公認不倫
価値観の違い。
夫婦であっても、最終的には 「其処」 に落ち着きます。
一緒に住み、多くの時間を共にしているにも、かかわらずです。
男心と女心の違いもあれば、男脳女脳ゆえもあるかも知れませんが、男と女では役割も違えば、性に対する理解姿勢も異なる以上、当然考え方も大きく異なってきます。
誰しも結婚するときは、ずっと 「愛」 は続くものだと信じ、そして、ずっと寄り添える関係であることを夢見るわけではありますが、やはり、男と女の間には、人種の差以上に、大きな壁が存在するのです。
若いときには、「相手の悪いところは、自分が注意して治す」 くらいに思ってたりするもんですが、二人で価値観を共有するにしても、其処には自ずと限界があります。
自分の考えている美徳が、他の人にとっても美徳とは限りませんし、順番も優先順位も当然異なります。
彼氏彼女の関係であればまだ、其処まで期待しないのかも知れませんが、結婚すると、期待度も、より高くなってしまうのでしょうか?
家族として一緒に暮らしているためか、つい自分と同じつもりになって、相手に期待をしてしまうのかも知れません。
過去記事である 「所有しようと思わないこと」 のところにも書きましたが、同じ家で生活を共にしてきた、血の繋がりのある家族であっても、当たり前ではありますが、「人格」 も 「価値観」 も異なるのです。
ましてや、血の繋がらない他人であれば、どちらも違って当たり前。
それを無理に押し込めようとするから、DV もそうですし、モラハラもそう。歪(ひずみ)が生じるのです。
それに早く気が付いて諦めて、適度な距離感が保てるようになれば、まだ良いのですが、大きな歪が生じてしまった後では、なかなか修復も上手くいきません。
心が離れれば、セックスも離れますし、空気も冷めます。
しかし、それはどんな家庭であっても、経験することです。
日本の場合は欧米とは異なり、多くの家庭は、家庭という生活の機能だけは、守ろうとします。
その時点になって、多くの人は、自分を見つめ、満たされている自分と、満たされていない自分を振り返ります。
自分のパートナーに完璧を求めても無理なことは、もう十分過ぎるほど経験しています。
誰しも完璧な人なんて存在しないことは、十分理解していますから、家庭がまだ機能している夫婦の場合は、家庭の機能だけでも維持しようとします。
薄々ではありますが、きっと、離婚して今のパートナーより良い相手が見つかったとしても、結婚生活は大同小異であることに、気が付いているのでしょう。
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セ/ックスもそうです。
多くの主婦の方は、こう言います。
「旦那には、一生懸命仕事をしてきてくれて、本当に感謝してるし、
家族としては愛してる。
でも、男と女としては、もう、ときめかない・・・」
そして、多くの(デリカシーのない)旦那は、自分も含めて、こう言います。
「他の女には勃つけど、女房には勃たねぇ・・・」
結婚とは、難しいものです。
何が難しいかと言えば、「結婚」 は、お互いが好きあっている等、お互いが結婚に納得さえしていれば出来るのですが、「離婚」 は、一方が嫌いになったからといって、簡単には離婚できないのです。
女性は、心が通わなくなると、もうセ/ックスしたいとは思わなくなります。そういう男性もいるかも知れませんが、ここは一般論として読んでください。(苦笑)
性欲のある女性であれ、性欲のない女性であれ、心が通っていない相手とのセ/ックスは、無味乾燥で、「針のむしろ」 のようなもの。
旦那の浮気が露見したような場合もそうです。
それよりは、昨今の 「ママ活」 の方が、承認欲求は満たされますし、女性もときめく分だけ 「オキシトシン」 が分泌されるので、まるで前戯を受けているかのような快感を感じる分、気持ち良いのです。
セ/ックスに良い思い出のない人は、性欲はあっても、セ/ックスはもう懲り懲りだし、まだ、韓流だとか、好きな俳優あるいは歌手に走ったほうが、安全なわけです。
旦那が浮気をすると、最近では、即離婚という家庭も少なくないようですが、まあ、きちんと旦那が謝って、離婚の危機を回避したとしても、女性にとっては理性的な解決であって、感情レベルで、きちんと整理出来ているわけではありません。
なので、そういう奥さんは、「旦那への仕返し」 として浮気をする場合も、少なくありません。
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「1122(いい夫婦)」 という ”公認不倫” を描いた漫画があるそうなのですが、その作者へのインタビュー記事がありました。
「夫婦はセックスレスにつき進むしかないのか、“公認不倫”描く『1122(いいふうふ)』の作者に聞いてみた」
自分は、相手を傷つけないようにすることさえ、しっかりしておけば、それこそ憲法にある 「幸福追求権」 ではありませんが、どちらも、自分の性を探すことは悪くないと思っています。
夫婦同士の セ/ックス が破綻している場合は、特にです。
また、相手からのセ/ックスの申し入れを頻繁に断るようならば、セ/ックスレスは 「離婚」 の成立要件にもなりますので、本来であれば、その相手に対して、貞操義務の解除を示唆したりするのが、適切なのではないでしょうか。
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昔は、かなり年上の男性のもとに、若い女性が嫁いだような 「年の差婚」 の場合で、息子が機能しなくなった旦那ともなると、熟し頃で 「したい盛り」 の奥さんに、「何処か他所で男と遊んでおいで」 と浮気を公認してる人もいた・・・
なんて話を聞いたことがあります。
全部が全部ではないでしょうし、あえてハッキリと言わずとも、見てないフリをして自由にさせていた人もいるかも知れません。
自分は、こういうのこそが、少なくとも 「執着」 から離れた、本当の 「愛」 だと思っています。
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自分の 「性」 は、旦那のものでも誰のものでもなく、自分のものです。
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