【緊縛小説】 縄始め (2-3)
§2の3 縛られる
しばらくして、女性は手に、古めかしい
縄の束のようなものを持って、居間に戻って来た。
腕を背後で組むように言われので、
意味が分からないものの、背中に手を廻し、手を組むと、
まず、手首のところを縛られ、
続いて、胸をぐるぐる巻きにされ、思わず、「うわっ」 と声が出た。
自分は、決して悪いことはしませんし、
すぐに、帰りますのでと、女性にそう告げると、
女性は、
「この前、私の足を、イヤらしそうな目で、
じろじろと見てたでしょ?」
と問い質(ただ)して来た。
「なんで、見てたの?」
「見てて、どんな気分になったの?」
一転して、前回のような、質問責めになった。
口調は、至って緩(おだ)やかでは、あるものの、
早く帰らさせて貰いたくて、謝ってみても、
追求の手は、一向に止まらない。
脂汗のような、変な汗が出る。
彼女は、自分の隣に座り、自分の太腿に手を置くと、
耳元に、息を吹きかけるように、囁いた。
「今日のことは誰にも言わないって、約束できる?」
ようやく、家に帰して貰えるのかと思い、
「はい」 と答えた途端、
彼女に、唇を重ねられ、それと同時に、
自分のアソコを強く握ってきた。
身体に、今まで経験したことのない、電流が走る。
「こんなに堅くして、何を考えてるの?」
「ううう・・・」
返事のしようが、あるわけもなく、
混乱して、うな垂れていると、
「君が黙っていてくれるなら、
わたしも誰にも言わないから、安心して・・・」
そう言いながら、女性は、自分でジーンズを脱ぎ出した。
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