「男の味見」 のススメ
人の 「好(この)み」 はさまざまです。
甘いもの好きから、オヤジが好むような珍味(ちんみ)好きまで、さまざま。
ある意味、自分の価値観の中核とも言えるものです。
なので、最終的には、世間や他人の基準に従うのではなく、自分の基準で自分が判断すべきもの。
食べものは、まだ予算さえ合えば、食べることが出来ますが、しかし、予算にも当然限界はあります。
「ホンモノ」 と出会い、本当に美味しいものにありつくためには、「好き嫌い」 は無いに越したことはありませんし、経験を積んで 「自分の舌」 を鍛(きた)えるのも大事。
下手なファッション誌に出ているレストランなんかを食べ歩いたところで、踊(おど)らされるのが関の山(せきのやま)。
しかし、自分の足でただ闇雲(やみくも)に歩いてみたところで、美味い店に当たるよりも、不味いものに当たる確率の方が断然高い。横浜の中華街でも、そうです。(笑)
それならば、舌の肥えてる自分が信頼を寄せる人にでも紹介して貰ったほうが、まだマシというもの。
恋人選びや、結婚相手選びも同じです。
いやいや、恋人や結婚の相方(あいかた)探しとなると、そこにはどうしてもお互いの相性が出てきますので、それ以上に難しい。
心の相性は、付き合うことである程度理解できます。
付き合うことで、あるいは、一緒に住むことで態度が変わる人もいますが、それは、付き合うか、一緒に住まない限りは解りません。
別れ際(わかれぎわ)で、キレイな別れ方が出来ず、最後に脅(おど)し文句や捨て台詞(すてぜりふ)を残さないと気の済まないような、幼稚(ようち)な輩も居たりしますが、これもなかなか最初から見極めるのは難しかったりします。
時間も食うし、お金も掛かるので、最後で判断すればいいんです。
いろいろな人を認識する
要は、「いろいろな人」 がいるということ。
まずは、自分の憧(あこが)れではなく、現実の世界で実際に 「いろいろな人」 が存在することを認識し、味わってみるのが大事。
若いときには、好き嫌いや選り好み(よりごのみ)をせず、不味い料理も美味しい料理も経験して、自分の舌を鍛えるということ。好き嫌いがある人は、その自分の先入観を否定してみるのも悪くないのです。イモトに蛇を食わせるように、その人が 「絶対に無理」 なものを喰えと言ってるわけではありません。先入観を捨てて 「喰わず嫌い」 や 「選り好み」 を直して、「食べてみなさい」 ということです。
20代前半までは、いかに練習問題を数多く解くかに掛かっているのです。
女性は、相手に対する 「好き」 という好意に始まり、それが 「ドキドキ」 して、ときめくようになり、セックスに至ります。最終的にセックスの点数は、心の満足度と身体の満足度によって決まります。女性の本質は生物的にはその通りです。
しかし、結婚には、生活を始め、さまざまな要因が関係しますので、単純にセックスが良いからと相手を選択できるものではありません。
しかしセックスは、味見をしてみないと解らないものだけに、選ぶ際には、「自分の味覚」 がとても重要になってくるのです。
特に若い女性が知っておくべきこと。それは10代や20代の女性も性欲はあるでしょう。しかし、女性の性欲は、30代40代と年齢を増すに連れて、より強く激しくなっていくということです。20代や結婚当初は、セックスに全く興味がなかったという淡白な女性でさえ、四十路(よそじ)を迎えるにあたって、強い性的な衝動を覚えたりもするのです。
選択する時点では、外見は熟れていても、オンナとしてはまだまだ熟れていないんです。
20代前半までは、練習問題を解く時期
20代半(なか)ばまでは、自分を鍛える時期。
自分の 「好き嫌い」 を克服し、「選り好み」 をやめ、まずは喰ってみる。味見です。そして、自分の味覚を鍛えて、まずは、「不味(まず)いもの」 と 「美味しいもの」 を知り、区別できるようになること。そして、「美味しいもの」 は、「そこそこ美味しいもの」 と、「めっちゃ美味しいもの」 を知り、区別できるようになること。
これから梅雨(つゆ)にかけての、東京湾羽田沖の穴子(あなご)。口の中で溶ける 「煮穴子の炙(あぶ)り」 も、ふぐの白子の上品でとろける味も、いつでも食べれるものではありませんが、知らないよりかは知ってる方が断然人生豊かになると言うものです。
紙一枚で分かることで、人を選別しない
言ってしまえば、頭の出来や経済力などは給与証明や出身大学あるいは勤務先など紙一枚で解りますが、頭の回転や人間性は、話してみればある程度解るものの、しかし、きちんとその人の本質を見抜くためには、口先だけで甘言(かんげん)を吐く、口八丁手八丁や自分語りの旨(うま)い呪術師を見破るだけの経験が必要になります。
目先の数字は、最後に見れば良いのです。最初から、目先の数字ばかりを見て、選別している人は、自分の機会を減らしてるわけです。大企業並みの求人倍率であれば、数字による足切りも仕方ないでしょう。しかし、中小零細がそれをやったら、ブラックよろしく嘘の宣伝でもしない限りは、来る人はいません。(苦笑)
ホンモノの味を理解して、味覚を鍛える
要は、大事なのは、自分の現実での立ち位置をしっかりと認識することと、相手の表から見えない部分を観(み)る力なのです。
若いときは、自分のキャパシティ(器の容量)を出来るだけ広げると共に、ホンモノを見抜く力を付けるための努力を惜しまないようにしなさい、ということ。
キャパシティが小さければ、それだけチャンス(機会)が減りますし、ホンモノを見抜く力が弱ければ、それだけ自分の時間を浪費します。結果として、なかなかホンモノには出会えません。
誰があなたの見方かを認識する
そして、美味しいものを教えてくれた人には、もっと美味しいものを教えてもらいなさいということ。
背伸びをして自分を飾ろうとする人は、気取ってるだけで、あなたに本当に美味しいものを食べさせようとは思っていません。逆に、あなたに好意を寄せる人は、下心の有無を別にすれば、あなたにほんとうに美味しいものを味わわせて、喜んで貰おうと思っています。
下積みして磨く
心の相性も大事ですし、身体の相性も大事。
そして、自分の心も磨き、自分の身体も磨く。
自分の心を磨くというのは、現実に思いっきりぶつかって、いっぱい涙を流して、現実を理解するのと同時に、自分の心の角を取ることだし、自分の身体を磨くのは、身体のお手入れや適度なダイエットは否定しませんが、自分の感度や味覚を高めなさいということです。
きちんと下仕事をした上での料理と、全く下仕事のない料理では、料理人が言うのもなんですが、お味は全く異なります。(笑)
後半戦
逆に、20代も後半戦に突入すると、女性も意識してるのか無意識なのか。徐々にではありますが、成熟度が増すにつれて、結婚に対する期待度も高まってきます。なので、それが相手に対して無言のプレッシャーを与える場合もあるわけです。
こういう場合、責任意識の強い男は、「ババ抜き」 でババを掴(つか)まされるのを嫌い避けますし、逆に無責任男や自己中男は、「そんなの関係ねーっ」 とばかりに突き進みます。(笑)
自分の季節の移り変わりを認識するのもとても大事。
この年代に必要になってくることは、男を見る目と、相手にプレッシャーを与えることなく、相手の休息地となり得るか、なのです。
女性の論理だけで、突進していっても玉砕(ぎょくさい)するだけです。
竹槍(たけやり)片手に精神論で 「心頭滅却(しんとうめっきゃく)」 して突撃しても、機関銃には敵(かな)いません。
大事なことは、女は男を、男は女を理解し、女は男を見る目を養い、男は女を見る目を養う。
そして、心も身体も響き合うことが重要なのです。
親心・オヤジゴコロ・もーれつア太郎のココロのボスであるのココロ
頭でいくら考えても、行動に移せないのは、理屈では分かっても、身体で理解していないから。
心に傷を抱(かか)えており、自暴自棄(じぼうじき)を繰り返す子には、「自分を大切にしなさい」 と言いますが、箱入り娘でもないのに、箱から出れない子には、「さっさと飛び降りなさい」 とお尻を叩きたくなります。(苦笑)
20代までは 「箱入り娘」 で、娘に 「悪い虫」 が付かないようにと、用心していた親も、30代も半ばを過ぎると次第に、どんな 「虫」 でもいいから、付いて欲しいと願うようになります。
まあ、それからでも、決して遅いとは申しません。
遅咲きの花であれば、遅咲きの花の春を謳歌(おうか)すれば良いのです。
大事なのは、いつまで待っても、王子様は現れないということ。
実際は現れていても、目が悪いので、通りすがりの人が王子様であることに、気が付かないのです。
結婚前にとにかくハチャメチャに遊びまくった感のある人達は、基本、結婚しても、結束力は硬いです。ある意味、女性は男性に、男性は女性に対する諦(あきら)めの気持ちもあるし、それ以上に、美味い料理に当たるよりも、不味い料理に当たる確率を、身体で覚えているのです。そして何よりも、自分の相方が 「ベスト」 ではないものの、上位にあることも身を以(も)って実感している。
料理も味見は、とても大切です。
頭ではなく、自分の舌でひとつひとつを確認するのです。
その基本となる 「味」 を覚えるためにも、「見てくれ」 に捉(とら)われず、男を 「味見」 することをお勧めします。(笑)
「分かるかな? まあ、分からないだろうな~(笑)」
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