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2018/04/04

【緊縛小説】 縄始め (1-3)

§1の3 腰をかける

 

同じアパートなので、部屋の間取りは同じであるが、

玄関の向きが違うので、全ての造りが逆になっている。

 

紙袋に服を入れて、居間に入ると、

 

   「どうぞ、こちらにお掛けになって」

 

と、ソファーに通された。

 

   「紅茶でいいかしら?」

 

見たこともない綺麗なポットと、おそろいの

上品な器に、紅茶を注いでいく。

 

   「どうぞ、お座りになって」

 

引っ越して来て、1年あまり。

近所の人とは、あいさつ程度の会話は

あるものの、その程度。

 

   「ちょっと、大きいみたいだけど

    少しの間だから、大丈夫ね?ふふっ」

 

ただでさえ、余所の家にお邪魔して、

着替えさせてもらった上に、

こちらは今にも、ずり落ちそうな格好である。

 

緊張してて、ガチガチになりながらも、

何とか、申し訳なさそうな程度に、

ソファーに腰を掛けた。

 

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