2ntブログ
2018/04/22

【緊縛小説】 縄絡み (1-2)

§1の2 尋問

 

お昼休み。

 

皆が集まり、適当な輪になって、

用意されていた弁当を食べる。

しかし、このときも、若手は寡黙である。

皆が笑っているときに、一緒に笑う程度である。

職人は、また、新たなアルバイトに、同じ話をし出すが、

大勢いるだけに、また話に花が咲く。

 

多分、若手は、新しいアルバイトが来る度に、

毎回、この話を聞かされているのであろう。

 

休憩時間が終わって、また、仕事場に戻ろうとするとき、

若手が自分に電話番号を聞きに来た。

また、仕事があるときに、連絡するとのことだった。

 

仕事場に戻ると、昼食時間の会話で打ち解けたのか、

職人は、陽気だった。

 

   「おいっ、学生。彼女はいるのか?」

 

   「いません・・・」

 

   「まだ、童☆貞か?」

 

   「いえっ、済ませました・・・」

 

何故か分からないが、食うもの喰って、元気が出たのか、

それとも、気を良くしたのか、また、尋問が始まった。

 

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