縁縄と縄縁（６）－「縁」を紡ぐ
６．「縁」 を紡（つむ）ぐ
絶対に起こる筈のない 「現実」 の中で
「どちらも最悪」 と言える状況には陥らず
事無きを得ました
彼女にとっても
まるで 「奇跡」 とでも言えるような
「縁」 を実感させる 「時間」 であったのは
確かなようです
最近はもう
「自分に会うこと」 は諦めようと思い始めていた
そんな矢先だったとのことです
実に微妙な 「バランス」 の上に成立した
今回の 「現実」 ではありましたが
その 「奇跡」 には少なくとも
彼女の 「同僚」 と 「女性」 の二人が絡んでおり
最悪の結果を招かず済んだことには
女性の 「ご主人」 と 「家族」 の絡みが
関係していることになります
そんな 「因果」 なんて存在しないし
信用しないと思う人には
全く意味のない話に聞こえると思います
そんな 「因果」 が実在するもしないも
ある意味どうでもいいことなのですが
少なくとも
人はいろいろな意味で
お互いに影響を及ぼし合って
生きているということ
山頂から転げ落ちた小さな石ころが
「岩なだれ」 のような事態を招くことも
現実にはあるわけですが
その人達が
意識してやったことではない
小さな出来事であっても
善意は善意を呼び
悪意は悪意を呼ぶということ
自分が好きであろうと嫌いであろうと
全く知らない人であろうと
お互いに 「縁」 が作用しあい
相互に影響を及ぼし合って
生きているわけです
だからこそ
良い影響を及ぼしてくれた人には
感謝すること
人は感謝することぐらいしか
出来ない存在なのです
（つづく）
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