【緊縛小説】 縄絡み (15-4)
§15の4 隠れ家
言われた通り、街道に出てからは
「次の交差点を右に入って・・・」
「二つ目の信号を左・・・」
彼女に言われた通りに、運転する。
とても楽だ。
彼女の指示には
一切の迷いがなかったので
もう家に帰るのかと思っていた。
あるマンションの入り口で止まると
車の中で、待っているように言われた。
しばらくして、彼女が戻って来ると
その先にある、駐車場に車を駐めて、と言う。
車を駐めると、二人でコンビニまで
買い物に行った。
訳が分からずに居ると
今日は、アソコに泊まるのだと言う。
部屋は、お父さんがたまに
仕事で篭るときに使う程度で
借り手もいないので、普段は
物置代わりに、使っているのだそうだ。
さきほど電話したのは
一応、人がいないことを、確認するために
電話をしてみたのだと言う。
飲み物やお摘み
お菓子などを買い込み
マンションに戻ると、彼女の後に付いて
入っていく。
彼女は、ハンドバックから、じゃらじゃらと、鍵の束を取り出すと
鍵を鍵穴に差し込んで、カチャンと廻す。
「どうぞ入って」
「お邪魔します・・・」
彼女が部屋に入り、玄関の電気を点けると
手前の一つの部屋が、納戸として使用されており
もう一つの部屋は、仕事部屋。
居間の部分は、ちょっとした応接と
疲れたときに、休めるように
ソファーベッドが置かれている。
彼女は、ソファーに、カバンを放り投げ
暖房のスイッチを入れて、強にすると
「久し振りね・・・」
と言って、首に抱き付き
ぶちゅっと、唇を重ねて来た。
二人で、キッスの余韻を楽しむ。
しばらくして、部屋が暖まると
お姉さんは
ジャケットを脱いで
それをソファーに放り投げると
台所に行って、グラスを用意し
クローゼットから、シャンパンを取り出した。
お父さんのだが
お客様用なので
勝手に飲んでも、平気なのだと言う。
お姉さんは、慣れた手つきで
ポンッ!
と、コルクの栓を抜くと
グラスに注いで
二人で、クリスマスの乾杯をした。
―――――――――――――――――
にほんブログ村 |
不倫のカタチ |
いつでも・・・初舞台 |
コメント