2ntブログ
2018/04/12

【緊縛小説】 縄始め 5-2

§5の2 生理




また、ほとんど日にちも開けずに、彼女の家のベルを鳴らしてしまう。

出てくる彼女の顔が、幾分か、曇っているように見えた。

ご近所の目があるので、イソイソと玄関の中には、

入れて貰えるものの、明らかに不満そうな顔をしている。



   「あのね、この前、生理って言ったじゃない?」



   「えっ?!」



上手く、会話の意味が、理解出来ていない。




いろいろと話をしてみると、自分は 「今日は、生理だ・・・」 と、

聞いたので、翌日以降なら平気だと、勝手に思い込んでいたらしい。



女性の生理は、小☆学生の頃だったか、中☆学生の頃だったか、

一通りは、学校の性教育の授業で習ってはいた。

しかし、自分で体験できる、生理現象でもないので、

実感も湧かないし、詳しいことも知らない。

ましてや、そのときに、女性がどういう、

精神状態にあるのかなんて、全く以って、分からない。



しばらくして、



   「仕方ないわね・・・」



と言って、彼女は、しぶしぶと、家の中に入れてくれた。



彼女は、紅茶を入れ終わると、行ったり来たりしながら、

幾つものタオルやら、遠足で使うビニールシートなどを、

用意し出した。



そして、自分の布団に、ビニールシートを被せると、

その上に、幾重にも、タオルを重ねると、

自分に、寝室に入るように言った。



   「こっちへ、いらっしゃい・・・」



いつもと違う、不機嫌そうな彼女の言葉に、

どう対応していいか、分からず、素直に従った。


   「血まみれになっても、知らないわよ?」


と言いながら、自分の股間をしっかりと掴むと、

彼女の目は、キラキラと潤っている、

いつもの彼女の目になっていた。


 



 


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