不倫のススメ
「何かをしたい」、「何かに挑戦したい」 と思っていたけれども、何かの理由で諦めてしまい、実行に移せなかったことを悔やむケースの方が、実際に何かをしたことによる後悔よりも多いということです。
人生の夢と不倫を同格に扱うつもりは毛頭ありません。
しかし、不倫の末、その相手の駆け落ちし、父親からは縁を切られ・・・みたいな破廉恥(はれんち)の限りを尽くしたにもかかわらず、今は大勢のひとに説教をしている 「瀬戸内寂聴」 さんなんかを見ていると、破天荒ではあるけれども、このひとは人間そのものを愛してるな・・・と思えるような人間味。人としての 「暖かさ」 を感じますし、この人の人生に 「後悔」 という文字はないだろうな・・・と思えるような 「豪快さ」 を感じるから不思議です。
誰もが、この人のように生きれるわけではありませんが、ひとつ言えることは、自分の人生の選択を 「他人のせい」 にはして欲しくないということ。
不倫は良くないことではありますが、しかし、だからといって、自分の欲求不満を、旦那のせいにしたり、家族のせいにしてはほしくありません。
自分が今まで尽くしてきた家族です。「自分は家族の犠牲になった・・・」 などと被害妄想を抱いて、今まで尽くしてきた愛すべき家族との関係を拗らせる(こじらせる)くらいなら、まだ、家族や友人にばれないように、外で 「食事」 をしてきて、家族に今まで以上に良い妻そして良い母であってくれた方がマシというもの。
夫で満たされないもの。不足するものは、極論を言えば、外で食べればいいんです。
逆に背徳感や 「自分の勇気のなさ」 で、行動に移せないのであれば、それは 「自分のせい」 として諦めて(あきらめて)下さい。
自分の人生なんですから、「他人のせい」 にするのはやめて、自分で考えて、自分で選択し、行動すればいいんです。それが自立です。
でも、「不倫」 にもルールがあります。
多くの人は、離婚して結婚するというプロセスを踏めないから、「不倫」 になるのです。
また 「不倫」 を経験する多くのひとは、そもそも離婚を前提としては、考えていなかった筈。
「大人の恋愛」 で一番重要なことは 「家族を巻き込まないこと」 です。
家族を傷付けることはもとより、家族に悪影響を及ぼすようなら、早く足を洗うこと。
ばれるくらいなら、最初からしない方がマシなのです。
良くあるのは、「プラトニックラブなら、まだ良いわ!」 みたいな感じで安易に仲良くなったものの、ガッツリと自分の心が入ってしまい、結局は自分の生活が、その恋愛に大きく影響されてしまうというもの。
ガッツリと自分の心が入っちゃっていますから、当然会いたくなる。会ったら当然セックスもしたくなります(笑)
ここで女性の方も、しっかりと 「割り切り」 が出来れば良いのですが、女性が、「旦那の満たしてくれないもの」 を求めるのではなく、相手に 「旦那の替わり」 を求めるようになってしまうと、家族の方は 「おざなり」 になり、家庭内にも次第に 「不倫の悪影響」 が出てくるようになります。
ここまで来ると、女性の心は不安定になりますし、そもそもは大事にしようとしていた 「家族」 の崩壊の危機。しかし、これでは本末転倒。
お薦めできない 「不倫」 の典型です。
「不倫」 の関係が、既婚者同士の場合は、大抵はどちらも、多かれ少なかれ、「もう結婚はコリゴリ」 と思っていますので、駆け落ちしようとか、お互い離婚して結婚しようみたいな流れになるのは稀(まれ)ですが、既婚者と独身者の場合は、また違う感情が入ってきます。
独身者の場合は、特に 「結婚願望」 はなかったとしても、「恋愛の最終ゴールは ”結婚”」 と思っているひとが少なくありません。
相手方の既婚者の方は、家庭を壊そうとまでは考えていないひとが大半ですので、独身者側には一層の 「割り切り」 が、既婚者側には一層の 「配慮」 が求められます。
この場合、既婚者側が、きちんと関係を調整できればいいのですが、それが出来ない場合は、泥沼になりやすいばかりでなく、独身者側の考え方が 「幼稚(ようち)」 な場合は、仕返しではありませんが、家族に暴露されるみたいなトラブルに見舞われるケースもなくはないので、慎重な対応が求められます。
望ましい 「不倫」 があるとすれば、それはお互いが精神的に自立しており、お互いが相手の家庭を思いやり、双方が家庭を巻き込まないように注意していること。
お互いに 「一番」 は家庭であり、相手は 「二番」。不倫相手に望むのは、家庭で満たされないものを補う(おぎなう)に留めるということを、きちんと認識していることです。
SM における主従関係の場合は、S の 「主」 側にその辺りの舵取りも委ねられます。
SM も現実には多くの場合 「不倫」 を内包していますが、トラブルが少ないのは、「主従関係」 という、現実の社会には存在しない特有の世界・特有の枠組みがあるために、意識の切り替えがしやすい。要は、割り切りやすいためです。
しかし、通常の不倫関係の場合は、お互いが対等であるだけに、双方の思惑にすれ違いがあったりすると、もめる原因ともなりかねません。
これからの時代は、「割り切り」 を意識する意味でも、最近流行りの 「セックスフレンド」 という表現ではありませんが、「お互いに慰め合い(なぐさめあい)もする ”仲の良いお友達”」 みたいな接し方も、もしかしたら、アリかも知れません。