2ntブログ
2017/07/31

とあるセックスレス相談

旦那ともうかれこれ、6ヶ月はレス・・・という主婦さんからの相談。いろいろとお話を伺ったところ、その旦那さんは、ことあるごとに 「疲れた・・・」 を連発しているとのこと。

 

セックスレスにも、いろいろな原因がありますが、その中のひとつに 「疲労」 があります。

ストレスを発散させる場もなく、疲労も溜まっていると、ちょっと寝ただけでは回復しません。しかし、だからと言って、そうそう仕事を休めるわけではありません。翌日もお仕事。

そんな 「慢性疲労」 の状況ともなると、やはり体力を温存したい・・・というよりは、本人の意識は 「ぐっすりと寝たい」 の一言につきます。

そんな中、「もうかなりご無沙汰よ?」 なんてアピールを女房の方から見せると、夫からは 「今日は勘弁してくれ」 となるわけです。

 

しかし、そんな男性も、性欲はあったりします。しかしセックスをすると、興奮で目が覚めてしまい、そのあとなかなか寝付けなかったりすることから、体力を使うセックスよりも、ちゃちゃっと手軽に自分で処理してしまうことが多かったりする。

そんな旦那を女房が見つけてしまったりすると、女性の気持ちは複雑です。「わたしという存在がいるのに!」 という思いと共に、旦那はキレイで若い子がいいんだ・・・と思ってしまい、自分の体形と比べて、自信をなくしてしまう女性もいれば、旦那への復讐に燃える女性もいたりする。

 

男の自慰は、女性が妊娠しているときの 「乳搾(ちちしぼ)り」 みたいなもの。搾らないと痛いのと、搾ればスッキリするから搾っているようなものです。そして、手っ取り早く興奮して、さっさとスッキリしたいから、一番自分が興奮するものを見ているだけのことです。

まあ、中にはそれだけでない人もいるかも知れませんが。(苦笑)

 

そして、自信をなくした女性は、ただただ旦那のお誘いを待ち、一方、プライドを傷付けられて、仕返しに燃える女性は、旦那からお誘いがあったときに断ることで、復讐を遂(と)げようとしたりしますが、これらは、どちらのアプローチも症状をこじらせるだけです。

 

今までセックスレスの夫婦の話は、いろいろと聞いてきましたし、自分のところもセックスレスです。

某 SNS なんかでは、「旦那には感謝しているし、家族としては愛している。でも、もうときめかない」 という女性の本音を良く耳にします。それを言ってはおしまいよ…とまでは言いませんが、「隣の奥さんには勃つけど、自分の女房には 『ぴくり』 ともしない」 というのが男の本音です。(苦笑)

 

しかし、これはある意味、当たり前のこと。女性であれば、相手のことがどんなに好きでも、二人が出会った頃や新婚時代のペースでセックスをしていたら、身体がいくつあっても身がもちません。

「ときめきホルモン」 と呼ばれ、女性にトキメキ感を感じさせるフェニルエチルアミン(PEA)も、分泌量は6ヶ月目をピークにその後徐々に衰退し4年目には0に近付くようです。

では、その後はどうしたらいいのか?

 

世の中、セックスのヘタな男は5万といます。しかし、だからと言って 「女性は被害者か?」 とは必ずしも言い切れません。そもそも、そんな旦那を選んだのは、当人なわけですし、旦那にときめかなくなったのも、旦那のせいではなくて、女性のホルモンのメカニズムによるわけです。


大事なのは、相手に対する理解と、お互いの性の衝動に応えようとする 「思いやり」 です。お互いが 「大事」 にしようと思っていないと、意志の疎通が出来なくなってしまうんです。あとは、スキンシップです。

そして、日本人に限ったことではありませんが、やはり決定的に不足しているもの。それは、「異性に対する理解」 です。
 

そもそも、男も女も、お互いに ”違う生き物” であることは、薄々気が付いていたりします。しかし、女性は女性で男の性を知らないし、男は男で女性の性を知らなさすぎます。

 

男が 「やりて~っ」 と思う 「性の衝動」 のピークは、10代半ばです。男の性の衝動は、それ以降、緩やかに下がり続けますが、一方の女性の 「性の衝動」 のピークは、30代後半から40代後半にかけて。

女性の 「性衝動」 は、授乳期にはなくなるものの、徐々に強くなってきます。

なので、20代はセックスにまったく興味がなかったという女性が、30代になって、オンナに目覚めてくるなんてことも良くあるのですが、これは、更年期に差し掛かり、女性ホルモンが減少し、相対的に男性ホルモンの分泌比率が増すことに起因しているので、人によって差が出ますし、急に性欲が強くなったと思えば、性欲がなくなったりとさまざま。

 

しかし、男も女も、相対(あいたい)する異性の 「性の知識」 に欠(とぼ)しいので、つい、相手も自分と同じだと思ってしまうのです。

男からすれば、もう、現在は昔ほど、自分の若いときほど、性欲は強くない。なので、自分のパートナーである女性もそうだろう・・・と思い込んでしまう。

逆に、女性の方は、男性は 「やりたい」 種族だと思っているのに、昔のように襲ってこないので、もうわたしに魅力がないの?・・・と疑心暗鬼になってしまうのです。

若い女性にも性欲はあります。しかし、女性は年齢が増すと共に性欲が増す(但し出産後を除く)生き物なのです。そういう女性が、男も一緒だと考えてしまったら 「なんで?」 と思ったとしても仕方ありません。

 

結婚をして子供ができると、女性は育児に追われますし、男性もそのぐらいの年代になると、会社でも責任を負わされ、仕事に追い回されます。

男性も女性も、生活にヘトヘトになって、相手のことを誤解してしまう。

そして、毎日顔を合わせているだけに、その違いや日々の変化に鈍感になってしまうわけです。

 

セックスレスの理由を問うアンケートの集計結果を見ると、セックスをしたくないと思う主な理由に、「疲れている」、「性欲がない」 そして、「面倒くさい」 をあげており、一方、もっとセックスをしたいと考えている人は、その原因を 「相手がその気になってくれない」、「疲れている」、「時間がない」、「キッカケや機会がない」 と認識しています。 (「ニッポンのセックス」 相模ゴム工業株式会社より)

 

では、どうしたらいいのか?

 

セックスレスの態様は、100の家庭があったとしたら、100の理由があったりするものです。

まず大事なのは、きちんと二人で話し合いをすることです。女性が恥ずかしがってしまい、ずっと相手のアプローチを待っていても始まりませんし、「嫌だ!」 と意思表示する相手に強要できるものでもありません。きちんと相手の状況を理解しあい、お互いの妥協点を見つけることです。

そもそも、時間や環境などは自分達で工夫して作り出すものです。時間がないとか、環境が悪いというのは、単なる言い訳にすぎません。

お互いに求め合っていれば、時間がなくても、空き時間を作って行為に及ぼうとする筈ですし、環境が悪かったとしても、車の中でしちゃったりするもんです。(苦笑)

 

慢性的な睡眠不足であるならば、その睡眠時間を確保してあげることも重要でしょう。常に仕事の緊張が抜けない相方であるならば、平日に求めるのは酷と言うものです。

また、ストレスが溜まっており、旦那が自分でしてしまっていたとしても、それは、母乳が溜まってパンパンに張った乳と同じで、出すと楽になるからであって、奥さんを無視しているわけではありません。

むしろ、そんな状況下では、夫婦のスキンシップをはかる上でも、奥さんが旦那のアレを搾(しぼ)ってあげれば良いわけです。

お互いが、「性的な行為」 をタブー視することなく、自分のパートナーとして相手のことを思いやることが出来れば、単なる 「生殖」 のためのカップルから、お互いに楽しむことのできるカップルに変わることが出来るのです。

 

そのためには、結婚に至る過程もそうだったと思いますが、まずは、相手を受け入れること。子供のように、自分の好き嫌いを主張したところで、それは単なる 「甘え」 に過ぎません。

自分の血を分けた子供ですら、思い通りにならないのですから、結婚したからといって、相方が自分の思い通りになると思ったら、大間違いなのです。

女性の意向に100%沿ったセックスは、男性には負担ですし、逆に男性の意向に100%沿ったセックスは、女性にはぜんぜん気持ち良い行為ではありません。

 

そこのバランスを二人でどうやって、上手く取っていくか。

 

それには、まずお互いの状況や思いを相手に伝えるのと同時に、男性は 「女性の性」 を、女性は 「男性の性」 をきちんと学ぶことです。

男と女は、身体の作りばかりでなく、心のメカニズムもまったく異なること。それを理解した上で、お互いが自分の論理で相手を服従させるのではなく、お互いが相手を満足させてあげるということ。

それが、とても重要だと思います。

 

日本の文化、日本の感覚は、とても繊細です。夫婦の和合(わごう)を 「秘め事(ひめごと)」 と呼ぶ感覚は、まず海外の文化圏では理解しづらい感覚だと思います。
しかし、その副作用として、夜の営みの問題を、家庭内の ”恥ずべきこと” として隠してしまう傾向が強すぎるのです。相談できるところがないのです。

いきなり、隣で寝ている奥さんに被(かぶ)さり挿入し、腰を振り出すような男性も未だに居るようで、初めて聞いたときには、驚いたもんですが、そんな 「男性100%」 のセックスは、女性にとっての価値はゼロ以下であるように、「女性100%」 のセックスも、男性にとっては価値はゼロ以下なわけです。
某 SNS においても、こういった原理主義者は、男も女もどちらも健在で、パートナーの方には、ご愁傷さまとしか言いようがないわけですが、まあ、こういった人達の大半は、外食に走っていたりしますので、まだ良い方ですが、そういったパートナーを拒(こば)むことも出来ず、頑張っている主婦さんなんかも居たりするので、本来は、「セックスレス」 が問題なのではなく、夫婦の間のコミュニケーションのあり方自体に問題がある・・・と自分は認識しています。

「結婚」 は、たかが結婚ですけど、されど結婚。

誰であれ、それなりに悩み苦しみ迷い、そして結婚し、ダメになった家庭もあれば、まだ続いてる家庭もある。でも、上手くいっている家庭は、性生活は枯渇(こかつ)していたとしても、衣食住はなんとか足りていて、食事と睡眠はなんとかなってるはずです。
でも、考えてみて下さい。人間の本能的な欲求は、食欲と性欲と睡眠欲なんです。
「食」 も文化なら、「性」 も文化なんです。

今でこそ欧米の TV番組では、何かにつけ 「Umami」 みたいな言葉が飛び交っていますが、つい、10~20年くらい前までは、「日本人は野蛮だから、料理が出来ないので、魚を生で食べる。」 と信じられていたのです。
ちなみに日本の代表的な SM である 「緊縛」 も今は、「Shibari」 という英語になっているくらいです。

大事なことは、「自分さえ我慢すれば上手くいく」 という 「村意識」 ではないということ。
そういう陳腐(ちんぷ)な 「村意識」 を抜け出して、本来の日本がもっていた 「エロ」 を取り戻すということです。「エロ」 は 「色」 です。
日本のオタクの 「二次元文化」 もある意味、そういう硬直した社会に対する本能的な抵抗であり、フランス流に言えば、「改革(Revolution)」 なわけです。
「萌え」 るのは、「エロ」 に対して萌えるのです。(笑)

さっさと 「クソ真面目」 を脱却して、「エロ真面目」 になってみませんか?

ご夫婦でのご相談にも応じます。

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