方が何故 「外食」 していたのか、その理由は、本人も知らないのでしょう。この文章上には全く書かれていません。
しかし、その現実を知って、凹みながらも、前向きに 「自分の幸せ」 を獲得した旦那は、ある意味 「天晴(あっぱ)れ」 と言えます。
(5) 心も体も離れた妻の介護で葛藤する夫
「心も体も離れた妻の介護で葛藤する夫(上)」
「心も体も離れた妻の介護で葛藤する夫(下)」
既に心も身体も離れている夫婦。そこにあるのは、やはり家族という 「情」 と言う感情なのでしょうか。
このご夫婦の感情が、どのように縺(もつ)れたのかは分かりません。子供が 「お父さん、別に離婚したっていいよ」 というのを聞くに連れ、どちらかが一方的に悪いというようなものでもないように思います。
この旦那の 「セ☆クスレス」 に対する思いも、単なる性的な衝動を越えたところにあるように思います。
かなり重い内容なのですが、だからと言って、この記事を排除するというのも忍びなく、また、今の時代、誰でも、このような状況にならないとは限りませんので、参考までに、ここに居れておくことにしました。
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実際に、人の生の声を聞いてみたり、こうやって、それぞれのケースを見てみると、「セ☆クスレス」 や 「不倫」 は、単なる 「性の衝動」 だけではなく、多くの人間のさまざまな 「人間模様」 があるということです。
「ゲス不倫」 とばかりに、単なる 「好奇なネタ」 として、人を論(あげつら)う 「マスコミ」 ですが、芸能人だって政治家だって、同じ人間です。
そして、この世の中、「自分勝手な男」、「自分勝手な女」 も居れば、そういった人も、いろいろな紆余曲折(うよきょくせつ)を経て、気付き、学び、そして、より良い人生にしようと悩み、常に足掻いているということです。
いろいろと考えさせられます。