【緊縛小説】 縄始め (3-3)
§3の3 企(たくら)み
彼女は昔、独身のとき、「主」 と呼んでいた、その初老の男性に、SMを仕込まれたと言う。
結婚と同時に、足を洗い、もう二度と、近付かないと、決めていたそうであるが、
一度味わってしまった、「甘露」 な味は、食べ物でも何でも、
人は生涯、忘れられないのかも知れない。
彼女が、自分のことを、初めて見掛けたのは、自分達家族が、ここに引っ越してきた日。
たまたま、自分がゴミ集積場に、こっそりと本を捨てるところを、見ていたらしく、
自分は全く記憶に残ってないのだが、どうやら、それが 「SM本」 だったらしい。
「だからね、君といつかは、お話したいなって、思ってたの・・・」
そう言って、布団の中で、脚を絡めて来る。
「若いんだから、まだ、出来るでしょ?」
あの白くほっそりとした、白魚のような彼女の手が、自分の息子を弄(もてあそ)び始めると、愚息は、また、ムクムクと元気を取り戻す。
「ほらっ、ねっ!」
彼女が、口と手を使って、息子を大きくすると、
「今度は、わたしを楽しませてね・・・」
と言って、自分にまたがり、大きくなった自分の息子を、アソコに咥え込むと、
腰をモゾモゾと動かし、一番奥まで咥え込んで、「ふ~っ」 と深く、息を付いた。
お友達の、漫画家の デビコ さんが、挿絵を書いてくれることになりました。
デビコさん、そして、自分が小説を書くキッカケとなった、小説家の ラナ さんや、
応援して下さる多くの友たちに、
ここに、感謝の気持ちを表します。
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