2ntブログ
2019/06/22

性の多様性の話(3)

昨日の 「性の多様性の話(2)」 の続きです。

 

昨日は、夫婦の会話の難しさとその重要性について説明しました。

性の不一致や性格の不一致も 「離婚」 の原因となり得ますが、しかし、夫婦の 「セックスレス」 を 「ポリアモリー」 というカタチで乗り越えた夫婦もいるようです。

 

ただでさえ、「男心」 と 「女心」 は大きく異なりますし、「男性の性」 と 「女性の性」 も大きく異なるのに、異性にも同性にも性欲を感じない 「アセクシュアル」 や 「ポリアモリー」 と呼ばれる 「複数性愛」 などは、ある意味、社会的にも 「未知の世界」 と言っても過言ではない世界です。

 

しかし、「セックスレス」 という形で露見した、夫婦のいろいろな性的な問題を、特殊な形ではありますが、解消された夫婦が居ります。

この結論に落ち着くまでに、どのような話し合いがなされてきたのか、想像には絶しますが、お互いが自分なりに相手の性を受け留め、お互いを尊重しながら、感情的にならず冷静に話が進められてきた結果だと思います。

 

今から1年ほど前の記事ではありますが、遅ればせながらご紹介致します。

 

「妻の彼氏は「夫公認」、家族の新しいカタチ」

 

この記事のコメント欄には、この夫婦に 「生計」 の概念がないことを批難する意見も少なくないのですが、それはまた 「同居」 を選んだことによる副作用であって、 「ポリアモリー」 とは異なる話だと、自分は割り引いて読んでいます。

 

「LGBT」 の 「B(バイ)」 の人が 「ポリアモリー」 になると、相手が男性も女性も、といった形に複雑化するようです。

このケースでは、彼女の旦那は、「アセクシュアル」 もしくは 「無性愛」 と呼ばれる、性的な欲求のない男性ですが、それでもこの記事にあるように、奥さんに 「恋愛感情」 はないものの、当初は 「嫉妬」 を感じたり、奥さんに対する 「独占欲」 はあったと言いますから、現実は、かなり複雑です。

 

「ポリアモリー」 とは

 

「ポリアモリー(Polyamory)」 とは、日本語では 「複数性愛」 と呼ばれるようですが、最近は 「ポリアモリー」 と書かれる場合が多くなりました。

 

「ポリアモリー」 の類義語としては、婚姻形態を表す言葉で 「ポリガミー(一夫多妻・一妻多夫制)」 がありますが、これは婚姻制度としての意味になります。「ポリガミー」 の対義語は 「モノガミー(一夫一婦制)」。

これに対して、「ポリアモリー」 とは全員の合意に基づく 「複数性愛(恋愛も含む)」 で、「グループ婚(Group Marriage)」 の一種。この対義語は、「モノアモリ―」 となります。

 

ちなみに、自分の 「多頭飼い」 スタイルは、女房の合意も、既存の愛奴の合意も取り付けておりませんので、これは単なるゲスの 「浮気」 あるいは 「不倫」。

単なる 「性向」 のみを表す概念ではなく、「性的なポリシー」 とも言えそうです。

 

「複数人と同時に性愛関係を築く『ポリアモリー』とは? 浮気や不倫と異なる3つの理由」

「ポリアモリーとは?〜モノアモリーとは違う、新しい愛の形〜」

「ポリアモリーという生き方 浮気・不倫とは異なる『非一夫一婦制』」

 

「コンパージョン」?

 

「ポリアモリスト」 だからと言って、他の人に 「嫉妬」 しないわけではないようで、「嫉妬心」 の発露により、関係性を見直ししたり、嫉妬をうまく付き合おうとしているのだそうです。

そして面白いのが、「ジェラシー」 の対義語として 「ポリアモリスト」 に使用されている造語が 「コンパージョン(Compersion)」 という言葉。

「自分の愛する者が、自分以外のパートナーを愛しているときに、それを微笑ましく感じる感覚」 を言うのだそうです。

この感覚は、もしかしたら、「NTR(寝取られ・寝取らせ)」 系男子も、同じような感覚を味わっているのかも知れません。

 

「オープン・リレーションシップ」 ?

 

性的関係のある人全員の合意を得ていないという意味では、「ポリアモリー」 ではないのですが、自分の性的なパートナーに対して、他の人との関係を束縛しない関係を 「オープンリレーションシップ(Open Relationship)」 と呼ぶようです。

ある意味、「浮気公認」 がこの 「オープン・リレーションシップ」 になるでしょう。

 

新しい恋愛のカタチ?

 

これらの 「複数性愛」 は、結局のところ、ひとりのパートナーでは満たされない部分を、他の人に埋めて貰っている関係にあると言って良いと思います。

「浮気」 や 「不倫」 も同じことですが、それぞれのパートナーの合意を得ることなしに、隠れてコソコソとするのが、「不倫」 や 「浮気」。

きちんと 「浮気公認」 を貰って堂々とお付き合いするのが、「オープン・リレーションシップ」 であり、その上で関係者全員の合意を取り付けるものが 「ポリアモリー」 ということになりそうです。

但し、全員の合意を取り付けても、その関係が永続的に続くかどうかは、どうも流動的な印象を受けます。

 

しかし、「結婚」 にしても、気が変わることがあるわけですし、当初は大好きだから結婚したはずの旦那を一番嫌っている女性は、日本には少なくありません。(苦笑)

 

明治から実質的には昭和の初期から中期?まで続いた 「妾(めかけ)」 も、昔の場合は、後家として生計が成り立たず、生活の面倒を見る意味で 「妾」 にする場合も多かったと言われています。

「背に腹は代えられない」 というのが本音ですから、これも当時の時代的な背景を考えれば、致し方のないことでしょうし、今は 「パパ活」 と称して 「愛人契約」 をし、複数のパパから援助を引き出すと言うのは、ある意味、今の時代背景を表しているような気がします。

 

所見

 

昨今の 「浮気」 や 「不倫」 もそうですし、性的な関係にはなくても、「婚外恋愛」 と称して 「彼氏」 を作ったりする場合があるようです。

公認されているなら別ですが、性的関係になければ問題ないかと言えば、やはり問題はあるでしょう。

しかし、家庭内で満たされなければ、お外で満たしたくなるのが人間です。

 

そして外で、婚外で1対1で楽しんでいる男女が大半ではありますが、こっそりと複数の相手を確保して楽しんでいる男女もいれば、公言して複数の相手と楽しんでいる男女も居たりするわけです。

そして相手が複数になれば、当然そこには、「嫉妬」 や 「独占欲」 といった感情が介入して来るのは、「ポリアモリー」 と同じです。

 

「ポリアモリー」 というものも結局のところは、全員の合意を取り付けるということで、トラブルを最小限に留めようとする 「複数性愛フレームワーク」 といったところなのでしょうか。

全員の合意を取り付けるという意味においては、イスラムの 「一夫多妻制」 に近いものがありますが、しかし、イスラムの一夫多妻制の場合は、やはり厳格な 「婚姻制度」 であり、複数の妻を同居させることは許されず、それぞれに住居を用意しなければなりませんし、複数の妻を公平に扱わなければならないなど、やはり子育てや家族の生計を重視した制度になっています。

 

ご紹介した記事のコメントにも、子育てを含めた生計に対する非難が多く書き込まれていました。これらの問題は、このカップル固有の問題とは言え、自分達の 「性」 を優先し、結婚による家族や家庭のあり方、生計や責任といったものが軽視されている印象を受ける人も多いような気がします。

 

しかし、その問題は 「ポリアモリー」 というスタイル、もしくは、この夫婦を含めた同居の形態に難があるだけのことであり、この夫婦が自分達の 「性」 の問題に対して、簡単に 「離婚」 という選択をすることなく、前向きに取り組んできたという姿勢は、強く評価されて良いと思っていますし、この夫婦にとっては、「ポリアモリー」 というライフスタイルが解決の一助となっていることは、ひとつの参考になると思っています。

 

(つづく)

 

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