孤独
人は結局のところ
一人で生まれて一人で旅立っていく
周りに誰かが居れば
淋しくないかというと
そんなことはない
それは単に
一緒に居るだけの人であっても
愛する人でも同じ
一人だと心細いときも
其処に人が居るから
その心細さが紛れるだけ
自分のことを考え始めると
途端に淋しさが込み上げてくるし
不安だって襲ってもくる
そんなことは 自分だって同じ
自分のことを考える自分は 弱い自分で
他人のことを考える自分は 強い自分
しかし そんな日常を 癒してくれる女はいない
***
支配者は 目の前の奴隷を見つめ
奴隷は 支配者に目を覆われ 身体を拘束されて
否応なく 自分に気持ちを集中させる
手で触れて
指でなぞって
舌を這わせるだけなのに
女の身体は敏感に反応する
背中からうなじに舌を這わせると
全ての産毛が 逆立っている
愛おしい
自分の手の中で 打ち震える女が 愛おしい
自由を全て奪われ 自分の手の中で 喘ぐ女が愛おしい
為す術(すべ)もなく はしたない程 濡らす女が愛おしい
女は縛られると 淋しさを忘れ
縄から解き放ち自由にすると 淋しい淋しいと 淋しがる
***
結局は 自分でガスも抜けない 男と女
いつまでも 一人で苦しんでいないで
一言 「助けて下さい」 と言いなさい
女は 雨に打たれて ずぶ濡れになって
涙を流し 開(ぼぼ)をも濡らしてこそ 水も滴(したた)るイイ女
壊して欲しければ いくらでも 壊してあげるし
狂いたいのなら いくらでも 狂わせてあげる
だから
その代わりに 「イイ声」 で鳴きなさい
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