2ntブログ
2019/05/04

「愛撫」の話

この記事は、主として 「男性」 の読者の方に読んで頂ければと思い、書いています。

 

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幾ら年を重ねても 「難しいなー」 と思うのが、「焦(じ)らし」 です。

多分、この 「焦らし」 こそが、異性を惹き付け、恋愛を成就させる最大の 「テクニック」 でしょう。

良い例が、「何であの子が、そんなにモテる?」 と周囲を人を驚かせる 「ツンデレ」 です。

 

そして、「愛撫」 の真骨頂も実はこの 「焦らし」 にあります。

 

男性が認識する 「セックス」 と、女性が認識する 「セックス」 が違うことは、以前にも説明致しました。

多くの男性が認識する 「セックス」 は、単なる肉欲的な 「セックス」。簡単に言えば、硬くなったら入れて、腰を振って、出たら終わりというものであるのに対して、女性が認識する 「セックス」 とは、前戯と後戯を含めた、心と身体の両面からの 「セックス」 なのです。

 

「そんなことは、何回も言われているから、分かってるよ」 と言われてしまいそうなので、今回は、「愛撫」 という点から、女性が求める、女性が認識する 「セックス」 というものを、語ってみたいと思います。

 

前戯とは?

 

多くの人は、「前戯」 と言うと、「始めにキスをして、次にボディタッチをしたり、アソコに手/淫や口/淫をしたりして・・・」 などのように手順として認識しているように思います。

これはこれで無難であり、間違いではないのですが、「前戯」 では、「これを、しなければならない」 といった 「決まり」 があるわけではありません。

 

二人が二人の世界に没頭し、二人で楽しくいちゃついていれば、それはもう 「前戯」 なのです。ですので当然、「会話」 だけでも、「前戯」 は可能なのです。

SM においては、「露出プレイ」 や 「痴漢プレイ」 などは、もう一般の方々の想像を超えるかも知れませんが、これも 「前戯」 ですし、「ノーパン」 での 「待ち合わせ」 などと言うのも、もう 「前戯」 なのです。SM では、家を出る前から、「プレイ」 は始まっているのです。

 

逆に、どんなにマニュアルの 「手順通り」 であったとしても、おざなりで、気持ちがこもっていなければ、それは 「前戯」 にはなっていません。

「前戯」 とは、漢字にあるとおり、「セックス」 の前段としての 「戯(たわむ)れ」 です。

相手が楽しめていなければ、二人が楽しめていなければ、それは 「前戯」 になっていないのです。

 

風俗で、まともに教育を受けていない 「嬢」 にあたった経験のある男性なら、分かると思います。

ここで教育というのは、学校教育ではなくて、お店のサービス指導のこと。

心は此処(ここ)にあらず。余所見をしながらの片手間で、いくら 「男性自身」 をしごかれたところで、気持ちは冷めるばかりで、何も気持ち良いもんではありません。

 

ある意味、男女の 「前戯」 もそうなら、男女の 「愛撫」 も同じです。

単に 「建て前」 としてする 「前戯」 は、意味ありません。

マニュアルなどにある 「前戯」 の流れは、あくまでも、参考としての手順に過ぎません。

大事なのは、「ハート」 であり、相手を 「愛(いつく)しむ」 気持ちです。

 

前戯としてのキス

 

前戯としての 「キス」 は、ある意味、相手の心に探りを入れる行為に良く似ています。

「キス」 という行為は、相手に対して愛情を確認する行為です。

相手を尊重するタイプの人であれば、その人は、相手の気持ちがまだ不確かなときは、いきなり 「ぶちゅー」 とはいきません。そういう人は、「デリカシーのない人」 もしくは 「自分本位」 な人としか、受け留められません。

 

最初は軽く唇を重ね、間を置いて相手の反応を観察し、もしくは、ちょっと鎌を掛けるように先制したり。お互いの気持ちを徐々に確認しあい、次第に相手の心を引き出す行為なのです。

 

ですので、キスの中にも、儀礼的な 「挨拶」 のキスと、好意を寄せる 「キス」。そして、舌を絡めあったりする、濃密な関係を許容する 「キス」 があります。

そして、相手の反応が芳しくない場合は、間をとって声を掛け、話をしたりします。

女性は、「話を聞いて貰いたい生き物」 ですので、何か不安や不満があるときには、きちんと話を聞いてあげて、わだかまりを解いてあげたり、甘えさせてあげるのも 「前戯」 のうちです。

 

心がスッキリして、お互いが積極的に、相手の舌と絡め合うようであれば、もう、それは、「早くそうなりたい!」 という気持ちの表れ以外の何者でもありません。

 

前戯としての愛撫

 

お互いの気持ちが確認出来れば、実際に手で相手に触れたくなるものです。

抱き合ってキスをして、思わず自分の衝動から、強く相手のお尻を掴んだりしてしまうことはあります。また、自分の気持ちを伝えるために、敢えて相手を強く抱きしめたり、強く掴んだりすることはあります。

しかし、こういった 「ボディタッチ」 は 「愛撫」 とは言いません。

 

「愛撫」 の基本は、文字通り、相手を優しく愛(いと)おしみながら、撫でることです。

そして、「愛撫」 においては、「焦らし」 こそが、一番大事な 「スパイス」 なのです。

 

「焦らし」 がなければ、「愛撫」 は単なるマッサージ。「焦らし」 こそが、欲と欲との攻防なのです。

女の身体の奥で用心深く息を潜(ひそ)めている 「性欲」 という名の 「姫」 を表に連れ出すためには、女性の強い生存欲求(防衛本能)を攪乱(かくらん)しつつ、女性の 「セックス」 に対する期待をどんどん高めていかないといけないのです。

 

「焦らし」 のない 「愛撫」 は、気持ち良くても、健全過ぎて興奮がありませんし、焦らし過ぎて、相手のやる気を挫(くじ)いてもいけません。

焦らしというのは、ある意味、主導権を賭けた男と女の 「心理戦」

セックスの 「前哨戦」 とも言える 「前戯」 では、焦らしに焦らして、相手の性欲を高め、相手の降伏や投降を待ちたいところですが、それはある意味、自分の 「性欲」 との闘いでもあります。

 

「前哨戦」 で自爆してしまっては元も子もありませんが、かと言って、「前哨戦」 なく突撃しても、返り討ちにあって玉砕するのがオチ。勝てる戦すらも逃してしまいます。(苦笑)

 

「前戯」 における 「愛撫」 の意味は、女性を焦らしに焦らして、「性欲」 を解放してあげること。

女性は、優しくゆっくりと触れられることによって、自分がとても大切にされているように感じて、とても幸せな気持ちになるのです。

そして、優しくゆっくりとした指の動きに 「焦れったさ」 を感じるがゆえに、逆に、愛撫している指の動きに、自然と神経が集中してしまうのです。


後戯としての愛撫

 

「前戯」 はともかく、「後戯」 を重視している人は、あまりいないのではないでしょうか。

「後戯」 の目的は、女性に 「セックス」 の余韻を十分に味わわせてあげることにあります。しっかりと 「後戯」 をすることによって、自分との 「セックス」 の評価が、より高くなるわけです。

 

「アフタープレイ(後戯)」 の意義は、と言えば、剣道の用語で言うと 「残心」

勝敗を決めた後も、気を緩めず、相手の気配から意識を逸らさないこと。

女性をイカせたあとも、自分がイったあとも気を抜かず、その余韻を二人で楽しむことです。

 

「セックス」 の 「後戯」 では、むしろ自分の気配を女性の隣に置くことこそが 「メイン」 です。

女性に寄り添って腕枕をし、足を絡め合うのでも良いですし、うつ伏せに寝ている女性の横に横たわり、女性の背中を優しくゆっくりとしたタッチで、触れるか触れないかの感覚で撫でてあげるのも悪くありません。

「セックス」 が終わっても、女性の身体の細胞は、まだ緊張が残っていますので、産毛はまだ逆立ったままなのです。その肌の産毛に触れるか触れないかの感覚で、ゆっくりと女性の身体の撫でてあげるのです。

 

女性の 「オーガズム」 は、男と違って後を引きますので、むしろ、愛撫することで、その余韻を強く残してあげるのです。これもある意味 「焦らし」 なのです。

 

愛撫の基本
 

「セックス」 と言うと、「高速ピストン」 を始め、何もかも 「高速」 が良いと思っている 「勘違い男」 も少なくないように思いますが、「前哨戦」 もなく、直ぐに総攻撃を仕掛けては玉砕する男性の結果が 「三擦(みこす)り半」 では、女性は泣くにも泣けません。(苦笑)

 

女性に対する愛撫は、触れるか触れないかの感覚で、しかも優しく 「ゆっくり」 と動かすのが基本です。もし、相手への刺激を強くしたいのであれば、① 触れる面積を増やすか、② 女性の肌に少し強目に押し付けるようにします。

 

何故ゆっくりが良いのか。

 

それは、ゆっくりだからこそ、もっと早く動かして欲しいと、女性の気持ちが高まり、そして、そのゆっくり動く手の感覚がもどかしく、逆に女性の気持ちが集中するのです。

そして、ゆっくりと優しく触れれば触れるほど、女性は 「自分のことを大切に扱ってくれている」 ような気がして、心が満たされ、女性はとても幸せな気持ちに浸れるのです。

 

また、少し趣向を変えて、「ゆっくり」 かつ 「ねっとり」 とイヤらしく触れてみるのも、悪くないかも知れません。

 

例えがあまり適切ではないかも知れませんが、「痴/漢が欲望をみなぎらせて女性に触(ふれ)る」 ような感覚で、触るのです。

女性の中には、「痴/漢願望」 や 「レ/イプ願望」 といった 「被虐願望」 のある女性も少なからずいます。

但し、ここできちんと理解しておいて欲しいのは、これらの女性は、見ず知らずの人から実際に 「痴漢」 や 「レイプ」 されたいわけではない、ということです。

女性は、相手は誰でも良いのではなくて、「自分の好きな特定の相手」 に、されたいのです。

 

しかし、そんな 「痴/漢」 でさえ、実際に観察したことは今までに一回しかありませんが、多分、この 「痴/漢」 の類(たぐい)も、あまり高速に触れたり触ったりはしないのではないでしょうか。

 

自分の目の前で堂々と? 「痴/漢」 しようとしている、その男の阿呆さ加減にムカついて、そいつが触る前に、女の子を起こして自分の席の隣に移してしまいましたので、現場を押さえてはいないのですが、自分が唯一目撃したその 「痴/漢」 は、ガラガラの電車の中で、わざわざ女性の隣席に座り、寝たフリをして、自分の膝の上に抱えたコートの下から、そっと女性の太腿の方に手を伸ばしていくタイプの 「痴/漢」 でした。

 

***

 

キャンプとか屋外BBQのときに、しっかりと木炭に火をつけないと、なかなか燃え広がらないのと一緒で、女性の心の奥底にある 「性欲」 を十分に引き出して、火を付ける行為が 「前戯」 です。

そして、今まで経験したこともないほど、燃え上がることの出来た女性の記憶には、しっかりと確実にその 「種火」 が残るのです。(笑)

 

終わりに

 

「愛撫」 とは、おざなりに、単に女性に触れれば良い、というものではありません。

 

人とは不思議なもんですが、気持ちがこもっている手の接触と、気持ちが全くこもっていない、形式ばかりの手の接触の違いが分かるのです。

おざなりの愛撫は、いくらして貰えたからと言って、それほど気持ち良いものではありません。

大事なことは、触れる方の人、施す方の人の 「気持ち」 であり、「思い」 です。

 

***

 

偉そうなことを書きましたが、そんな自分も、まだまだです。(^^;

 

自分が 「愛撫」 と言うと、今も思い起こすのは、ショーン・コネリーが演じた映画 「007」 シリーズのベッドシーン。

 

「007 サンダーボール作戦」 の中で、主人公ジェームズ・ボンドがうつ伏せに寝ているボンドガール(モーリー・ピーターズ)の背中を、さわさわと触れては女性が恍惚を楽しんでいるシーンです。

 

 

「007シリーズ」 も多くの役者が演じていますが、やはり、「女性との触れ合い」 において、一番優れていたのは、「ショーン・コネリー」 でした。

他の役者は、ベッドシーンにおいて、女性に気持ちを込め過ぎてしまうきらいがあるのですが、ショーン・コネリーの場合は良い意味で、まるで猫を扱うように女性を手玉に取り、手の上で転がす感覚、それと併せて、男が女性を包み込むような感覚もあって、とても秀逸だったように記憶しています。

 

 

「たかが愛撫、されど愛撫」

 

愛しさを込めて撫でて、はじめて 「愛撫」 なのです。

女性を 「愛撫」 するときは、やさしく、ゆっくりと、気持ちを込めて、を心掛けてみてください。

きっと女性の 「評価」 が変わると思います。

 

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