【緊縛小説】 縄始め 6-1
§6の1 彼女と会えない
前回の生理日のセックス以来、郵便受けに、
バツ印のシールが張られ、彼女と会えない日が続いた。
不思議なもんで、会えなくなると、
その理由が分からず、気になって仕方がない。
生理のときに、あれだけ出血したから、調子を崩して、
しまったのではないか、とか。
生理のときに、押し掛けたので、機嫌が悪そうだったし、
嫌われてしまったのではないか、とか。
悪い発想しか、出てこない。
バツ印のシールを張られて、一週間が過ぎた頃、
とうとう、自分を抑えきれず、彼女の家のベルを鳴らすと、
インターフォンから、太い男の人の声が返ってきた。
「はい、どちらさまでしょうか?」
驚いて、身体中から、汗が湧き出て来るのを感じ、
思わず走った・・・・。
意図せぬ、ピンポンダッシュである。
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