「都市伝説」という言葉で片づけない(2)- ア/ナルセックス篇
過去記事 「都市市伝説」という言葉で片づけない」 からの続きです。
ア/ナルセックスに絡めた話
獣の体位の話
セ/ックスは秘め事であるだけに、一般的なセ/ックスと言っても、何を以って一般的なのかを決めるのは難しいところです。
今でも記憶しているのは、昭和の高度成長期に読んだ 「婦人系の雑誌」 に、相談コーナーのようなコラムがあって、其処に掛かれた質問は、
「子供が逆子のようなのですが、これは ”獣の体位” でしたから、
逆子になってしまったのでしょうか?」
みたいな質問だったと思います。
当時はまだ、”獣の体位” と言うのが何を意味するのか理解出来なかったのですが、何故か頭に引っ掛かっていて、理解出来たのは、別の機会に、昔は 「後背位は ”獣の体位” と呼ばれていて、昔は忌み嫌われていた」 という話を読んだときでした。
今では、「後背位」 という体位について、そんな認識をしている人はいないと思います。
”後背位で子供を身篭ると逆子が生まれる” なんて言うのは、もう迷信の類で、笑い話のひとつですが、しかし ”性癖” や ”性向” と言うものは、人により異なりますし、人はそもそも、自分で理解もしくは納得している範囲でしか受容できません。
セ/ックスに常識はない
”性” とは、そもそも、かなり個人的なものです。
「ア/ナルセックス」 を好む人にとっては、「ア/ナルセックス」 は一般的な行為でしょうし、「ア/ナルセックス」 に興味すらない人にとっては、何が良いのか全く理解の出来ない行為に写るでしょう。
SM も、理解出来ない人にとっては、全く理解出来ない行為と写るでしょうし、複数の夫婦やカップルで、相互に鑑賞したり、あるいがパートナーを交換したりするスワッピングにしても、同性に自分のパートナーと性/交させようとする NTR (寝取り・寝取られ) といった行為も同じです。
理解出来ない人にとっては、これらの行為は、その人の常識の外にある行為ということになりますが、しかし大事なことは、セ/ックスに関して言えば、人はセ/ックスに関する知識は共有していても、セ/ックスに関する 「常識」 と言うものは、持ち合わせていないということです。
それは、セ/ックスと言うものが、極めてその人個人のプライベートに関わるものだからです。
それゆえに、このような行為を受け容れる・受け容れないも、かなり個人的なこと、個人的な 「嗜好」 なのです。そして、無理なものは無理、嫌なものは嫌。個人の 「嗜好」 なわけですから、他人に強要されるべき問題ではないのです。
しかし現状は、個人で判断しようにも、判断に足る情報がないために、”理解出来ない” という状態で止まっていることに問題があるのです。
そして多くの場合、その無知は突如、自分が愛するパートナーからのお誘いという形で発現し、情報不足に当惑するのです。
台湾における性教育
学校における性教育で、「ア/ナルセックス」 の解説がなされたことが、台湾で問題になったことがあります。
「小学生に 『ア/ナルセックス』 を動画で解説!? 台湾の ”アブノーマル” な性教育に保護者が猛抗議! -日刊サイゾー」
そして、「子供に ”ア/ナルセックス” の方法を教える必要があるのか?」 と異常視する父兄と、「知識としては知っておくべきだ」 とする進歩派?とでも言うのでしょうか?(苦笑)
両者で議論が巻き起こったみたいなニュースを読んだことがあります。w
この問題については、教育制度も絡んできますので、なかなか、一朝一夕に議論が収まる筈もなく、なかなか難しい問題と言えますが、知識として知っていれば、そのような場に遭遇したとしても、気を付けるべきこととか、何故相手がそういう行為を自分に求めて来ているのか。
どのような内容を教えているのか、細かい内容は分かりませんが、しかし、少なくとも、全く知識としてないよりは、そういったパーソナルな問題を考える、素地は出来ていることになります。
また海外、特に中東から欧米に掛けては、「ア/ナルセックス」 を好む人達も少なくありません。
TeenVOUGUE におけるア/ナルセックス特集
アメリカの若者向けのファッション誌 「TeenVOGUE」 では、2018年の6月号に 「アナルセックス解説特集」が掲載されたそうですが、こちらも、ネット上では賛否両論が飛び交い、激しい論争に発展したそうです。
「Anal Sex: What you need to know」, Gigi Engle, May 16, 2018
日本における調査
日本での 「ア/ナルセックス」 は、江戸時代などでは、武家社会あるいは僧侶の世界においては、衆道 と呼ばれ、男同士の相互の結びつきや絆を強くするために、男色(今で言うBL)が行われていました。
現代の日本では、「ア/ナルセックス」 は、”アブノーマル” なものとして受け止められているためか、あまり多くの調査はありませんが、マスメディアによる調査には、以下のようなものがあります。
「経験者に聞いた“アナルセックスのあれこれ”『奥に入ると不思議な感覚』『二度としたくない』」
これによると、前者では、「ア/ナルセックス」 の経験者は 56.4%、後者での経験者は 34%という数値が出ています。いずれもアンケートの対象は女性に限定しているようです。
「ア/ナルセックス」 に対する個人的見解
自分は、SM における 「アナル調教」 的な行為は出来ますし、今までにも何回か希望する人にはしたりもしていますが、しかし自分自身は、「ア/ナルセックス」 は好みませんし、しません。
逆に、「ア/ナルセックス」 を日常的に好む人達も知っておりますし、その女性は、「ア/ナル」 で何度も 「多重イキ」 させられたことにより、目覚めたと言っていました。
男性の場合、ア/ナルが感じるのは、前立腺で感じていると言われています。女性の場合、前立腺という器官はありませんが、膣の裏側(ア/ナル側)の同じような場所に感じるポイントを持っている人がいます。
自分の場合、実際に 「ア/ナルセックス」 を好むであろう女性は、触診で探し当てていますが、このような女性は、後背位を好む女性が多いように思います。
女性の膣とアナルは、実際には腸壁とか膣壁があるのでもっと複雑なのだと思いますが、感覚的には皮1枚隔てている程度ですので、膣の裏側(ア/ナル側)に感じるポイントがあると、そこは膣側からの刺激出来ますし、逆にア/ナル側からも刺激できるのです。
膣裏に感じるポイントがあるかないかは、個人差がありますので、ある人も居ますし、ない人も当然います。また、G スポットと似ていて、感じて紅潮してくると出てくる人も居ます。
膣の裏側にあるスポットは、其処を刺激してオーガズムに達したことのある女性に言わせると、Gスポットやポルチオなどの他の 「中イキ」 は膣が痙攣しているような感じがするのに対して、膣裏のスポットでイッたときは、骨盤が引っ張られるような感覚や鈍い痛みのようなものを感じると言います。
いずれにしても、「ア/ナルセックス」 を好む人は、男性であれ、女性であれ、このようにア/ナル側から刺激可能なスポットを持っている人が多いということ。
受け手側は、「ア/ナルセックス」 で 「オーガズム」 を感じている場合が多いこと。
では、ア/ナルに入れたがる男性は・・・と言うと、特にこれは海外の男性に多いようですが、女性の膣に入りきれない長さのある男性自身を持っている男性の場合は、膣の方では無理ですが、ア/ナルでは、男性自身全体が挿入されている感覚を味わうことが出来る場合もあれば、若い人の場合は、処/女膜を破らなくて済むといった理由や、妊娠のリスクがないという人もいます。
SM 的な要素が絡んでくると、やはり、「ア/ナルセックス」 は、本質は排泄器官であり女性に羞恥を与えることで、女性に対する加虐的な意識が高まるのかも知れませんが、言えることは、「ア/ナル好き」 な人は 「ア/ナル好き」 であると言うことです。(笑)
この辺りの感覚は、ア/ナル好きの男性に確認してみたいと思います。
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