セックスレスの話(6)
昨日の 「セックスレスの話(5)」 の続きです。
前回は、「もっとセックスしたい男と、セックスしたくない女の話」 をしました。
男性がもっと女性に寄り添い、二人で一緒に 「ハレの日」 を楽しむという雰囲気を醸成出来ない限り、こういった夫婦の 「セックス」 の回数は徐々に減り、いずれは完全な 「セックスレス」 に落ち着くことでしょう。
毎回のセックスが、苦痛になれば、もうそこには喜びはありません。
「ニッポンのセックス 2018年版」 を見ても、「ご自身のセックスの頻度が少ない」 と回答した男女に、「もっとセックスをしたいと思いますか?」 という問いに対して、7~8割の男性は 「セックスしたいと思う 」 と回答しているのに対して、女性は20代では6割の女性が 「セックスしたいと思う」 と回答しているものの、年齢があがるに連れて、60代の14.6%に至るまで、ほぼ10%ずつコンスタントに減少しているのには驚きです。
ちなみに、「セックスの頻度」 については、男女ともその分布に大差は見られません。
そして、「セックスをしたくない」 と回答した女性が、その理由としてあげたものうち、年齢に関係なく、コンスタントに見られる回答は、「面倒くさい」 と 「性欲がない」 というもの。
そして、年齢層によっておおきく変化するものが、「年齢的にもう良い」 と 「仕事や家事で疲れている」 というものです。
「性欲がない」 と 「面倒くさい」 と言うのは、もう 「エロティシズム」 を感じていない証左。
「年齢的にもう良い」 というのも 「仕事や家事で疲れている」 というのも、本人にしてみれば、それは確かな理由なのでしょうが、それに勝る 「エロティシズム」 を感じていないと言っているようにしか思えません。
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日本の場合は、家屋が手狭ということもあるのかも知れませんが、多くの家庭では、年が進むに連れ、夫は妻に勃たなくなり、妻は夫に 「トキメキ」 を感じなくなった結果が 「セックスレス」。そして全てが 「日常生活」 に飲み込まれていく道をたどるといったところなのでしょうか。
「ニッポンのセックス2018年版」 によると、既婚者もしくは交際相手のいる人のうち、約6割の人が、セックスの頻度が 「少ない」 あるいは 「非常に少ない」 と回答していますが、これらの男性のうちの7~8割が 「セックスしたい」 と答える一方、40代女性の60%、50代女性の75%、60代女性の85%は、「したいとは思わない」 と答えています。
女性が 「したいとは思わない」 相手が、「夫」 を示すのか、他のいずれの男も含まれるのかは分かりません。
しかし言えることは、「セックス」 が好きな女性も、「セックス」 をしたいとは思わない女性も、どちらも女性は、「トキメキ」 を求めるということです。
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多くの女性が、同じことを言います。
「旦那のことは、家族としては愛しているし、
家族のために、一生懸命働いてくれて、感謝している
けれども、自分は旦那にはもう、ときめかない」
女性にとって、「トキメキ」 のなくなった日常は、休みも喜びも何もない生活と同じ。ただ毎日を踏ん張って、時が過ぎるのを待つだけの、苦くて苦しい日々なのです。
こうなると、女性は胸に 「ぽっかり」 と穴が開いたような虚しさを覚えます。
そして、女性は寂しさを覚え、「トキメキ」 を求めるようになります。
「女の華」 を迎え、今まで性欲を感じたことがない人でさえも、性欲を覚えたりします。
求める道は、人それぞれ。女性も自分なりに 「自分の花」 を咲かせます。(笑)
芸能人の追っかけになって、「ときめく」 女性もいれば、チャットなどでの恋人ゴッコを通して、女性を口説こうとする男を繋ぎ留め、「ときめこう」 とする女性もいますし、覚悟を決めて、出会う女性も居れば、決断出来ず、ずっと時間ばかりが過ぎて行くばかりの人もいます。
女性は自分の家庭を大事にしつつも、自分が女であり、今生きているということを、「トキメキ」 を通して確認しようとします。
彼女達にとっては、ある意味真面目な 「恋愛」 であり、「ハレの日」 なのです。
当然、「恋愛」 ですから、女性にとっては 「冒険」 です。
そして、「婚外恋愛」 や 「不倫」 といったものも、多くの場合は、その 「冒険」 もしくは 「恋愛」 の結果なのです。
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しかし、それは必ずしも、「ハッピーエンド」 ばかりではありませんし、若い頃と同じように 「痛い思い」 をしたり、「苦い思い」 をする場合も多々あります。
「失恋」 や 「片思い」 も 「恋愛」 ですし、自分の気持ちが 「いっぱいいっぱい」 になってしまうのも 「恋愛」、「トキメキ」 がポジティブな 「愛」 なら、「メラメラ」 と燃え上がる 「嫉妬の炎」 は、ネガティブな 「愛」。それでも、どちらも 「恋愛」 に変わりないのです。
自分の思い通りにならないから 「恋愛」。
見てくれは良くても、中身のない男もいれば、お金や地位はあっても 「徳」 のない男もいますし、デリカシーのない男もいれば、口だけで、まともに 「セックス」 出来ない男もいます。
逆に、自分の話をしっかり聞いてくれる男もいれば、良識と良心を兼ね備えたひともいますし、真面目な人なので、大丈夫かと思って勇気を出して会ってみたところ、イメージ通りなので安心して、カラオケボックスに入った途端、いきなり抱き着かれてきて、驚いて逃げ帰ってきたみたいな、いい年をして、女性の口説き方も、女心もわからない残念な男も居たりします。
ようやく、自分が安心できる 「パートナー」 に出会えるまでが、一苦労。
しかし、心が繋がっていれば、女性の心は 「トキメキ」 そして 「安心」 出来るのです。
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結婚生活で、夫が妻に勃たなくなり、妻が夫にときめかなくなった時点で、家庭は、完全な 「日常生活」 の場と化すわけです。これはすなわち、「二人の恋愛の終わり」 を意味します。
結婚生活は、破綻していなくても、既に二人の 「恋愛」 は破綻しており、二人は単に 「家族」 の一員として、一つの家に同居しているわけです。
そして、女性が新たに 「トキメキ」 を求めるのは、ある意味、「第二の恋愛期間」 だと思っています。
子供を産み育て、生計を共にする 「結婚」 ではなく、自分の心と身体を満たしてくれるパートナーを求める 「恋愛期間」 なのです。
女性は、愛する 「子供」 が生まれて、一時的に 「母性本能」 は発動しますが、しかし、やはり女性の核心は 「オンナ」 にあるのです。
女性は、「オンナ」 であり続け、「トキメキ」 を感じることこそが、生きている証であり、「ハレの日」 なのです。
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もちろん世の中には、「お金」 にときめく女性もいますし、社会的ポジションにときめく女性もいますが、何はともあれ、「男性は、女性に 『トキメキ』 を感じさせることなしに、『セックス』 することは出来ない」 ということです。
そして大事なこと。それは、女性は単にやりたいだけの男には、ときめかないということです。
女性が 「性欲」 を発動するためには、「トキメキ」 が必要なのです。
(つづく)
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