セックスレスの話(4)
昨日の 「セックスレスの話(3)」 の続きです。
前回は、「セックスレス」 になる可能性のある幾つかの要因について、自分の考えを整理してみました。勿論、相手を人格を否定したり、あるいは、相手の信頼を損ねるような行為によって、相手の感情を害したことに伴う 「セックスレス」 については、ある意味当たり前ですので、敢えて言及しませんでした。
夫婦の場合通常は、少なくとも、「結婚」 に至るほどの関係にあるわけですから、急に相手のことを嫌いになったりするはずは、ありません。
例え、自分のパートナーの 「浮気」 が発覚したとしても、裏切られたという 「悲しさ」 や 「怒り」 もあるでしょうが、それは 「愛」 があるからこそ、感じるものであり、そこに既に 「愛」 がなくなっていたとしたら、例え相手が 「浮気」 をしたとしても、悲しいとも思わなければ、怒りも感じないことでしょう。
中には、旦那の 「浮気」 が発覚して、即 「離婚」 を突き付ける 「気丈な女性」 もいるようですが、ある意味、簡単に別れたりしたら、相手の 「思う壺」 というもの。
「嫌がらせ」 を勧めているわけではありませんが、多くの場合、旦那の浮気が露見して、何とか平常心を取り戻し、最終的に奥さんが旦那を許したとき、どうしても 「腹の虫が治まらない」 女性が最後に取る手段は、「仕返しの浮気」 だったりします。
気丈な女性や論理的で冷静な女性の場合は、相手の女性を、とことん追い詰め、痛めつけようとするかも知れませんが、そうでない女性の場合は、自分が旦那と同じレベルに堕ちることで、心の中のモヤモヤを処理しようとする人が結構います。しかし、女性にしてみれば、そんな 「仕返しの浮気」 をしたところで、相手に男性に対して気持ちも入っていませんので、そんな 「セックス」 が気持ち良いわけありませんし、後味の悪さだけしか残らないはずです。
当初は、「結婚生活」 を続ける上で、どうしても、自分の気持ちの中のモヤモヤを解消したかったがための 「浮気」 なわけですが、、浮気がバレた旦那は、少なくともそういう、いじらしい 「女心」 は汲み取ってあげて欲しいと思います。
「セックスレス」 というものは、少なくとも、ある日突然訪れるものではなく、日々の生活の中で、少しずつ進行していくものだと思っています。
では、「セックスレス」 になりつつあると思ったとき、どのように対応したら良いのでしょうか。
「セックスレス」 かと思ったら
これは、病気のときも同じですが、早期に発見にし、早期に対処することです。
「セックスレス」 の原因にもよりますが、対処が遅れれば遅れるほど、問題は拗(こじ)れます。
物理的あるいは肉体的な理由による場合。例えば、男性の ED や 「中折れ」 が原因の場合は、それが心理的な要因であれ何であれ、医師への相談が基本です。
また、女性の場合の 「性交痛」 も同じです。何か身体的な理由があるのか、それとも単に相方のセックスが乱暴なだけなのか。婦人科で診て貰えば、その辺りは相談に乗ってくれるでしょうし、潤滑ゼリーの使用を勧められたり、きちんと一緒に問題点を探してくれると思いますし、そのことを、自分の相方と話し合うのも、悪くないと思います。
また明らかに、疲労や睡眠不足の状態にあり、そこに原因があると思われる場合は、やはり、そのことを自分の相方と話し合い、その原因と対策について、話をするべきでしょう。
奥さんが、育児と家事に追われているのであれば、如何にして、それを軽減するかを話し合うべきですし、旦那を含めて、奥さんの育児や家事の負荷を経験すべく、どのように支援するかが大事になってきます。
また、旦那の仕事があまりにも忙しい場合は、やはり、如何にして睡眠時間を確保するか、如何にして疲労を和らげられるかを一緒になって考えてあげる必要がありますし、あまりにも理不尽な労働条件の場合は、そちらからのアプローチというものも考えられます。
中には、子供に気付かれたくないと、子供を意識するあまり、「セックス」 を躊躇する人もいるかも知れません。これは考え方にもよりますが、ドイツなどでは、子供に自立を促す意味で、子供は小さい頃から一人で寝かせる習慣を身に着けさせるそうですし、「体位の話(番外)- 江戸の性事情1」 にも書きましたが、子供に見られることを気にしていたら、長屋住まいなど出来ないのが 「江戸時代」 です。考え方にもよりますが、二人がセックスをしたから、子供が生まれてきたわけですので、それをあえて隠し立てする必要はないという考え方のひともいるでしょう。
しかし、それでも無理なら、やはり、二人でもって、セックスできる 「環境」 を一緒に考えていくしかありません。「ハレの日」 を装うのであれば、ラブホに行くのも手だと思います。
「ラブホ代を勿体ない」 と感じる男性も少なくないようですが、女性にとっては、掃除や洗濯も、子供のことも心配せずに、セックスに集中出来る環境が 「ラブホ」 です。
1回の外食に掛かるくらいの 「お金」 をケチって、「セックスレス」 に陥(おちい)るよりは、一回外食したと思って、弁当を持って 「ピクニック」 気分で 「ラブホ」 に行くのも悪くないと思います。
また若い時分に立ち戻れば、草むらであろうと、自動車の中であろうと、しようと思えば、何処でも出来たりするものです。(苦笑)
やはり、お互いに膝を交えて話すことが基本にあると思います。
しかし、それでも埒が明かないときは、男女で意思の疎通が出来ていない場合もありますので、やはり、第三者に相談することだと思います。
そのときに考慮すべきことは、お二人が信頼を置けるひとに相談するということ。
友達とか仲が良いという理由だけでは、あくまでも、「一般論」 の話になってしまいます。
また、最近では、おかしな 「スピリチュアル」 系なのか、「不倫カウンセラー」 を謳う 「不思議な人達」 を見かけますが、「資格」 を謳っているのであれば、意味の分からない 「民間資格」 ではなく、きちんとした 「国家資格」 を持つ人に相談すること。
「オレオレ詐欺」 ではありませんが、相談者を惑わすような 「甘言」 に惑わされず、真摯に対応してくれる人を探すことが肝要です。
しかし、それでも駄目なら。
いくつか相談して、「セカンド・オピニオン」 を貰うことも大切ですし、
それでも駄目なら、「死ぬ」 わけではありませんので、自分の意思、自分の覚悟を決めることも重要です。
「セックスレス」 になったら、「セックス」 を諦めるのもひとつの選択ですし、諦めないのもひとつの選択です。
そして、どう足掻いても、自身が納得のいく解決策が見つからなかった場合は、「自分の道を行く」 というのも選択肢のひとつなのです。
人生は1度きり。自分の人生は、誰のものでもなく、自分のものなのです。
揚げ物嫌いの奥さんに、いくら 「トンカツを食べたい」 と頼んだところで、揚げてはくれないでしょう。自分で揚げれば揚げたで、「キッチンが油っぽくなった」 と文句言われるのがオチですし、しつこく言えば、奥さんの気分を害して、家庭の雰囲気を悪くするだけです。
そういう場合は、外に出て、美味しいトンカツを揚げてくれる 「とんかつ屋」 にでも行って、美味しいトンカツを食べてくれば良いのです。
(つづく)
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