2ntブログ
2018/05/10

【緊縛小説】 縄絡み (11-3)

§11の3 横吊り

 

若手は、お姉さんの後手を取り、

胸縄を廻し、閂(かんぬき)をすると、

今回は、吊り縄を、腕の手前の胸縄に通した。

あや取りをするように、通した縄を摘んで結ぶと、

そこから、カラビナに通して、上半身を吊った。

 

彼女を立たせた状態で、腰縄を廻して、

片足の太腿に、縄を巻きつけると、

今度は、吊り縄を、太腿部分に掛けて、

カラビナを通し、両手で縄を握り、

グッと、思いっきり体重を掛けると、

 

彼女の腰ごと、下半身が持ち上がる。

 

吊り縄の縄尻を返し、

それを腰縄に通して、

ちょうどいい、腰の位置に固定する。

 

後は、まだ自由な、下側の脚を

縛り上げたり、膝を曲げて縛ったりと、

比較的、形は自由だそうだ。

 

今、教わっている最中の、

「横吊り」 なのだ、と言う。

 

彼女を覗き込むと、

もう、ぼんやりとしていて、

心は、もう、ここにあらず、

という感じだった。

 

頭の支えがなくて、

少し、首が辛そうだったので、

彼女の頭を抱えるように支えると、

彼女も、身体を預けて来る。

 

サラサラとした髪の毛と、

首やうなじの、肌の感触が

とても心地良い。

 

若手が、下になった左足を

折り曲げ、

女性の身体が、弓なりになるように

仕上げしているのを、

眺めながら、

 

何気なく、

お姉さんの耳たぶに触れると、

お姉さんの呼吸が、次第に

荒くなってきたので、

 

試しに、耳の穴に

指を入れてみると、

 

急に、お姉さんの身体が

「びくんっ」 とすると、

身体全体が、ワナワナワナと

震えだした。

 

お姉さんは、何か

寝言のようなことを

言っているので、

 

ちょっと心配になり、

若手に声を掛けると、

 

   「縄酔いだな・・・」

 

と言って、

 

縛り終わった彼女の脚を

突き放すと、


彼女の身体は、
ぐるぐると

「メリーゴーランド」 のように、

廻り出した。

 

 

―――――――――――――――――

 

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