2ntブログ
2019/05/07

一緒にイクために(3)

昨日の記事 「一緒にイクために(2)」 の続きです。

 

「自分が好きなひとと セックス で一緒にイキたい!」 という願望は、誰しもが一度は思ったことのある人類普遍の 「ファンタジー」 だと思います。

しかし実際には、なかなかそう簡単に問屋が卸してくれないのが現実です。

 

セックスでイケるひとの割合

 

海外のコンドームメーカーである 「デュレックス社」 が、2006年に実施した、世界最大規模のセックスライフ調査 「デュレックス・セクシャル・ウェルビーイング・グローバル・サーベイ」 (回答者は26か国・2万6032人、2006年にインターネットで調査)では、オーガズムの頻度を尋ねていますが、女性で 「毎回オーガズムに達する」 と回答したのは、世界平均が 32% であるのに対して、日本人は 11% という結果が出ています。

【参考】 世界各国のセックス頻度と性生活満足度(26ヶ国2006年)

 

残念な数値ではありますが、このまま、これらの平均値を取り入れたとしても、「二人で一緒にイケる」 のは、世界の3カップルのうちの1カップルだけ、日本においては、10のカップルのうちの1カップル というのが実情ということになります。自分の経験と照らし合わせてみても、その位が妥当な数値であろうかと思います。

 

「セックスで一緒にイク」 ことは、意外と簡単なことのように思われるかも知れませんが、この数値から見る限りは、努力することもなく簡単に達成できるような、そんな生易しいものではないということが、少しはお分かりになると思います。

特に男性は、女性は男性のように、簡単にイケるようにはならない、ということを理解する必要があります。

 

「イキそう・・・」 なことを伝えるべきか

 

「一緒にイク」 のに関連して、株式会社サイゾーが運営する 「messy」 には、こんな記事がありましたので、ご紹介します。 

 

「挿入中に『2人で一緒にイク』コツ!『イキそう…』と予告は逆効果!?」

 

確かに、「イキそう・・・」 な気配を感じたときの告知問題は、いろいろと取扱いが難しい部分ですので、今回は、この 「事前告知」 について議論してみたいと思います。

 

一般男性の場合

 

この記事にも書いてありますが、相手が 「一般男子」 の場合、相手に 「イキそう・・・」 と伝えることと、多くの男性は、ラストスパートを掛け始めるのです。全てのピッチが速くなり、堪えながらもピークを目指し、ラッシュを掛けるが如く動き出すのです。

これは、男性の 「イキそう・・・」 という感覚と、女性の 「イキそう・・・」 という感覚が、異なることにより生じます。

 

女性が 「イキそう・・・」 と表現するのは、身体の中に波のような強い 「うねり」 を感じたとき。しかし、これは、女性が高まる予兆に過ぎず、まだ ほんの入り口に過ぎない のです。

それに対し、男性が理解する 「イキそう・・・」 という感覚は、もうまさしく、射/精寸前の状態にあり、あと一歩踏み込むと、もう自分ではコントロール出来なくなる(射/精する)状態 を言います。

 

同じ 「イキそう・・・」 という言葉も、女性と男性では、その感覚が全く異なるのですが、多くの男性はそのことを知らないので、女性の 「イキそう・・・」 という言葉を、男性が 「イキそう・・・」 になる感覚で受け留めてしまい、「追い込み」 に入ってしまうのです。

 

そもそもの状態認識が異なり、タイミングがあっていませんので、その結果は、火を見るよりも明らか。男性は先にイってしまい、女性はイケないまま 「置いてけぼり」 で、ひとり後に取り残されることになるのです。

 

余程 「セックス」 慣れしている男性でもない限りは、このように、相手に男性特有の誤解を招くだけですので、「イキそう・・・」 という事前告知は、確かに 「百害あって一利もない」 と言えるかも知れませんので、このような誤解を招かぬよう、女性が 「イキそう・・・」 と感じたら、この著者が実践しているように、「それ、そのまま続けて」 と言うのも、ひとつのテクニックかも知れません。

 

SM の場合

 

ご参考までに、「SM の世界」 の場合をご紹介します。

とは言っても、「SM」 の場合は、「こうでなければならない」 という、堅い決まりがあるわけではありませんが、「命令」 と 「服従」 という形式はとるものの、心と身体のコミュニケーションを大事にする世界ですので、「ほう・れん・そう(報告・連絡・相談)」 は、基本中の基本です。

 

気持ち良くなったら、「気持ち良い」 と言う。イキそうに感じたら、「イキそうです」 と言う。但し、主の許可なく勝手にイクことは禁止されていて、イクときは、「イク!」 と言うのが、決まりです。

「嘘イキ」 は当然許されませんが、黙って勝手に 「イク」 ことも許されてはおりません。

イクときには、きちんと主に許可を貰ってから、イカなくてはなりません。

これは、「自分が感じたこと」 を相手に伝える調教もしくは訓練(トレーニング)のようなもの。

 

「SM」 では、主は必ず奴隷をイカせなければならない、というものでもありませんが、しかし、非日常的な世界で、通常では味わうことの出来ない 「快感」 を味わいたくて 「隷属」 しているわけですから、「主」 ばかりが気持ち良くなっていたら、そんな 「主」 は 「奴隷」 に見放されます。(苦笑)

ある意味、「奴隷」 に何度も何度も 「気持ち良さ」 を味わわせることが出来て、「一人前」 という世界。

 

逆に今にも 「イキそう・・・」 になるところまで 「追い込み」、本人は 「イキたくてイキたくて」 これ以上堪えらきれない状態で、なかなか許可を出さず、難癖をつけては、許可を出し渋る。

「奴隷」 は 「主」 の許可が出なければ、自分で勝手に 「イク」 わけにはいきませんので、込み上げて来ては身体の中に渦巻く刺激に耐え、我慢に我慢を重ね、焦(じ)らしまくった後、ようやく 「ご褒美」 として、許可が貰える世界なのです。

 

ですので、完全にイケるようになった女性は、もう1ラウンドで何十回でもイケるようになるのです。

 

***

 

「SM」 の世界では、「奴隷」 である女性は、「主の存在、主の命令は絶対」 であるがゆえに、主たる男性の 「言いつけ」 に盲従します。

「奴隷」 は囚われた時点で、自分の頭で物事を考えるのをやめ、自分で自分の身を守ることを諦め、全てを主に委ね、主の全て受け容れているのです。

服従する 「奴隷」 の 「メンタリティ」 そのものが、女性の脳の 「前頭前野」 と 「扁桃体」 を弛緩させ、女性が 「イキやすい環境」 を整えていると言っても過言ではないのです。


「SM」 の 「世界観」 や 「メンタリティ」 が好きで自ら足を踏み入れたような 「女性」 を別にして、「SM」 の世界に入ったばかりの 「女性」 であったり、表面的にしか 「SM」 を捉えていない女性は、まだこの 「主に従うこと」 の意義や重みを十分理解出来ていません。

結果、「主」 の 「命令」 や 「言いつけ」 をきちんと守らず、自分の好き勝手をする 「頑(かたく)なな女性」 や 「エゴマゾ」 と呼ばれるような人達は、逆にそこまでの 「深い快感」 を味わうことが出来ないまま、終わったりするのには、このような理由が隠れているのです。

 

「一緒にイク」 ことの実際

 

「女性」 の性的な 「開発」 が進めば、女性は簡単に何度でもイケるようになりますし、男性が女性の 「練習台」 となっていた 「男性のスタイル」 が、二人の 「セックス」 の中核へと変化してくるはずです。何故なら、

 

「男性は女性を喜ばせてナンボ」  であり、

「男性は女性をイカせてナンボ」  だからです。

 

自分の性欲に負けて、「女性」 をかぶりつき、さっさと先に果てるなんて言うのは、「自分のことしか考えてない」 からこそ出来る 「芸当」 なのです。

女性の 「練習台」 となり、女性の開発に貢献した 「コーチ」 のことは、先日亡くなられた 「マラソン・コーチ」 の小出義雄氏ではありませんが、「選手」 はその人の恩を一生忘れないでしょう。

 

男は、いつでもイケるからこそ、自分が 「イク」 のを我慢し、女性に対してどれだけの 「機会」 を与えられるかが、「ポイント」 になってくるのです。

 

そして、何度も 「オーガズム」 を迎えることが当たり前になった女性は、男性が 「イク」 兆候を決して見逃しはしません。

男性が 「イク」 兆候を感じたら、男性が 「イク」 よりも先に 「オーガズム」 を迎えるようになります。

 

何故だか、わかりますか?

 

「鮭」 の交尾ではありませんが、まだ 「ヒト」 が 「おサカナ」 だったとき、メスの方がオスの 「放/精」 よりも先に、卵を 「排卵」 しないといけなかったからなのです。

 

だから、実際にリアルに 「二人が一緒にイク」 とき。

 

そのときは、「イケ」 るようになった女性が、男に合わせて、男に先回りして、先にイってくれるのです。

 

 

(おわり)

 

―――

 

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