2ntブログ
2015/12/31

S と M は 医者と患者の関係

S は、SM のことを熟知しており、M を快楽の道に導くところから、S と M の関係は、医者と患者の関係に近いと感じてます。しかし、外形以外にも実に面白い類似点があります。

医者は、基本、患者の痛みを知りません。
教科書で学び訓練を通して、その痛みを理解してはいますが、その病気になって、実際にその症状を経験しているわけではありません。

これと同じことが、SM にも言えます。
S は、M の反応や M から発せられた言葉によって、M が感じてる苦痛と快感を理解はしますが、S 自体はその快感を経験してるわけではないのです。

医者は、患者の話を聞いたり身体を診たりして、その苦痛の程度を知り、原因を考え、そして治療を施しますが、SM もこれとまったく同じです。
はじめての相手の場合は、相手に不安や恐怖心を与えないように注意しながら、何処にそのひとの M のスイッチがあるかを丹念に調べます。
スイッチの入り方や感じ方も快感の度合いも、人によってさまざまなので、この辺は、もう経験則としか言いようがありませんが、そこから、責める順序や責め方を組み立てていきます。
相手の熟練度や期待度によっても責め方は変わりますし、M の裏に隠れているものが何かや、SM に求めているものが何かによっても異なってきます。

M には、「痛い系」 や 「苦しい系(我慢系)」 そして 「恥ずかしい系」 がありますが、それに加えて、スイッチのある・なしもありますし、スイッチがあっても壊れてて、上手く作動しないみたいなものもあります。
こういう部分は通常は、実際に刺激を与えてみて、本人の反応を診たりしますが、その場でプレイの最中に本人に確認したりする場合もありますし、一服して普通の会話をしているときに、話を聞き出したりする場合もあります。
また、プレイの内容を 「調教日誌」 みたいな形で、調教相手に書かせたりするのも、ひとつには、本人が受けたインパクトや感じ方といった感覚を知りたい・・・という理由があるためです。

M の内容や程度は、人によってさまざまです。
しかし、スイッチのある・なしは、本人には如何ともし難いもの。それに対して、個人的な 「好み」 はそれぞれですが、S の場合は経験によって、扱えるキャパや範囲を広げることは十分可能です。
大事なのは、「患者を治してあげたい」 という医者の気持ちと同じように、「M をとことん気持ち良くさせたい」 という気持ち。

世の中には、いろいろな医者がいますが、「良い医者」 と呼ばれるためには、適切かつ的確に病気を治す実績もさることながら、適切かつ良好な患者との接し方が求められます。
口数は少ないものの、ちょっとした兆候を見落とさない医者もいますし、患者との会話の中で信頼感を醸成していく医者もいます。
かと思えば、患者を人とも思ってないような医者や高慢なだけの医者、手抜きで誤魔化してしまうような医者などもいます。

SM と 「医者と患者の関係」。
やっぱり似ています。

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