勧める不倫と勧めない不倫
不倫は、しなくて越したことに間違いはありません。
しかし、それは行動上の話だけではなくて、心の中の願望を含めて・・・の話です。
まず、若い世代に多いのは、恋人やパートナーの浮気に直面して、してしまったりする 「仕返しの浮気」 です。「目には目を、歯には歯を」 と言ったところでしょうか。
自分が心を寄せる相手による裏切り。「それを許して、自分の心の中のわだかまりを何とかしたい!」。その思いは大変結構なことなのですが、「自分がされて嫌だったこと」 を敢えてするのは、自分がそのレベルにまで堕ちることを意味します。
自分なりに相手を選んだとは言え、そもそも自分の心が入っていませんから、後味はさほど美味しくなかったことでしょう。
せいぜい、自分が惨め(みじめ)になって、自己嫌悪みたいな気持ちが沸いてくるのがオチです。
それよりは、何故相手が浮気をしたのか。また、自分がどのような行動を取ったら、相手は自分により夢中になるかを考えた方が建設的と言えます。
なので、このような 「浮気」 はお薦めしません。
現在の恋人や結婚相手とは、もうトキメキがない。そんな動機から、不倫や浮気に走る場合も少なくありません。
お付き合いしている時間も長くなってきたり、一緒に住んでいたりすると、相手の良いところばかりではなく、悪いところも見えてきます。
一緒に住んでいる場合は、いつでも会えるという安心感も手伝って、会話もいい加減になってきたり、セックスもおざなりになってきたりもします。
でも、こういった場合でも、まずはパートナー同士での話し合いが基本です。
お互いに考え方も習慣も違います。まずは、自分でじっくり考えてみて、それでも難しかったら、お互いで問題を共有してみることが肝要です。
しかし、結婚をして、一緒に暮らす生活も長くなってくると、いろいろなしがらみも出てきます。
子供がいる場合は、自分達のことばかりでなく、子供のことも考えなければなりません。
女性であれば、妻・嫁であると同時に、母になります。
夫婦一緒にいることが苦痛になっているならば、「別居」 もひとつの選択肢ですが、離婚することで多くの問題が解決するのであれば、それも選択肢のひとつでしょう。
しかし、旦那には感謝をしているし、家族として愛している。離婚するまでには至らないような、「それなりに円満」 な家庭も少なくありません。
家計が苦しいなら、奥さんはパート勤めに出たりするでしょう。家事や子供の世話も一生懸命こなしている筈です。しかしこうした 「妻」・「嫁」 そして 「母」 としての役割に振り回されて、女としての部分を疎か(おろそか)にされてくると、その欠落をどう充足するかが問題になってきます。
前のコラムにも書きましたが、男性は視覚で欲情するので、自分で処理するのも簡単なのですが、女性の場合は、心も身体も満たされたいという願望が根底にあります。
問題解決の基本は、やはりそれを二人の問題としてパートナーと共有することです。
しかし、言うのは簡単ですが、ここで 「男の性」 と 「女の性」 の違いが、問題解決のための会話を疎外するのです。
本来は、お互いが相手の性を理解した上で、相手を尊重する姿勢こそが大切なのですが、日常生活の中で培われてきた習慣は、そう簡単に変えれるものではありません。
どのような経緯でこのような状況になったのか・・・ということはありますが、ここまでくると 「不倫」 は 「ひとつの選択肢」 かな・・・と思える場合も少なくありません。
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