2ntブログ
2018/05/10

【緊縛小説】 縄絡み (11-1)

§11の1 吊り縄

 

縄を教えて貰いに、

若手の家に、結構出入りするようになると、

最初は、布団を丸めたものを、

人に見立てて、

基本的な、腰縄の廻し方や、

股縄の取り方について教わった。

 

改めて、

若手の家に出入りしてみて、

分かったこと。

 

それは、

 

部屋の中にあった、

あの工事現場で、

見掛けるような、

足場のパイプは、

 

洗濯物を干すためではなくて、

 

若手が吊り用に作った、

「吊り床」 だったことだ。

 

親方たちは、

縄で 「吊り床」 を作っていたが、

若手は、縄で床を作った上に、

吊りにカラビナを使っていた。

 

自分が直接、師事していたわけでもないし、若手が、直接その人から教わっていたのかどうかは、今となっては知る由もないが、当時は、縄で 「吊り床」 を作るのが一般的で、調べてみると、当時、一番最初に、カラビナを使っていたのは、長田英吉という人だった。

 

この時期、練習する相手は、
若手と自分の二人だけ。

 

自分も、吊られる感覚を、

自分の身体で実感するために、

若手に縛られて、吊るされた。

 

習いに行ってるところでも、

練習生同士が、お互いに

縛り合っているらしい。

 

頭で考えると、

 

吊ると言う行為は、

人の身体の全体と、

部分を捉えて、

その 「重心」 を、

どのように支えるかという、

「体重の分散」 と、

吊り上げるときの

「体重移動」。

 

高校で習った、
「物理」 で言うと、
「重心」 を、意識して、
「力点」 と 「支点」 と、
「過重点」 による、
「テコの原理」 を、
考えればいいだけであるが、

しかし、

人の身体は、

圧迫されると、

痛いところや、

痺れるところも、

あるし、

 

強い所と、弱い所があり、

何処でも同じように

支えられるものではない。

 

曲がる方向と、

曲がらない方向もあれば、

強い方向と、

弱い方向もある。

 

腰縄ひとつを取っても、

 

腰縄が、腰骨の下に入る場合と、

腰骨を挟む感じで縛る場合の

感覚の違いや、

 

 

言葉だけだと、

感覚的な説明は難しく、

吊られてみないと、

分からない感覚だった。

 

―――――――――――――――――

 

次を読む  前に戻る  始めから読む

 

にほんブログ村 大人の生活ブログ 恋愛小説(愛欲)へ
にほんブログ村
    にほんブログ村テーマ 不倫のカタチへ
不倫のカタチ
    にほんブログ村テーマ いつでも・・・初舞台へ
いつでも・・・初舞台

コメント

非公開コメント