【緊縛小説】 縄絡み (1-2)
§1の2 尋問
お昼休み。
皆が集まり、適当な輪になって、
用意されていた弁当を食べる。
しかし、このときも、若手は寡黙である。
皆が笑っているときに、一緒に笑う程度である。
職人は、また、新たなアルバイトに、同じ話をし出すが、
大勢いるだけに、また話に花が咲く。
多分、若手は、新しいアルバイトが来る度に、
毎回、この話を聞かされているのであろう。
休憩時間が終わって、また、仕事場に戻ろうとするとき、
若手が自分に電話番号を聞きに来た。
また、仕事があるときに、連絡するとのことだった。
仕事場に戻ると、昼食時間の会話で打ち解けたのか、
職人は、陽気だった。
「おいっ、学生。彼女はいるのか?」
「いません・・・」
「まだ、童☆貞か?」
「いえっ、済ませました・・・」
何故か分からないが、食うもの喰って、元気が出たのか、
それとも、気を良くしたのか、また、尋問が始まった。
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