体位の話(2)
過去記事 「体位の話(1)」 の続きです。
女性/器のポイント
以前 「オーガズムとは(5)」 の記事のところで、女性の膣の中には、3ヶ所気持ち良く感じるスポットがあることを説明しましたが、もう一度復習です。
一つ目は 「Gスポット」、二つ目は 「ポルチオ(子宮口)」、そして三つ目は 「膣の裏側」 の膣壁と腸壁の間の部分です(下図の黄色い丸で表している部分)。
海外では、ポルチオの手前部分を 「Aスポット」、膣壁裏側の部分を 「Pスポット」 と呼んでいるところもあるそうです。
全てのスポットを持ち合わせている人もいますし、膣の裏の部分のスポットがなかったり、あるいは、Gスポットに触れても気持ち良くも何ともない人もいます。
男性/器の形状
子宮口までの距離は、8~10cmと呼ばれていますので、其処から押し込む幅を1cmとみても、ポルチオを攻めるには、せめて10~12cmくらいは欲しいところ。
逆に十分届く男性でも、雁が小さく先が細いひとは、食い込み易いので、手加減せずに強く当てると女性が痛がります。
男性は、アソコの大きさで、コンプレックスを感じたり、大きいと自慢しがちですが、アソコが大きくてもセ/ックスが下手な男性は、世の中にたくさん居ますし、逆にコンプレックスを解消すべく、前戯をたくさん練習して、女性を気持ち良く出来る男性も少なからず居ります。
男性/器の形状は、人の容姿や背丈のようなもの。生まれつき、自分に与えられたものと割り切って、自分の特性に合わせてセ/ックスを磨くことの方が重要なのです。
「女性が中でイクために(5)」 のところでもご紹介しましたが、月岡雪鼎(つきおか・せってい 1726-1787)の書いた浮世絵の春画 「艶道日夜女宝記(びどうにちやにょほうき)」 にある 「九道具之芟(きゅうどうぐのこと)善悪記」 のところでは、男性/器を 「太」「長」「小」「大」「上反」「下反」「雁」「被(すぼけ)」「麩(ふ)」 の九つのタイプに分類しています。
男性の 「竿」 の部分の評価としては、「長さ」 と 「太さ」 に 「反り」 が加わります。「亀」 の部分の評価としては、「被(包茎の有無)」 と 「雁太」 の二つ。
そして 「麩(ふ)」 とは、男性/器の 「硬さ」 の評価ですが、硬ければ良いのではなくて、適度に柔らかい方が良しとされています。
この春画では、これら九つの特徴を 「上・中・下」 に分類しています。ここの評価で 「一喜一憂」 する必要はありませんが、あまり評価が高くないようであれば、セ/ックスにおいては、自分自身で 「何かしら意識しなければならないことがある」 ものと思って下さい。
ちなみに、「大」 や 「太」 は、「小」 と同じ 「中品」 で、「長」 は 「下品」 に分類されています。
「大(どうがえし)」 の解説を読むと、「稀の道具にして名作なれ共」 と褒めてはいるものの、その後の部分で 「玉門を選らみ並の女はうけがたし」 とあります。
普通の女性は痛がったりして受けられないので、その大きさを受けとめられる女性を選ばなくてはいけないと書いてあります。
自分のアソコが、大きかろうが小さかろうが、女性はイカせてナンボです。単に 「大きい」 からと努力しない男は、単なる 「木偶の坊(でくのぼう)」 に過ぎません。
ハートもテクニックも兼ね備えた 「大」 には適わないかも知れませんが、しかし、単に道具を誇るだけの 「大」 よりは、ハートもテクニックもある 「小」 の方が勝るのです。(笑)
体位を考える
女性に、それぞれスポットの有無を確認して、男性自身の特徴を確認したら、あとは、どのような体位を用いれば、「男性自身を、女性の気持ち良い部分に当てれるか」 考えるわけです。
大切なことは、自分が気持ち良くなることではない のです。
大抵の男性は、女性の膣のアングルに従って挿入するでしょう。それで女性を気持ち良くできる男性は、竿のスペック的にも、かなり限定されてきます。
長い男性自身や太い男性自身を持つ男の場合、女性に配慮が出来ないと、嫌われる可能性が高いのです。
また短小の人は、攻めるところが限られてきますので、女性の 「クリトリス」 と膣内では 「Gスポット」 に特化した攻めが重要になってきます。
セ/ックスでは、自分の気持ち良いところが、必ずしも、相手も気持ち良いところかというと、そうではありません。
むしろ、自分が気持ち良く感じるところと、相手が気持ち良く感じるところは、別だと考えて下さい。
そして、男性は、女性の気持ち良いところを攻めず、自分に気持ち良いところばかりを攻めるので、女性はイケずにいつも置いてけぼりになるわけです。(苦笑)
ですので、女性の方も、男性に全てを 「任せっぱなし」 にするのではなく、自分の方からも、気持ち良いところに当てる努力をするようにして下さい。
体位の実際
では、具体的にどういう体位があるのか?
自分の場合は、男性自身も 「上反り」 の 「雁太」 で、ポルチオにもしっかりと届きますので、ポルチオを攻める場合は、「正/常位」 もしくは 「騎/乗位」 が中心になりますが、女性に、自分の気持ち良い位置に当てさせるためには、「騎/乗位」 の方がいろいろと動きやすいので、調整し易い 「騎/乗位」 を多様しています。
自分の場合は、女性が 「騎/乗位」 で垂直にまたがった後、少し背後に身体を倒した状態にすると、一番気持ち良いスポット(ポルチオ)に当たる場合が多いです。
四十八手で言うと、【時雨茶臼(しぐれちゃうす)】 で背後に少し倒れ込むような感じでしょうか?
時雨茶臼
女性のカラダを支えるために、【流鏑馬(やぶさめ)】 のように縄を使う場合もあります。
流鏑馬
また、「Gスポット」 を刺激するときは、自分の場合、ちょうど膣口辺りに亀が来るようにして、そこで軽く出し入れする程度に動かして、亀の雁の部分で刺激します。
このときは、アングルよりも、抜けない程度の微妙な出し入れが大事なので、必然的に体位は、騎乗位の状態で自分のカラダに覆い被るような体位 【本茶臼(ほんちゃうす)】になります。
本茶臼
そして、膣の裏側のスポットに当てる場合は、前屈(まえかが)みの 【月見茶臼(つきみちゃうす)】 になります。
月見茶臼
これらのポーズ(体位)は比較的オーソドックスではありますが、やはり男性自身の形状によって大きく左右されるということを理解して下さい。
例えば、自分の場合は、上反りなので、膣裏のスポット狙いで月見茶臼を用いていますが、下反りタイプの男性の場合は、この図のような、前傾の月見茶臼では、膣の裏側には当たりません。
むしろ下反りの場合は、月見茶臼で、少し背後に倒れ気味になると、もしかしたら、ポルチオに当たるかも知れません。
また、男性自身が短めだったり、小さい男性の場合、長さ的にポルチオ攻略は無理筋なので、これらの体位は全く意味をなしません。
しかし、短小だとしても、嘆く必要はありません。
Gスポットや膣の裏側の部分は指の届く位置にありますので、十分攻略可能な範囲にありますし、女性がオーガズムを迎えれば、膣は締まり子宮口は降りて来るからです。
例えば、四十八手の 【吊り橋】 に近い体位ですが、正常位で女性の腰を持ち上げる、こんな感じの体位は、Gスポットを攻めやすい体位です。
Gスポットまでの距離は、膣口すぐから、せいぜい3cm程度。そして一番奥でも指1本で届きますので、こんな感じのアングルで恥骨に向かって押し付けるようにすれば、十分に Gスポットを刺激出来ると思います。
自分も昔、「カズノコ天井」 ではありませんが、膣壁の上部が(昔あった)洗濯板のように凸凹していた女性に出会ったことがあるのですが、その子とは、思わず気持ち良すぎて、こんなポーズで自分の亀をその天井部分に押し付けていた記憶があります。(^^;
この体位以外にも、【笹舟本手】 や 【深山(みやま)本手】 の他、【達磨返し】 や 【理非知らず】 といった、女性の腰を浮かせる感じの体位であれば、短小の男性でも、Gスポットを攻めれるでしょう。
笹舟本手
深山(みやま)本手
達磨返し
理非知らず
短小の人の場合大事なことは、女性の腰を浮かせるために女性の脚を抱えることと、膣に沿って入れるのではなく、浅く入れて女性の恥骨方向に動かすようにしてみて下さい。
【手懸け】 や 【本駒駆け】 といった体位であれば、膣裏のスポットに当てれると思います。
手懸け
本駒駆け
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セ/ックスの体位としての 「江戸四十八手」 は、「表」 と 「裏」 があったように記憶していますが、しかし、このセ/ックスの 「江戸四十八手」 も、そもそもは、相撲の決まり手(技) の 「四十八手」 のパロディーに過ぎません。(笑)
相撲の世界も、その力士の体格や力量に合わせて、自分に合った 「得意技」 を身に着けていきますが、それはセックスの 「四十八手」 でも同じなのです。
男性自身が長くないと、楽しめない体位なども結構あります。それを竿が長くない人がやったところで、何も楽しめなくて当たり前なのです。
誰一人として、このような視点から、「体位」 を語っている 「セ/ックスマイスター」 を見掛けませんが、しかし、「体位」 で大事なこと。「江戸四十八手」 にしても、これらの体位全てをマスターすることが重要なのではなく、自分に合った、自分に有利な体位を見つけること。そして、自分がやりやすいから、あるいは、自分が気持ち良いから 「その体位」 を選ぶのではなく、「相手を気持ち良くするためには、どの体位を選ぶ」 必要があるのか、という観点から考えてみて下さい。
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