においフェチの話
「におい」 とは不思議なものです。
「におい」 の好みは、お菓子にも近いものがあります。
まるで 「香水」 のように上品な 「高級菓子」 も良いのですが、そればかりだと、今度は昔懐かしい 「駄菓子」 みたいなものが欲しくなります。
健康に良い上品な食事も悪くはないのですが、無性に 「ジャンク」 を食べたくなるときがあるのと一緒です。
「嗅覚(きゅうかく)」 と 「味覚」 には密接な関係があります。
その証拠に、風邪をひいて鼻が詰まっていると、「味覚」 が格段に落ちます。
食事を味わっているときは、「舌」 で味を感じていると思われがちですが、舌だけではなく、上あごの部分でも感じていますし、嗅覚も関係しますが、それ以外にも、噛んだときの 「歯応(はごた)え」 や 「歯ざわり」、喉(のど)を通過するときの 「喉越し」 はもとより、目で見る 「見栄え」 など、さまざまな器官の感覚が寄せ集まって、食の 「美味しさ」 が出来上がってます。
副鼻腔(ふくびくう)で、口と鼻が繋がってるのは、もしかしたら、食べ物を噛み砕いて、食物の成分を検知するためなのかも知れません。
女性はにおいに敏感?
女性は、「におい」 に敏感な人が多い感じがします。
実際のところ、脳内で 「におい」 に関する情報を処理する 「嗅球」 と呼ばれる部位の細胞数は、女性の方が43%、神経細胞数では、女性の方が男性よりも 50%も多いそうです。
しかし、女性だからと言って、特に 「味覚」 に優れているという人を見かけたことがないところをみると、女性は、どんな臭いに敏感なんでしょうか?
女性はフェロモンを嗅ぎわける?
女性がにおいに敏感なのは、異性のにおいを嗅いで、遺伝子の距離を測るから・・・と言うのを聞いたことがあります。
自分と遺伝子が遠いと、その臭いは快く、逆に自分と近いと、その臭いは不快に感じるそうです。
なので、お年頃になってきた女子が、お父さんのことを臭がるのは、遺伝子が近いから・・・という説を聞いたことがあります。一説によると 「HLA(Human Leukocyte Antigen)」 : ヒト白血球型抗原で区別していると言われていますが、本当でしょうか?
生物学的な系譜を辿(たど)ると、フェロモンの検知は、副鼻腔にある 「鋤鼻器(じょびき)」 別名 「ヤコブソン器官」 と呼ばれる部分で嗅ぎ分けているそうですが、ヒトの場合は、この器官が退化しているとのことです。
「HLA遺伝子」 説については、「なぜ、その人に惹かれてしまうのか?ヒトとしての恋愛学入門」 の中でいろいろと引用され、議論されています。
この手の話はルーツは、この本に帰着出来そうです。何故なら、この著作上の誤訳が、他の記事にも見られるためです。
この書籍では、幾つかの研究論文を参照していますが、研究の報告者は、ニューメキシコ大学の 「カーヴァー博士」 ではなくて、「ガーヴァー博士」 です。「C」 ではなくて、「G」 です。(笑)
ヒトの汗にも、この 「HLA遺伝子」 が出ているとして、それは無味無臭なのでしょうか?
感応試験でもあれば、まだ説得力もありますし、白血球によって捕食分解されない常在菌が作り出す匂いに起因しているのであれば、まだ、信頼出来るのですが、統計的な有意性に基づく仮説ばかりなので、その内容については、疑問を感じてしまいます。
と言うのも、HLA の違いと因果関係のある他の要因の存在を否定できないからです。
仮説を証明するのであれば、やはり特定の 「におい」 を嗅いで、脳の何処が興奮するかを、最近流行りの fMRI的な手法で確認する意外、ないのではないでしょうか?
においフェチは、どんな 「におい」 に反応するのか?
では、性的にヒトは 「におい」 にどのような反応を示すのでしょうか?
ちなみに、「香水のにおい」 とか 「石鹸のにおい」 を好むと言うのは、「においフェチ」 の範疇から外しておきます。
自分などは、雨の日などの電車のレールや、今も銀座線などに漂う 「鉄臭い」 においや、土埃(つちぼこり)のにおい、あるいは、人気のない神社などの、苔が蒸したようなにおい。あとはマッチが消えたあとの硫黄臭いにおいなどには、今も哀愁を感じたりしますが、こういった、「郷愁的」 なにおいや香りも除外しておきます。
純粋に、性欲が絡むにおいということで、軽くネットで調べてみると、「匂いフェチ男性が、クンカクンカしたくてたまらない女性のアソコ5選」 では、① 耳の周辺や首筋の匂い、② 脇の匂い、③ 足の匂い、④ やっぱりアソコでしょ!、⑤ お尻の匂い・・・ という順番になっています。(笑)
いろいろとキーワードを探してみると、「汗くさいにおい」 や、「脇」、「首」、「足」 そして 「おへそ」。あと多いのは、着替えた服のにおい。服は、シャツとか、下着、靴下なんかが多いようです。
やはり、女性の場合は 「衣類」 や 「洗い物」 に対する関心が高いからでしょうか?
自分のものも、嗅いで気を付けたりしているのかも知れませんが、その延長なのか、人の使ったタオルなどのにおいを嗅ぐのに始まって、シャツの襟(えり)口や、汗のにおい、そして、パンツなどの下着や靴下のにおいにエスカレート(発展?)している人は、少なくないような気がします。
「においを嗅ぐ」 という行為は、動物的であり、そして何よりもダイレクトに、脳を直撃します。
女性が 「異性」 の汚れた下着のにおいを嗅ぐ行為は、「異性」 を意識して、自ら 「性」 の 「タブー」 を冒(おか)した 「はじめての性的類似行為」 として記憶されているのかも知れません。
下着に染み付いた、オシッコのアンモニアによる 「ツン」 とした刺激臭と、どこか酸っぱいにおい。
そして、皮脂が混じって蒸れたような発酵臭と、汗が混じった塩味。
男性の 「精☆液」 というものも、女子にとってみれば、自分を妊娠させる可能性のある 「危険」 ではあるけれども、しかし自分にはない、何処か神秘的で不思議な存在です。
澁沢龍彦の著書である 「夢のある部屋」 によると、「アダムとイヴの匂い」 という章で、「男の生殖器」 の匂いについて言及しています。
男の生殖器のにおいには三種類あって、まず一つ目は、包皮と 「亀☆頭」 の間、つまり「恥☆垢(ちこう)」 のにおい、二つ目は、「陰☆嚢(いんのう)」 のにおい、そして三つ目は、「精☆液」 そのものの匂いなんだそうです。
そして、「精☆液」 のにおいも、良く、栗の花のにおいに例えられたりしますが、これ以外にも、アブサン酒に入れられるニガヨモギのにおいや、漂白剤として用いられるジャヴェル水(次亜塩素酸塩の水溶液)の 「におい」 に例えられる場合もあるんだとか。
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「ハシタナイことはイケナイ!」 という、女性の中にある社会的な対面的な 「良識」 と、身体の中から湧きたってくる 「性欲」。その二つに挟(はさ)まれて身動きが取れなくなりがちな女性にとっては、「におい」 は、自分の 「性」 を解放するために一番効果のある 「気付け薬」 なのかも知れません。
においフェチ専用の風俗もある?
どうやら、「においフェチ」 専用の風俗もあるようです。「M性感」 と呼ばれる風俗の一種のようです。(笑)
蒸れたパンスト、脚フェチ、ツバ責め、聖水、黄金、顔面騎乗、湿った股間、おなら、咀嚼、口臭、鼻フェラ、脇フェチなどなど、何かかなり特殊な専門用語が羅列されてます。w
聖水に黄金。「黄金」 などと言われると、イカの切り身に黄色いししゃもの卵を和えた、回転寿司の 「イカ黄金」 をイメージしてしまいますが、そうではなくて、「ウ☆コ」 のこと。((((;゚Д゚)))))))
てっきり、お小水の色で、ランクが分かれているのか、と思ってました。(^^;)
芸能人もかなり凄い?
嘘かホントか、「あの臭いが好きな桐谷美玲…『匂いフェチ』 の美人芸能人たち」 の内容が凄いです♪
しかし、においフェチ女性の実態は、本当に凄いので、ここに書いてある程度の内容ならば、リアルかも知れません。(笑)
桐谷美玲 ・・・・ ラグビー部の部室の臭い。酸っぱい系の臭いや、臭い足の臭いが好き。
石川恋 ・・・・・・ 脇の臭い。
橋本マナミ ・・・ 男性(異性)のオナラの臭い。
杉原杏璃 ・・・・ 着古したTシャツの臭い。持ち帰って次に会うまでにその臭いを嗅ぎ続ける。
安めぐみ ・・・・ お父さんの靴下の臭い。オヤジ臭フェチ。
しかし、「におい」 で性格を言い当てることが出来るとか、「におい」 を嗅ぐためだけに当時の彼氏の家の周囲をぐるぐる回ってたとかは、かなりマニアックです。(笑)
カミングアウトの是非
自分の 「性癖」 は、SM であれ、フェチであれ、きちんと自分のパートナーにカミングアウトして、それを受け入れて貰えるのが一番望ましいのですが、真面目で真剣なお付き合いであればあるほど、相手の拒絶を怖れるためか、特に女性からの告白は、現実的に難しいようです。
そして、性癖と同じく、実に多いのが、過去に自分が遭遇した 「性的なトラブル」 を封印している女性の多さです。
既に 「過去」 と言えば、「過去」 なのかも知れません。今更蒸し返したところで、どうにでもなるものでもありません。しかし、身内にも他人にも話すことが難しい話を、話せた相手というのは、心に感じる安心感も大きく異なります。
自分を受け容れてくれるパートナーというものは、自分の過去も現在も、汚い部分も醜い部分も性癖も全てを含めた、ありのままの 「自分」 を受け容れてくれるのが理想なのです。
そして、本来であれば、それが 「夫婦関係」 であるのが一番望ましいのですが、人生はなかなか上手くいきません。(苦笑)
始めは、SM にしろ、フェチにしろ、そういった些細(ささい)?な 「性的嗜好」 は、なくても問題なく 「やって行ける」 と思うのですが、しかし、断てば断つほど、何故かその願望は次第に大きくなって来たりするものです。
カミングアウトする場合は、やはり、相手がそれを受け容れてくれる人であるかどうかを見極めてから、するべきです。
何故なら、受け容れられなかった相手が悪いわけでもないのと同じように、その性癖を持つことが、悪いわけでもないためです。
しかし、理解してくれるだけの包容力があると感じたら、相手を傷付けず、そして、自分も傷付かないように、少しずつ、話していくのも手かも知れません。
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女性から多くを語ることは、まずありませんが、「においフェチ」 の女性は、自分が想像する以上に、自分の身の回りに居たりします。
そういった 「変態女子」 を嫌いでない方は、自分が 「においフェチ」 女性を許容できますアピールをしてみるのも一興かも知れません。
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