今を生きる -「後ろを振り返ってはならない」 の意味
過去に捉(とら)われてしまっている人が、結構います。
その過去が、自分の人生にとって大きなものであれば、あるほど。そして、その時間が長ければ長いほど、ブラックホールのように重力が働き続けます。
あの時は良かったと、過去の栄光や栄華あるいは幸せだった過去から離れられない人
あの時、こうしていればと、いつまでもクヨクヨしている人
そして今なら、まだ過去に戻れるかも知れないと、立ち止まってしまっている人
人生もそうですし、男女関係においても同じこと。
戻れない過去に、いつまでも執着している人は、道の半ばで立ち尽くし、背後を振り返りながら放心しているようなもの。
戻れたとしても、戻ってみて、そこで目にするものは、自分が居た当時の 「過去」 ではなく、自分がいなくなったあとの 「現在」 なのです。
大事なのは、過去に捉われている限りは、背後を振り返らずに、夢中で走るということです。
そして、過去を 「過去」 として完全に消化できたときに、自分の人生を振り返って、過去に感謝するもよし、いっときの甘美な 「戻らぬ時間」 に酔えばいいのです。
旧約聖書の 「創世記」 に 「ロトの妻」 という逸話(いつわ)があります。
SM には縁の深い? 「ソドムとゴモラ」 に住むロトは、妻と二人の娘を連れて、街を脱出しますが、
「命がけで逃げなさい。後ろを振り返ってはいけない。」
と 「主」 に言い付けられていたのにもかかわらず、ロトの妻は、街が破壊される轟音(ごうおん)に驚いたのか、後ろを振り返ってしまい、「塩の柱」 になったとされています。
この逸話が 「事実」 かどうかなんて、どうでもいいことです。
大事なことは、過去に捉われず、後ろを振り返らずに、とにかく、今を一生懸命に生きるということです。
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