【緊縛小説】 縄絡み (10-4)
§10の4 珍しい客
縄の仕込みを、手伝ってからは、
学校とアルバイト以外は、
若手の家に遊びに行って、
若手が教わってきた、吊りを教わったり、
若手と遊んでる以外は、
ママのスナックに顔を出すことが、
多くなってきた。
お店に入ると、
今日は珍しく、既にもう、
女性のお客さんが、飲んでいたのだが、
その女性は、
自分が店に入ってくるのに
気が付くと、
「そろそろ、行かなくちゃ。
じゃあ、よろしくね」
と言うと、席を立ち、
分厚い財布の中から、
萬札を取り出して
ママに手渡すと、
何やら、耳打ちをして、
帰って行った。
席に座って、
「すごいお客さんだね・・・」
と、ママに言うと、
以前、ママが勤めていた、
「中野クィーン」 のママらしい。
そのママも、以前は、親方に縄を習っていて、
ママが入店したときに、しっかりと緊縛を、
習うように薦めたのも、和子ママだったそうだ。
ママが勤めていた当時は、
お店で、和子ママがプレイすることは、あまりなく、
縛ると言っても、後ろ手で縛るか、
菱縄くらいのもので、あとは、足を縛って、
滑車で吊り上げる程度だったそうだ。
当時メインで働いていた女王様は、
和子ママの知り合いが多く、
ママの場合は、どちらかと言うと、
和子ママが出るときの、
緊縛のアシスタントとして、
働くことが多かったらしい。
ママは、お絞りと、グラスを出すと、
「まだ、彼女出来ないの?」
と、先程の入店時に、
言いそびれた、
いつもの、恒例のせりふを言って、
迎えてくれた。
どうも、日曜日に、和子ママは、
お得意さんと、寄り合いがあって、
ママは、そのお手伝いを頼まれたのだと言う。
銀座のクラブなど、
知り合いから紹介される接待や、
お得意さんなどの寄り合いは、いつも、
和子ママが直接、取り仕切るのだと言う。
「良かったら、アルバイトやる?」
「えっ、どんなアルバイト?」
と聞くと、
素っ裸で、縄で足を縛られて、逆さまに、
吊るされるのだと言う。
顔は、頭からマスクとかを被れば、
誰か分からないように、することはできるけど、
下半身は、露出させたままだと言う。
「きっと、和子ママのことだから、
かなりのお金、もらえるわよ」
ママは、自分を見ると、薄ら笑いを浮かべながら、そう言った。
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