2ntブログ
2019/05/12

「食」 と 「セックス」 の話 (5)

昨日の 「『食』 と 『セックス』 の話 (4)」 の続きです。

 

「食欲」 と 「性欲」、「食」 と 「セックス」 の共通点を探ろうとすると、「オーガズム」 と言うよりは、「官能」 という言葉の方が、実にぴったりと合います。

 

官能の一品

 

そして、それを一番感じた料理が、自分の場合は、前回お話した 「親方」 の店で出された 「先附け」 でした。そうめんかぼちゃの繊維をほぐしたものに、追い鰹をした 「旨出汁」 を掛けて、イクラを数粒、その上に乗せたもの。

旨出汁の鰹の 「風味」 とそうめんかぼちゃの 「歯ごたえ」 が実に心地よいのですが、そこに命を吹き込んでいるのが、実は、一番上に載っているイクラの味。「生臭さ」 であり複雑かつ濃厚な 「雑味」 なのです。

「旨出汁」 が作り上げる 「味」 と 「香り」 に、何も味のない食感だけの 「そうめんかぼちゃ」 が作り出す上品な 「ハーモニー」 に浮き立つイクラ。

 

 

見た目には、「赤いルビー」 なのですが、その実態は、まるで人の 「人間臭さ」 を体現するかのような、海臭く、「プチッ」 と噛めば濃厚な汁を垂らす 「イクラ」 なのです。

 

思わず目を閉じると、まるで味覚を頼りに描かれた 「絵画」 でも見ているような 「官能」 が、そこにはあるのです。

「日本料理」、京料理の神髄は、出汁の香りと、主役の 「味」 を引き立たせ妨げない出汁の味にあることを知らされた逸品でした。

 

絵画が目で、音楽が耳で味わう 「官能」、そして、食が 「舌」 だけでなく、香りや歯ごたえに喉越しで味わう 「官能」 なのだとしたら、「セックス」 は、人の 「粘膜」 と 「肌」 で、人の全身の感覚を総動員して感じる 「官能」 なのです。

 

とある 「ピアノの先生」 が、ピアノを習う人でも声楽を習うのは、人が歌うように楽器を弾けるようになるためだと書かれていました。

人がそして命のあるものが中心に置かれることで、きっとそこに 「エロス」 が生まれ、「官能」 が芽生えるのでしょう。

 

ヌーハラ

 

最近、「ヌーハラ」 と言うの巷で盛んに取り上げられています。これは女性に 「ヌード」 を見せる系の 「嫌がらせ」 のことだと思っていたら、実は、「ヌードル・ハラスメント」 の略。

日本人が、「ズルズル」 と音をたてて麺をすすることを指しているのだそうです。

 

ふうん。

 

まあ、海外においては 「マナー」 に反することは事実ですし、日本国内においても、フレンチやイタリアンレストランなどでは論外だと思います。

いろんな人がいろんなことを言っていますが、しかし、この 「ヌーハラ」 を唱える人は、日本の 「食文化」 を理解していないように思います。

それでも嫌いなひとは嫌い、好きなひとは好きで構わないのですが、「ズルズル」 と音をたてるように空気を含ませることによって、日本人は、鼻に抜ける空気で 「香り」 を楽しみ、そして喉を通過する、「喉越し」 を楽しんでいるのです。

特に、関東で親しまれている 「蕎麦」 の場合、特に 「新蕎麦」 はそば粉の 「香り」 と 「喉越し」 を楽しむものです。

 

嗅覚と喉の触覚で味わう 「官能」 なのです。

桜餅の 「桜の葉」 も、ほのかな桜の香りを楽しむもの。季節感を、舌で楽しむものなのです。

 

少し前までは、日本人は外国人に、「日本人は料理出来ないから、生で魚を食べる」 とまで馬鹿にされてきました。ちょうどその潮流が変わり目を見せたのは、ロバート・デ・ニーロがお気に入りの 「松久信幸氏」 を誘いアメリカに寿司店を開いたあたりからでしょうか。

 

何も知らないくせに、自分は完璧であると思い込み、自分を基軸に他人を批判することは、良くあることですが、日本人も日本のことを知らなさ過ぎです。

海外の麺の中に、果たして 「喉越し」 や 「香り」 を楽しむ料理がどれだけあるでしょうか。

 

最近は、「十割そば」 と称して、フランチャイズ展開する店などもありますが、あれは、機械の圧力を利用して、麺を押し出しているので、蕎麦粉が圧着し過ぎてしまい、蕎麦の香りが全くありません。

手打ちの 「十割蕎麦」 は、粉に含まれる 「たんぱく質(グルテン)」 が少ないので、打つのが大変難しい蕎麦なのですが、機械で押し出した蕎麦なんて、蕎麦粉100%であろうとも、蕎麦の香りも全くしないので、あんなものは、「蕎麦」 とは呼べません。(苦笑)

 

粘膜で味わう快感

 

「セックス」 は、生身の人の粘膜と粘膜同士を押し付ける行為。男は女を従属させようとさせ女は男を所有しようとする、男と女という対局同士の、「食べるか食べられるか」 の、究極の交接行為。

考えてみれば、ディープキスも、「フ/ェラ」 も 「ク/ンニ」 も、「セ/ックス」 も 「ア/ナルセ/ックス」 も、粘膜同士の擦り合わせですが、それ以外、人同士がお互いに粘膜同士を擦り合わせる行為を知りません。

 

そして、「食」 とはその粘膜で 「食べもの」 を味わう行為。

 

実際にカマキリなどは、メスが 「性欲」 と同時に 「食欲」 も発動するためか、行為が終わると同時にオスはメスに食べられてしまいます。カマキリのオスは、ある意味、メスの下の口も上の口も、満足させるわけです。(苦笑)

人間で言うと、「アナタの全財産をくれるなら、ワタシとさせてあげるわ」 と言う女性に、中出しで報復する男みたいなもんでしょうか。カマキリの 「セックス」 は、オスは命懸けということになりますが、人間だとお金を払わずに 「やり逃げ」 する 「詐欺男」 がたくさん出て来そうです。(苦笑)

 


最近は、「虫のセックス」 が流行ってるみたいです。

 

「マレーネ・ズク: 虫たちの倒錯したセックスライフから学べること」

「ダーウィンの覗き穴 性的器官はいかに進化したか マンガ版 第1回」

 

貪欲に求める

 

「セックス」 に貪欲なひとは、「食」 にも貪欲だったりします。

「食」 へのこだわりと、「性」 へのこだわりも、実に似ているものかも知れません。

「食」 にも 「食べず嫌い」 があるように、「セックス」 にも 「食べず嫌い」 がありますし、一度 「美味しい!」 となれば、とことん通いつめ、同じものを食べ続ける人もいれば、一通り食べることに執着する人もいます。

 

自分は、45日間ほぼ毎日、一軒の 「立ち食い蕎麦屋」 に通い詰めたことがありますが、通い詰めた結果、日中お店に入っている、奥さんと思(おぼ)しき女性と、夜間に入っているご主人とでは、作る出汁の味が微妙に違うことが分かったり、天そばのかき揚げを追加注文し、ひとつは麺つゆが掛かった状態で楽しみ、もうひとつのかきあげはパリパリ感を楽しむという、何とも強者の 「オタク」 に出会ったりもしました。(笑)

 

「食欲を我慢できない人は、性欲も我慢できない? 食とセックスのエロい関係」

 

この著者の桃子さんが言っている意味、実に良く解ります。(笑)

自分は意思が弱いので、「食欲」 も 「性欲」 もどちらも我慢出来ません。(苦笑)

「生牡蠣のエロス」 というのも十分わかります。(笑)

 

この桃子さんも、「食事→ホテル」 派ではなく、「ホテル→食事」 派のようです。(笑)

女性は、お腹が空いているとセックスに集中出来ないようで、男性が 「性欲>食欲>睡眠欲」 であるのに対して、女性は 「食欲>性欲>睡眠欲」 と理解しているのですが、特に 「空腹」 でない限りは、性欲優先の女性もいるのでしょうか。

 

出張でベルギーの首都ブリュッセルに行ったとき、観光地で今は世界遺産にも登録されている 「グランプラス」 の近所でシーフードの店に入ったのですが、驚いたのはそこの店で出てくる 「ムール貝」 の量。

女性同士で来ているお客さんも、平気でバケツ一杯分の殻がでるほど、「ムール貝」 を食べまくっているのです。

あんだけの量を食べたら、男も女も、夜に寝れなくなりそうですが、貝を食べてる女性をエロいと思って見たのは、そこの店がはじめてでした。(^^;

 

 

ちなみに貝に多く含まれる 「スタミナ源」 とも言える栄養素は 「タウリン」。(笑)

案の定、眠れなくなった日の翌日、アントワープまで足を延ばしては、「飾り窓」 に行き、小柄で若いフレンチ娘を相手に二回戦、「性獣」 と化したのは言うまでもありません。(苦笑)

 

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